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2019/5 塾ジャーナルより一部抜粋

京都育英学園に学べ!
10年前にいち早くタブレットを導入し、少人数講師での指導体制を築く
英語を得意科目にするために英検を積極活用

 

自らを「新しもの好き」という麻生学園長は、少人数講師の指導体制で学力レベルに差がある生徒たちを指導するため、約10年前にいち早くタブレットと映像教材を導入。学校の成績を上げたい生徒から大学受験の対応まで、幅広い要望に応えている。さらに近年では「得意な科目を作って欲しい」と英語に的を絞り、4技能を伸ばす授業を積極的に展開。英検を年3回生徒全員に受けさせ、中学から英語を学び始めて1年で3級を取った生徒や、2年生で準2級を取った生徒もいる。新大学入試を意識して始めた取り組みではなかったが、今では京都育英学園の強みになっている。

 
     

京都育英学園(京都市上京区)
学園長 麻生 五郎さん

プロフィール
1950年生まれ、68歳。山口県出身。関西学院大学経済学部卒業後に就職するが、西陣織の関連会社を起業した兄に呼ばれて京都へ。しかし、次第に和服業界が不況となり転職を決意。校長先生まで務め上げた父を見て育ち、自身も学生時代に家庭教師の経験があったため、塾の開業を目指す。教育委員会を訪ねると退職した校長先生の会を紹介され、そのうちの一人の先生の下で研修。その後、京都育英学園を創設し現在に至る。塾歴は38年。

映像授業で理解できない時は
講師が手厚くフォロー

 京都育英学園は、京都市上京区にある西陣織で有名な西陣地区の真ん中にある。かつては機織り機の音が響いていたという町も和服業界の不況で織物会社が減り、現在は落ち着いた佇まいの住宅街だ。

 同学園は現在の校舎がある場所で創設して、38年になる。以前は集団指導だったが、今は個別指導に変わっている。またタブレットや映像教材は、将来を見据えて約10年前にいち早く導入した。

 「その理由は、私が新しもの好きな点が一つ。二つ目は自分の年齢を考慮して、私と少人数講師の体制ではICT機器を使わないと、将来は指導が難しくなるだろうと考えたからです」

 授業は早い時間帯から、小学生のみ・小中学生が一緒・中高校生が一緒の3クラスが基本。先生と生徒の割合は1対2?3。生徒の学力レベルはバラバラだという。

 「タブレットを使った映像授業で、学力レベルが高い子も低い子も自立学習で勉強させます。それぞれの進度で勉強させますが、できる子はどんどん先へ進ませます」

 映像授業に対する生徒の反応を伺うと、「学力が高い子たちは、すっと頭に入る。テキストだけではなかなか理解できない子も、映像授業ならかなりわかるようになります。ただし、個人差があります。わからない子は、私がもう一回説明してやらないと駄目です。映像授業の説明の後で問題をやりますので、できていなかったら私が再度説明して、できている子は次へ進ませます」

 今はそれが同塾の、基本的な授業の進め方だ。「自立型の場合は、このやり方で成績は上がると思います。集団指導の時は、私の授業に合う子は凄く伸びました。でもそれに合わない前後の子、学力がかなり高い子と低い子はなかなか難しかった。現在のICTを活用して学ぶ時代は、みんなが伸びるチャンスを持っていると思います。だから、後は本人のやる気次第ですね」

 だが一方で、麻生学園長にはジレンマもある。「個別になると、集団指導の時ほどには成績は上がりません。集団指導の場合は先生が主ですので、強制力が付きます。今度の夏期講習は全部受けるんですよと言うと、皆が受けてくれた。今はもうそれができない。子どもが勉強は週何日と言えば、親御さんも右へ倣えです。しかし現在は個別指導である以上、そのメリットを追求していきます」

●指導のポイント
個別指導でバラバラな学力レベルの生徒を同時に指導するので、理解度をしっかりチェックして進度を決める

英語は受験対策だけでなく
将来のために学ばせる

 現在、麻生学園長が力を入れている科目は英語だ。「私の指導方針として、『得意な科目を作って欲しい』というのがあります。今はそれを英語にしています」

 英語を選んだ理由は、受験対策も含めて中高生の指導で特に重要だと感じたこともあるが、これからの時代に求められる能力だと思ったからである。かつては学園長の指導科目は算数・数学だったが、自分も英語を教えるために英語専門学校のハイレベルなクラスに、2年間通い学び直した。それは新大学入試に、英語の4技能を取り入れると決まる以前のことだ。

 「英語なら人に負けないと言えるようになってほしい。だから普通の塾なら英検の受験は多くて年1回だと思いますが、当塾では年3回必ず受けさせます。英語に関しての機器や教材は、『聞く』『話す』の学習用も揃えて、大手さんに負けないようにしています。海外とのオンラインの授業も受けられます」

 特に有効なのが、映像授業なら「ネイティブがリーディングしてくれる」ことだ。英語は発音を一人ずつ教えるのが難しい。4技能をバランスよく総合的に伸ばすために、教材研究も怠らないようにしている。

 成果も上々だ。「中学に入るまで英語の勉強を何もしていなかった子が、1年間で英検の3級までいきます。2年で準2級を取った子もいます。そうなったら学校ではそれ以上のレベルは教えてくれないので、こちらがやるしかありません」

 今では早期からの取り組みが実を結び、英語が京都育英学園の強みになっている。「入塾希望の保護者が来られたら、英語はどうですかと勧めています。ちょうど2020年から英語の4技能入試が始まるので、当塾としてはありがたいなと感じています」

●運営のポイント
早期から取り組んだ英検の受験指導が実績を積み重ねて学園の強みとなり、生徒募集時のセールスポイントになっている

授業がない日も塾で自習し
「勉強のくせ」を付けさせる

 現在、麻生学園長が取り組んでいるのが、授業がない日も塾で自習し「勉強のくせ」を付けさせることだ。その自習は自習室で行うのではなく、授業を行っているのと同じ教室でさせている。せっかく自習に来ても、先生の目が届かないとだらけてしまう子がいるからだ。

 成果はさっそく表れた。「去年(2018年)9月からやり始めて、結果が良かった。授業を2教科しか取っていなくても、毎日来てくれた子はすごく成績が伸びた」のだ。

 実は「塾に来て自習しなさい」というのには、塾経営者としての立場とは別に、麻生学園長の思いがある。それは「ボランティアになる部分があってもいいから、子どもが望むなら教えたい」という気持ちだ。

 「自分が高校・大学で奨学金をもらい、しかもそれが返済不要だったので、すごく助かりました。それを教育という形で返さなければと思っています」

 特に経済的に苦しい家庭の子には、学ぶ機会を提供したい。実際に、過去何人もの生徒に対してそれを実践した。彼らを授業料免除の特待生として支援したのだ。

 麻生学園長の座右の銘は「一隅を照らす」だ。これは天台宗の開祖である最澄の言葉で「自分がいる場所や立場で、ベストを尽くせ」という意味である。

 「(塾の周辺に)勉強したいが塾へ行っていない子がいるはずだし、経済的に恵まれない子もいるはずです。そういう子に巡り合い、支援したい。地域の塾として、この地域の子に貢献していきたい」

 西陣の地で、学園長は自分自身のベストを尽したいと願っている。

●指導のポイント
塾での自習は集中して勉強させるために、自習用の部屋ではなく授業と同じ教室でさせる

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