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中学・高校受験:学びネット

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2016/5 塾ジャーナルより一部抜粋

中学受験に対する塾対象アンケート結果
変化する中学受験に対応する塾の在り方

  塾ジャーナル調べ  
     

 近年の私立中学受験において、公立中学校の選択制や授業内容の改革、公立中高一貫校の新設などにより、一時期の超加熱時期からは少し落ち着きを取り戻している。また、大学入試改革を控えた不安からか、人気大学の推薦枠の確保や提携などで人気を集めた私学もあり、受験生の数がばらついた地域もあった。
 その中学受験を支える学習塾は、大手・中堅・個人塾ともに各中学の情報収集に力を入れ、受験生たちの信頼を集めている。
 今回、塾ジャーナルでは全国の塾にアンケートを実施。中学受験対応の有無やその内容をリサーチした。

100%の情報発信を基軸に
塾生の性格に合った進路指導を

 全国アンケートの結果、中学受験に対応している中堅・個人塾は全体の73%。入塾当初は中学受験をする予定がなくても、通塾している間に受験の意志が芽生えた生徒が出た場合など、年度によって対応している塾は17%で、全体の約9割が中学受験生を支えている【グラフ1参照】。

 全国展開している大手塾の調査では、少子化の影響があるのは難関校ではなく、中堅クラスの学校に現れており、実質トップクラスを狙う受験生の数は横ばい傾向にある。ただし、トップ校以外の受験生の数には一定の変化が見られる。これは、大学進学実績や英語教材の充実、芸術科目を含む日本の伝統芸能のサポート、インターナショナルコース設置など、ソフト面を充実している学校への注目度の高さを示している。関西・関東の中心部ではトップクラスだけでなく、こういったさまざまな特徴を持つ私学が増えており、中学受験を目指す生徒やその保護者にとって、どこを志望し、受験すれば良いのかを決めるのが大きな悩みでもある。これを解消するのが、塾が提供する各中学の情報であり、進路指導だ。

 今回のアンケートでは、中学受験に対応する塾が進路指導の際に行っている項目「受験先の情報発信」がほぼ100%の解答となった。また、「過去問の指導」も98%と高く、各中学の分析が多くの塾での命題となっていることがわかる。

 一方、「塾生の性格に合った進路指導」は88%。『実力以上の学校を無理に合格させないようにしている』『外部模試の結果を分析し、生徒に合う中学を探す』『難関校ではなく、生徒自身が少し努力をすれば入学できるところを薦める』と、塾生に合わせる方法もいろいろな意見が寄せられた。

 大手進学塾でも、大学合格実績や資格取得は目に見えるが、数値には出にくい学校の価値もまた中学選択の大切な焦点であるというところが多く、難関と呼ばれる中学だから良い、という考え方は塾業界全体から払拭されつつある。

教科指導や学校イベントへの参加
生徒個々に対応する塾多数

 受験対策としての教科指導は77%が国・算・理・社の4教科を指導。これは多くの中学の一般入試に合わせたものと思われる。また、公立中高一貫校を視野に入れている塾では、作文や面接対応、総合適性などの教科以外の指導にも力を入れている。また、インターナショナルスクールへの合格を目指す生徒のために、需要があれば、英語教育も行う塾や、通常は一斉授業だが、生徒の志望校や弱点に合わせて個別指導に切り替えているという塾もあった。

 大手進学塾では「中学受験に最も必要なのは生徒たちの受験に対するモチベーションだ」という意見が見られる、これは中堅・個人塾でも同じ。そのモチベーションを上げる力のひとつが、実際に受験する中学を生徒自身が見て、体験することである。そのため、中学のイベントへの参加を勧めている塾は、アンケートでは96%という結果が出た【グラフ2参照】。参加内容は文化祭や体育祭、授業・クラブ体験、学校説明会、オープンキャンパスなど。特に説明会はほぼ100%の塾が参加を勧めており、オープンキャンパスの68%を上回る。『説明会に行くなら最後まで参加し、校内見学や先生と直接話をするなどで、自分が行きたい学校かどうかを考える』ように指導している塾もある。

 こういったイベント参加は、ほとんどが生徒のみでの参加か、保護者同伴での参加。塾長も一緒に参加するという塾はわずか15%にとどまった。しかし、「参加しない」と答えた中には『イベントには参加しないが、学校の登下校時の生徒の雰囲気を観察し、塾生への進路指導の』という塾長の意見もあった。

アクティブ ラーニング導入と
大学受験改革で
中学受験が大きく変わる

 中学受験が塾にもたらすメリットは合格実績の高さによる広告宣伝効果だけではない。「生徒の成長を感じることができた(57%)」「生徒や保護者から信頼される喜びを得た(59%)」という教える者としての満足度も高い【グラフ3参照】。また、中学受験の合格率も高く、60%の塾が受験合格率100%を達成したという回答となった。

 今後の中学受験の変化は、やはり2020年に行われる大学入試改革が影響してくると予想される。中学受験や受験塾専門家の分析によれば、やはり大学入試改革の不安からか、首都圏では大学附属校の出願者数が例年より大幅に増加したとの情報が開示されている。また、「大阪府下では南部地域の受験生が減少している」「香川では受験ニーズが高まっている」「岡山では公立中高一貫校の第一期生の大学実績が、今年初めて出ることになるので、その結果によって、動向が左右されるかもしれない」といった意見が各地域の塾から出ており、今後の中学受験がどうなるか、とは全国的にひとまとめにして結果を述べることは難しそうだ。

 受験内容においては、すでにアクティブラーニングを意識した問題もあり、理科では実験結果に基づいて答えを導いたり、社会では世界情勢や国際問題の知識をベースに、それを踏まえてどのような解決方法があるかを問うなど、日頃の知的好奇心が鍵となる出題傾向も見られる。大手進学塾だけでなく、中堅・個人塾にも今後はアクティブラーニングでの指導が求められることは確実だ。

 また、中学受験に対する意見としては、『中学も二極化が加速しており、中堅以下の私立中学の健闘がないと、個人塾には中学受験は厳しくなってくる』『公立中高一貫校に比べ、私立中学の受験率が下がっている。私立の中高6年一貫教育の良さをもっとアピールしてほしい』『受験科目数を減らしてまで、午後入試を行う中学が増えており、教育的にも問題が出てくるのではないかと懸念している』といった私立中学への要望が多かった。

 ただし、中には『塾の広報や出版社は合格実績率を公表し、それが塾生の奪い合いとなっている。合格実績率はひとりの優秀な生徒が複数の中学を受ければアップすることもある。そのため、その数で塾生を取り合うことは受験自体をゆがめてしまう。本来注目すべきは、実際に入学した生徒数による進学実績ではないのか』という、中学受験を取り巻く環境そのものに一石を投じる意見も見られた。


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