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中学・高校受験:学びネット

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2014/5 塾ジャーナルより一部抜粋

関東圏四大模試関係者が語る近年の中学受験情報
第52回 火曜倶楽部セミナー
20周年記念 東大総長が講演

  2014年3月18日(火)/ パレスホテル東京  
     
 啓明舎(後藤卓也氏)・リヴィジョン(富永光太郎氏)・日能研関東(小嶋隆氏)が幹事となり、実施している「火曜倶楽部セミナー」は、今年20周年を迎える。今回は東京大学総長の濱田純一氏が登壇し、「東京大学における学部教育の総合的改革の推進」と題した講演を行った。第2部の「2014年度中学入試報告会」では、中学受験界を代表するサピックス、首都圏中学模試センター、四谷大塚、日能研のレギュラーメンバーによって、最新の私立中学受験戦況が報告された。会場は500人近くの参加者があり、超満員となった。

第1部
東京大学における
学部教育の総合的改革の推進
東京大学 総長 濱田 純一氏

「よりグローバル
よりタフな人材の輩出」を
目指して

 実は、東大は入ってくる学生の質に依存していて、今まで教育のあり方はあまり考えてきませんでした。手をかけなくても、自分で伸びる子はどんどん伸びるし、そうでない子もそれなりに伸びて卒業してくれました。「俺の背中を見て育て」というような古典的な教育だったのです。それでは素晴らしい素質を持った子どもたちがもったいないだろうということで、今、教育のあり方を再点検して、実行に移そうとしているところです。

 「よりグローバル、よりタフな人材の輩出」が、私どもの教育改革のキャッチコピーです。グローバルというと、英語などの外国語でコミュニケーションができること、というイメージがあると思いますが、私は「今までと違った生活、知識、ものの考え方、生き方、価値観とは違うもの」とぶつかり合い、自分の中に取り入れ、付き合うにはどうしたらいいのか、必死に考えることがグローバルの本質だと思っています。人間としての幅の広さがグローバルに大切なはずです。

 国際社会で活躍することはもちろん、国内で活躍するときにどうすればいいかという柔軟性・知恵が育つきっかけにもなると思っています。先行きの見通しがつきにくい時代には、いろいろな知恵を動員していかないといけません。

 受験勉強を一生懸命やると「知的なタフさ」は間違いなくつきます。それも大事なことですが、同時に、大学に入ってからは「社会的なタフさ」を育ててほしいと思います。一生懸命勉強しているつもりでも、社会では役に立たないということもあり、そこから何を学ぶかということになります。海外経験をした学生が、そこで初めて自分が何を学びたいかわかる、ということも少なくありません。そういったことを総合して「タフさ」と呼んでいます。

 具体的には、外国語教育では10〜15人の少人数の授業で、英語であるテーマの研究をするというプレゼンテーショントレーニングがあります。これは学生全員の必修になっています。英語の勉強だけでなく、自分を表現する力があるか、表現する内容があるか、相手を理解する力があるか、といったことが鍛えられると期待しています。こういう訓練が小さいときから行われていれば、子どもたちもより良く育つだろうと思います。

 今、私たちが議論しているのは、教養を学ぶということは、自分の持っている世界を常に問い直していく、組み立て直していく、自由に活動できる範囲を広げていくことだということです。幅広い分野を学ぶことで、自分がより自由になります。そして、教室の中でやること、教室の外でやることの2つがあると考え、外の世界と触れさせる経験をできるだけ作りたいということで、学生の流動性の向上、学習機会の多様化という言葉を使っています。

 学校の伝統で、教育というのは学校の中で行われるもので、「東大は最高水準の教育だから、外の世界に行くことはない」という考えもありましたが、仮に東大の教育の水準が高いとしても、外に送り出そう、というのが今の私どもの考えです。留学経験も早ければいいというより、自分というものが、ある程度、形成されている大学時代が一番いいと思っています。

平成27年度から4ターム制導入
平成28年度から推薦入試実施

 平成28年度から推薦入試を実施することにしました。ペーパーテストだけでなく、子どもの持っている可能性を計れるような入試をやってみようという取り組みです。

 さらに、平成27年度からは4ターム制を導入します。4ターム制は1学期を短くすることで、勉強の集中力を高めようという狙いが一つにあります。理系は6、7、8月が休みになり、文系は1、2、3月が休みになりますので、海外に行ったり、インターンを行うなど、ゆとりある期間が持てます。海外の大学とできるだけ合わせていくことで、有効な活用を行っていこうということです。

 こういった一見寄り道に見えることをやることで、力がつくという考えが日本社会全体に根付いてほしいと思います。一つの大学の教育改革ではなく、日本社会全体の在り方の中で、グローバル化、多様化をどう考えていくかという課題が今、突きつけられていると思います。

 講演終了後は、会場からの質問を受け付け、濱田総長は、その一つひとつに丁寧に答えた。

第2部 2014年中学入試総括

コーディネーター
後藤 卓也氏(啓明舎)

男子校総括
SAPIX小学部 教育情報センター本部長 広野 雅明氏

 子どもたちが男子校を選ぶ理由は「女子がいないから」で、保護者は「面倒見がいいこと」となっています。男子校というと、ほんの10年ぐらい前までは文武両道に憧れるお子さんが多かった気もしますが、最近は「模型クラブ」のようにマニアックにやっていても差別されないことが大事で、女の子がいるとオタクっぽいと言われ、嫌われるということのようです。

 今年、人数が伸びた学校は、@大学の進学実績が大きく伸びた学校。A面倒見がいい学校。B広報活動ができている学校。でした。面倒見がいいというのは、学校が具体的に面倒見が良いことを表現できているかが大事です。広報活動についてのキーワードは「グローバル」「理系」という、正直、どこも同じことを言っているのですが、それでは差別化にならないのではないでしょうか。

 それよりも、きちんとした形で学校の素の部分を見せて、教師の温かい言葉で迎えられるような学校が、人気を示してきたのかなと思います。

 今年、サピックス全体で見ると、出願数は微妙に減っています。午後入試が減り、増えているのは千葉県の入試でした。特徴は埼玉県、千葉県が結果を出していることで、最終的には人格指導をきちんとしている学校に人が集まった気がします。

女子校総括
日能研進学情報センター センター長 市川 理香氏

 今年感じたのは、保護者の気質が変わってきたのではないかということです。初日出願率が低くなり、郵送出願で賢く利用する人が多くなったと思います。変わってきた背景には、働いているお母さんが増えたということもありますし、朝早く並んでいい番号を取るなどということがなくなり、力の入れるところが変わってきたようです。1月の学校説明会までしっかり参加して、最後の最後まで子どもの入る学校をきちんと見分けるという志向になったと思います。

 では、どういう学校が支持を受けたかというと、「元気な女子校」だと感じます。文系・理系といったジャンルを越えたところで6年間学べる学校、また、勉強以外の部活の活躍など、良いところが目にしっかり見える学校に支持が集まったと思います。また、私学=学費が高いということではなく、納得できれば学費は出す、というスタンスが多いようです。東日本大震災以降、その点が落ち着いてきたのかなと思います。

 働く母親からすると、女性が働く上で目に見えない障壁、いわゆる「ガラスの天井」という現実にぶつかり、我が子にはそういうところを変えてほしいという希望もあるのかもしれません。これからの社会は男女関係なく、あらゆる機会にチャレンジして育ってほしいですし、それができるのが私学なのかなと思います。

共学校担当
首都圏中学模試センター 教務情報部長 北 一成氏

 今年、埼玉は1月10日・11日の午後入試を新設した学校が増えて、その影響で、他の試験回も増えています。人気校は説明会の時に、学校の中身を工夫して発信しているなと感じます。私学の人気ベスト50校をみると、半分が埼玉と千葉の学校で、残念ながら東京と神奈川は共学の数があるわりには、そんなに増えていません。

 その中で2つ傾向をあげると、1つは帰国生の別枠入試の増加で、今年ほど増えた年はなかったと思います。もう1つは公立中高一貫型の対応テストで、思考力を問う入試テストが人数を集めました。

 入試後のセミナーで反応が多かったことをお伝えしますと、HPの工夫です。例えば、入試時期に首都圏模試センターのHPを見ている方の47%がiPhoneやタブレットなどのモバイル機器ということが、アクセス解析の結果でわかっているので、モバイル機器で見られるHPの工夫もしていただきたいと思います。

本年度の総括
四谷大塚 中学情報部部長 岩崎 隆義氏

 今年の総括をすると、試験回数が増え続け、1校あたり4試験回となっていて、一人あたり5.8試験回出願していることになります。1校あたり4試験回で、一人約6回試験回受けているとなると、一人あたり1.5校となり、親御さんは2校受けさせたい学校を選んでいるということになります。

 私は、中学受験はかなり転換期に入っていると思います。「うちの学校はこういう学校です」というメッセージを発信し、それが伝わることが大事です。親御さんが求めていること、これからの日本に求められる人物像をつくるための教育を粛々とやり、それを自信をもって伝えることが大事なのではないかと思います。

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