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中学・高校受験:学びネット

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2013/7 塾ジャーナルより一部抜粋

ズームアップインタビュー
進路に強い「結果の出る個別指導」
60周年に向け、4事業部制を強化

     

株式会社 中萬学院
代表取締役 中萬 隆信さん

 来年創立60周年を迎える中萬学院。神奈川県を中心に157教室(2013年6月現在)を展開する、塾業界でも1、2を争う歴史を持つ塾だ。2013年3月期の売上高は、グループ併せて79億円。前年比105%と堅調な伸びを見せている。同社は2002年から中学・高校・大学受験、個別指導と4事業部制にシフト。それらの事業部が一法人のように自立した運営をしつつ、活発に情報交換や研修会を行うことで、生徒の継続率や指導力向上に大きな成果を上げている。2代目である代表取締役の中萬隆信氏に60周年の節目の思いと、100年目を目指す今後の展望を聞いた。

60周年は「還暦」の年
原点回帰で内部充実を図る

── 来年創業60周年を迎えられます。現在の心境を教えてください。

中萬 60周年は人間でいうところの「還暦」に当たります。そういう意味では「原点回帰」、あるいは「再挑戦」の年になるとは考えています。

 中萬学院に対して「伝統的な塾である」とか「歴史が長い」ということをよくおっしゃっていただくのですが、「古い塾」になってはいけないと思っています。絶えず再創造していかなければならない。還暦の意味をなぞり、新たなスタートとして、60周年を捉えています。

── すでにプレ60周年プロジェクトをスタートされているそうですが。

中萬 今年を「プレ60周年」と位置づけたのは、来年より今年の準備のほうが重要だと考えたからです。特別な準備というより、採用や人材育成、新規教室の展開など、当たり前のことをキチンとやっておかないと、新しいことも始められない。60周年に向けて内部を充実させるというのが、プレ60周年のコンセプトです。

── 具体的にはどんなことに力を入れているのでしょうか。

中萬 弊社は4事業部制(中学受験部門の「CG啓明館事業部」「高校受験指導事業部」「大学受験指導事業部」「個別指導事業部」)に分かれています。そのどれかに注力するのではなく、それぞれの内部を徹底的に良くしたいと考えています。

 弊社の特徴は各事業部で互換性があり、シナジー効果を生んでいることです。小学生の時、CG啓明館に通っていた生徒が、高校生になって戻ってきてくれることも少なくありません。

 また、中学受験指導の高評価が他事業部にもよい影響を与えています。「CG啓明館」はオリコンCSランキングでは「講師の質」で、4年連続1位、2013年度は「講師の質」と「設備」で1位をいただきました。特に「講師の質」は塾にとっては大事な部分ですから、それを評価していただけることは非常にありがたいと思っています。

 そうした背景があるので、公立中高一貫校対策へも信頼度が高く、入塾者が増えています。実際に2013年度の神奈川県の公立中高一貫校の合格実績は弊社がナンバーワン。県内3校合格者数109人(昨年79人)で、2年連続1位でした。

── 公立中高一貫校対策は、中学受験事業部とは別の事業部が行っているのですか。

中萬 私学との併願ならCG啓明館(CG啓明館事業部)、公立中高一貫校のみならCG中萬学院(高校受験指導事業部)、個別指導希望ならCGパーソナル(個別指導事業部)と、ニーズに合わせた指導コースを提案しています。弊社の特徴が生かせていることの一つです。この中で最も生徒数、合格者数ともに多いのがCG中萬学院、つまり公立中高一貫校のみを受験する生徒です。

── 神奈川県ナンバーワンの合格実績が出せる秘訣は。

中萬 私立中学受験と基本的なエッセンスは同じだと思いますが、適性検査が求める「考える力」を養うため、集団授業で生徒と講師が活発に発問していく授業形態をとっています。丁寧に思考力を養成する授業の実践。その積み重ねが何よりです。

 毎年、入試問題の傾向も変わりますので、カリキュラム、教材、授業の進め方の研修など、講師個人の技量に任せきりにするのではなく、組織的に取り組んでいます。

中学・高校・大学
受験専門部門が
個別指導部門を
バックアップ

── 各事業部があることの相乗効果は、他にどんなものがありますか。

中萬 特に個別指導「CGパーソナル」において、弊社は有利だと考えています。中学・高校・大学受験のそれぞれ専門の部署がCGパーソナルと同じ社内にあり、そのエッセンスを学ぶことができるからです。

 個別指導塾の場合、意外と進路指導が手薄になることが多いのではないでしょうか。神奈川県では高校入試の制度も変わりましたし、小学生から高校生まで、地域に合った情報提供をし、的確な進路指導をするのはとても大変です。

 個別指導塾はこれまで以上に競争が激しくなっており、今までのような順調な伸びは期待できません。次に問われるのは、やはり「教務力」。教室長の顧客対応力、講師の的確な指導力…。希望する進路を実現できるかが、個別指導塾の教室長の最大の課題です。こうした「教務力」が問われる時代になってきたことが、弊社にとってはむしろ有利に働くと考えています。

── 事業部間ではどのような研修をされているのでしょうか。

中萬 各部署の社員がCGパーソナルに来て、テーマに沿った研修を行っています。「今年の中学受験の特徴」「学校別傾向と対策」「大学受験の実態」などです。高校受験に至っては、専門部署と同じ教材を使うこともあります。そうした研修や勉強会はとても増えました。4事業部あることで相乗効果が生まれ、「結果の出る個別指導」ができることが弊社の強みだと思います。

── 55周年のインタビューの際には、個別だけでなく、集団授業にも力を入れたいとおっしゃっていましたが。

中萬 今でも集団指導がまだまだいけると感じています。ライブ授業でグイグイ生徒を引っ張っていける講師の指導力は普遍であり、今後も求められるでしょう。

 また、集団授業では生徒同士の刺激も生まれます。ギスギスするというより、隣の生徒の頑張りを見て励まされるプラスの刺激のほうが多いですね。これは集団指導でなければ生み出せない良い点です。弊社の集団と個別の生徒数の割合は半分半分。講師の高い指導力が必要ですが、今後の塾業界は、個別だけで集団指導が成り立たないということは絶対にありえないと思います。

高校入試が1本化
面接指導では
「中身づくり」に重点

── 現在、中学受験が非常に厳しい状況にありますが、何か施策はとっていますか。

中萬 ないですね(笑)。我々では対応できない環境要因の影響が大きいですから。長引く不況に脱ゆとり教育。それに伴う公立の復権と公立中高一貫校の存在。これは1塾の工夫で何とかなるものではありません。弊社の唯一の戦略は、中学受験指導の事業部を他の事業部が支えること。その間に中身を充実させていけば、おのずと競争力はじっくり上がっていくと予測しています。各事業部の生徒数の割合は中学受験が10%、高校受験が45%、大学受験が15%、個別指導が30%。中学受験が主流ではないので、経営的にも補完できるのです。

── 神奈川県ではこの春から高校入試制度が変わりました。前期・後期がなくなり、独自入試問題が廃止されて共通問題になり、全員が面接を受けることになりました。これにはどう対応されましたか。

中萬 共通問題になったことで、入試問題の難度は上がりました。これまで以上に思考力を測る問題が出されたと思います。また、これまで独自入試問題を採用していた進学上位校は共通問題にプラスして、「特色検査」という独自部分を残した入試を行うところもありました。1本化になったものの、ある面では複雑になったわけです。我々の対応策としては、過去の独自検査の傾向を踏まえて対応したということと、面接指導に力を入れました。

── 塾ではどのような指導をしたのですか。

中萬 単純な受け答えの仕方などの訓練はもちろんですが、「高校に行ったら何がやりたいのか」「将来に向けて、高校ではどんな勉強をしたいのか」、自分の考えを伝えられるようにしたいと考えました。一番重要だと思ったのは、生徒自身の中身づくりですね。まずは進学の目的をしっかり持って、自分づくりをする。自分の言葉で論理的に話を組み立てられることを目標にプログラムを組みました。

── 公立高校への合格実績の伸びは。

中萬 この春は前年比107%とアップしました。私立高校の合格者も120%になりました。これは公立志向の高まりと同時に、今まで私立併願をしなかったような生徒も併願をした結果であり、構造的な要因が大きかったと思います。

小学校の英語必修化は間近
教育環境の変化にも
柔軟に対応

── 中萬学院といえば、新江ノ島水族館とコラボした「えのすい海の学校」や参加型の「大学進学フェスタ」など、さまざまなイベントを開催する塾としても知られています。このアイデアはどこから出るのでしょう。

中萬 「えのすい海の学校」は広報室から、「大学進学フェスタ」は大学受験指導事業部からと、本社・事業部からアイデアを出してもらっています。トップダウンではありません。

 最近人気なのは「Campus Visit」です。大学見学に行くもので、今年で4年目になります。秋田の国際教養大学にも2泊3日で大学の寮に宿泊させていただいたこともあります。今年の7月にはシンガポールに行く予定です。

── そのようなイベントが開催できる原動力は。

中萬 ありがたいことに、事業部の人間が自分たちの企画ということで、自主的にやってくれています。「大学進学フェスタ」は神奈川新聞と共催で5年目になりますが、年々、参加者数も増えてきました。大学に進学した卒塾生も後輩のためにいろいろ企画を考えてくれています。我々が場を提供して、大学関係者や大学生がこの場をうまく使ってくれることがよいイベントとして定着しているポイントだと思います。

── 最後に今後の展望を教えてください。

中萬 各事業のことを一番に考えている人間が、アイデアを出して行動する。事業部における自立的な運営が、競争力を高めることにつながると考えています。神奈川県は大手塾も多く、高校受験における塾間の競争は全国で一番厳しいとも感じています。それぞれの事業部が専門塾として競争力を一層高めていく。それに尽きますね。

 あとは、教育を取り巻く環境の変化にも柔軟に対応していきたいと思います。小学校で英語を必修教科にする動きがありますが、間違いなく、近い将来そうなります。弊社の小学生英語では、5月から「ジュニア英単語検定」をスタートさせました。英語の授業の成果はなかなか見えにくい部分がありますが、英単語は非常に成果がわかりやすい。さらに語彙力を増やすことで、思考の土台である言葉をしっかり身に付けさせることができます。5月にチラシを打ちましたが、意外に小6年生の保護者からも多くの反応がありました。

 東大や京大なども推薦入試を導入する動きが出ています。大学入試が主要大学から変革を始めていることにも注目し、迅速に対応していきたいと考えています。

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