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中学・高校受験:学びネット

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2013/7 塾ジャーナルより一部抜粋

[特集] なぜ「私学切り捨て」に情熱を燃やす塾が生まれたのか!
―私学・私塾復権の為に―
駒込学園 学校長 河合 孝允

     
   

成功体験例の劣化

 これまで40年近く私学の入試広報の世界に身を置いてきた。そこで見えてきたものがある。「成功体験例」に依存する「私学・私塾」は必ず衰退するという原理である。

 組織立ち上げの集団には必ず「角(かど)」がある。「角」を持った異質の参入であるからこそインパクトがあり、存在理由がある。「角や棘(とげ)」のない「マルマッチイ集団」に既存の既得権益で守られた一角を切り崩すことなどできない。「外延性」とはまさに「角」があり「棘」のある集団が為し得る業(わざ)である。

 1970年代、塾の黎明期、塾が雨後のタケノコのように誕生した。だが、生き残ったのは「志(こころざし)」という「角」を持った塾のみであった。「志」とは「理念」であり「想い」である。「立ち上げの想いを捨てるほどなら、いつ倒れても良い」という「激しい想い」で塾を立ち上げた集団のみが生き残った。10年生存率10%の世界なのである。永続すべきは「想い・理念」であり「製品」ではない。まして「手法」などではない。手法など他者が「後出しじゃんけん」で「良いとこ取り」をして、すぐに劣化するものである。その「手法」をまねて、即ち、「成功体験例」をまねて繰り返したところで、新機軸は打ち出せない。そこに依存する「私学・私塾」は間違いなく市場を失う。時代はすでに少子化という大津波に遭遇しているのである。私学もまた同様である。自校の存在理由、そしてその独自性を発揮せず、市場偏差値に身をゆだね、愚にもつかない優劣主義で他者を測り、自校を測り、漂流を繰り返していても、私学としての「立ち位置」は生まれてこない。市場に土下座外交するくらいなら閉じれば良い。すでに歴史的使命を終えたのである。

私学ブームの功罪

 高度経済成長期、ゆとりの生じたサラリーマン階層は二人目も、三人目もみな私学に子どもを送り込んだ。右肩上がりの時代であり競争原理がそのままステータス獲得原理になっていた時代である。だが、大きな落とし穴があった。私学は努力しなくても生徒は湯水のごとく集まった。入試窓口に謙遜さがなくなり、横柄な私学は塾が紹介する生徒を窓口で突っぱねた。そして偏差値を吊りあげた。10年後の少子化が出生率の低下で予測できたにも関わらず身の丈に合わせた真摯な学内改革を怠った。大学ですら、その数は200余校から770余校にまで膨らんだ。学校数バブルはハザードを引き起こす。もはや大卒はステータスではなくなったのである。

 やがて、バブル崩壊、少子化の時代が来た。だが、「偏差値さえ上げれば生き残れる」という甘い幻想が私学にも私塾にも蔓延していた。塾は、偏差値60の学校には55,50には45、45には40の生徒を送り込んで業績を上げて来た。私学もまた「見かけの高偏差値校化」に安住し、内実が空洞化することに鈍感であった。即ち、成功体験例に安住していた。

 だが公立の起死回生策である授業料無償化が行われるに及んで私学ブームは去った。無償で同一製品をくれるデパートが生まれた時、100万円を出して買いに行く物好きはいない。私学は蛇口を止められたのである。今後生き残れるのは「ブライト・フライト現象」を引き起こせる私学のみである。闇の中に光り輝く水銀灯に受験生を引き寄せられる私学のみである。塾もまた私学受験市場の活性化を図るところのみが生き残る。これまでの成功体験例から脱脚し、偏差値40の私学に45の生徒を、45に50の生徒を送り込み、私学の底上げを図り、先行投資を行い、自塾の市場として私学を数多く開拓した塾のみが日本社会の「徳を積む」塾として評価され生き残る。

 かつての私学の横柄さに遺恨を持ち、私学を偏差値40以下のレッドライン以下校に叩き落すことに喜びを覚えるような未熟な塾は、市場の衰退を自ら招くものであり、ほどなく消える。公立は塾を必要としない。公立とは「古米配分方式の学校群」である。古米ほど速やかに消費者に届け出る機関である(述べている意味が理解いただければ幸いである)。

結語

 時代はグローバリズムの時代である。列島内序列主義は幕藩体制下の身分制度と大同小異である。それが瓦解するから第2の黒船来襲である。価値のパラダイムシフトが必ず起きる。生き残る私学私塾とは「臨床の智」を紡ぎ出した人々の組織のみである。志を同じくする皆さまの一員として本校もまた孤塁を守り、千里を照らす営みを開始する。

中1生の仏教行事「了翁会」と
高1生の進路説明会に潜入

 駒込中高の入試は好調の中、終了した。中学では新たに「表現力」や「課題発見力」を見るPISA型入試を実施、キラリと個性の輝いた入試となった。予定通り3クラス体制でスタート。高校入試でも「推薦入試と併願優遇入試」の受験倍率が7.58倍を超す盛況ぶり。学則定員360名のところ406人の入学者があった。

 教育施策では「760万円未満世帯授業料無償化」を打ち出し、利潤追求型私学でなく、建学の理念を「慈悲」とする「理念型私学」であることを証明した。

 昨年、本校が進学校参入への宣言をしたことは記憶に新しい。しかし、価値観が多様化し、心の有り方が問われる社会で、それ以上に本校に求められるのは、一隅を照らす理念ではなかろうか。今回はその理念を具現化した中1・高1生の行事を見学した。

 中学に入り、本格的に宗教行事に参加する中1生。5時間目、勧学ホールでの「了翁会」(りょうおうえ)だ。駒込の歴史を紐解く行事でもある。まずは壇上にある仏様に合掌。献灯・献花・献光が3人の生徒たちで行われる。困惑ぎみな生徒も見える。そして床に腰を下ろし、坐禅を組む姿勢を教わる。坐禅の基礎知識として、あぐらを組む姿勢を結跏跣坐(けっかふざ)、片足だけの半跡跣坐(はんかふざ)、目の位置を半分だけ閉じる半眼(はんがん)、口から吸って、鼻から吐く方法で息を数える数息観(すそくかん)などの説明を受ける。そして実施。

 気持ちが落ち着いたところで、講師の河合校長より了翁禅師の話が始まった。

 校長は「足をくずしていいですよ。難しい漢字が出てきますので、ルビをふってください」と、優しくゆっくりと生徒たちに語りかけた。本学園の前身である「勧学講院」を設立した了翁禅師の話題に入ると、校長の話を聞き逃さないように集中する生徒たち。宗教行事は特に自分自身を見つめ直す機会となっている。

 一方、高1生最初の進路説明会。体育館で全員が説明に耳を傾けていた。1年の学年団が集結、特別講習について、生徒のモチベーションを高めるための仕掛けを入れながら、説明をする。「補習のためではなく、大学受験に向けての講習です。もう勉強モードに入っている生徒もいる、早くギアを入れ替え追いつくように…」と熱く語る先生。6月から1年間、火・木・金・土と放課後に実施する(無断欠席を3回で除名)。

 中・高ともに年度初めの行事は、その学年ならではのもの。最初が肝心の行事であった。

校 長: 河合 孝允
住 所: 〒113-0022 東京都文京区千駄木5-6-25
電 話: 03-3828-4141
交 通: 都営三田線「白山」駅徒歩7分、東京メトロ南北線「本駒込」駅徒歩5分/東京メトロ千代田線「千駄木」駅徒歩7分、都バス 池袋-草63-浅草寿町「駒込千駄木町」下車(正門前)
学生数: 中学校 246名
高等学校 1,036名 (2013.7.1現在)
ホームページ: http://www.komagome.ed.jp

 

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