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中学・高校受験:学びネット

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2012/9 塾ジャーナルより一部抜粋

ズームアップインタビュー
売上高200億円へ復活目指す
「垂直・水平展開」の成長戦略とは

     

株式会社 市進ホールディングス
代表取締役社長 下屋 俊裕さん

 2010年「市進ホールディングス」を設立し、持株会社制へと移行した「市進教育グループ」。下屋俊裕氏は2011年5月に同社の代表取締役社長に就任。「垂直・水平展開の成長戦略」を掲げ、昨年は小学受験の「桐杏学園」の全株式を取得。高齢者用賃貸住宅事業にも乗り出すなど、幼児から高齢者まで、対象年齢層を大きく広げている。さらに茨城全域で学習塾を運営している「茨進」、日本語教室の「江戸カルチャーセンター」を子会社化するなど水平展開も積極的に推進。
 少子化による売上減や東日本大震災の影響などで我慢の経営が続いていた同社だが、来期には「売上高200億円」への復活を宣言。ホールディングス全体を牽引する下屋社長にインタビューした。

年齢層の「縦」、新規分野
および海外進出の「横」
新たな事業で雇用を確保

── 「垂直・水平展開による成長戦略」というスローガンを掲げていますが、目的はどういったところにあるのでしょうか。

下屋 少子化が著しい日本では、受験生だけを対象にした学習塾事業だけでは、今後の成長は見込めません。企業として先細りしてしまうでしょう。解決手段としては、不採算部門をすべて切り、企業規模を縮小する方法もありますが、それでは痛みを伴いすぎます。そこで、さまざまな事業を展開していこうというのが、この成長戦略の目的です。

 もうひとつのポイントは「雇用の創出」にあります。元々弊社は離職率がとても低い会社で、現在の平均年齢は約41歳。悪いことではないのですが、人件費の増加などの問題が発生していました。そこで、さまざまな事業を展開することで、教壇を降りた後でも活躍の場を提供できるように考えたのです。

── 教壇を降りる年齢は決まっているのですか。

下屋 弊社では、原則50歳になると、教壇から降りることになっています。体力的にきつくなってくる理由もありますが、一種の「色気」がなくなってしまう。私の個人的な見解ではありますが、やはり若さに勝るものはありません。ですから、50歳以降は教室の運営に専念してもらったり、別の事業に異動してもらったりしています。

── 戦略の具体的な施策を教えてください。

下屋 昨年から学研ホールディングスとの業務・資本提携により、学研の幼児教室「ほっぺんくらぶ」が加わりました。さらに小学校受験の「桐杏学園」が当グループの傘下に入ったことで、これまで小学3年生から高校生までだった対象年齢が、小学校低学年や未就学児にまで広がりました。

── 何年後に何教室という目標値はありますか。

下屋 これだけ世の中のスピードが速い時に「何年後に何教室」という数字を掲げるのではなく、その時々のケースに合わせて考えていきたいと思っています。さまざまなケースを想定して準備は進めていますので、どんな場面になっても対処できるようにはしています。

採算性は2年で判断
機動性の高い小型教室を22校

── 主力の学習塾事業について、新しい展開はありますか。

下屋 今年の3月から東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城に「都県本部制」を導入しました。これまでは最大公約数的なやり方で、東京も神奈川でも千葉でも、同じカリキュラム・同じ進度で指導していたのですが、地域に特化する方法に変えたことが大きな変化ですね。主に中学生市場で、完全地域密着型を目指すようにしました。

── カリキュラムを県別に変えたのですか。

下屋 基本的なカリキュラムや教材は変えません。中間テストや期末テスト、県ごとに違う高校受験の方式に対応するような、完全地域密着型にシフトしたということです

── その理由とは。

下屋 保護者と我々の思いにズレが生じていました。我々は本番の高校入試や大学入試で対応できる学力をつけてあげればよいと考えていたのですが、保護者の方は「今、目の前の学校の成績を上げてほしい」と思っていた。そのズレを修正し、保護者のニーズに合わせたということです。他の塾はすでに都県制をやっていましたから、我々が怠慢だったわけですが、ようやく同業他社と同じスタートラインに立てたと思います。

── 手応えは感じていますか。

下屋 千葉は我々の地元ですので、本気の面倒見の良さが伝わりやすいといいますか、認知されるのが早いと感じています。

── 茨城県の学習塾「茨進」も市進グループに加わった経緯を教えてください。

下屋 我々が一から茨城を開拓するには、時間がかかりすぎるということがまずひとつ。それと、集団も個別も映像もやっている茨進と、我々の企業風土が似ているという点が大きかったです。茨進は茨城ではずば抜けた実績をあげている塾ですし、これまで培ってきた良さというものがあると思っています。我々の持っているものと、1〜2年もの時間をかけて焦らず融和させていければと考えています。

塾業界の売り上げの壁
200億円に挑戦の年

── 映像授業の市進ウイングネットは外部販売を始めて、5周年を迎えました。おめでとうございます。

下屋 映像授業については、後発の後発でしたから、「よく持ったな」というのが正直な感想ですね。今年は3月から黒字で推移していますが、映像も淘汰の時代に入りましたので、今まで以上に気を配っていきたいと思います。

── 今まで以上に気を配るとは。

下屋 商品の品質を上げ、さらに導入塾へのフォローをきちんとしていく。結局、後発者としての差別化方法は、それしかないと思っています。フランチャイズではないボランタリー商品で、どこまで面倒を見させていただくか。それが今後の拡大にかかっていると思います。

── ウイングネットの新たな展開としては、どのようなことを考えていますか。

下屋 海外進出です。ウイングネットとして国内でできることは、ある意味終わっていると私は考えています。家庭配信もできますし、タブレットに配信しようと思えば、すぐにもできる用意はしてあります。あとは海外での展開を進めてきたいですね。

── 最後に、市進ホールディングスとしての方向性を教えてください。

下屋 弊社はここ数年ずっと減収で推移していました。利益は出ているといっても、それは経費削減を徹底し、本当に我が身を削る思いで利益を出していたわけです。それが昨年から売り上げを伸ばす方向に大きく転換しました。昨年の売上高は179億円。営業利益は2億円の赤字。しかし、これは先行投資による覚悟を決めての赤字です。今年度からようやく売り上げアップへの体制が整ってきたと思います。

── 次々と大きな施策を打たれた成果が、今後、期待できるわけですね。

下屋 まだまだ、この1年は痛みを伴うと思います。しかし、せっかくこれだけのスピード感で来ていますから、次年度に向けて、もう少し拍車をかけたいとも考えています。今後の大きな方向性は10〜11月には決定する予定です。

 最初の目標は「売上高200億円への復帰」。市進が2008年に200億円を達成した時は、学習塾事業単体だけでこの大台に乗せました。塾業界にとって、200億円はひとつの壁ではないかと思うのです。それに挑戦したい。200億円を達成すれば、社員の意気も上がりますし、来期は達成できると信じています。

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