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2009/7 塾ジャーナルより一部抜粋

通信制高校 特集1
〜不登校・進学形態による選択
さまざまな理由を持つ通信制高校生〜

     

 今、通信制高校が見直されている。全日制高校では、カリキュラムや登校日がしっかりと決められ、そこで授業出席数などの一定基準を満たさなければ卒業資格が得られないが、通信制高校は柔軟なカリキュラムで、登校日も全日制よりもかなり少ない。平均で、修業年限3年以上、修得単位74単位(前籍校に在籍した生徒はその間の日数と単位も加算)、特別活動30時間以上さえ修めれば、あとは生徒の自由な選択肢で勉学が進められるのだ。
通信制高校を進学先に選んだ理由は、生徒により異なる。

 「親の仕事で、中学時代に一家で日本に帰国したんですが、日本の学校と海外の学校の進度や進学季節などが異なり、時間的になじめなかった。カリキュラムが比較的自由な通信制高校で、自分のペースでしっかりと学ぼうと考え、進学しました(男性・16歳)」「中学卒業後、宝塚音楽学校入学を目指して数年頑張っていたのですが、非常に高倍率のために進路を変更。大学で声楽を習うため、高校卒業資格を得ようと、通信制高校への進学を決めました(女性・18歳)」「高校卒業資格は欲しいのですが、同時に専門的なことも学びたい。全日制ではできないダブルスクールが可能と知り、通信制高校に入学したんです(女性・17歳)」

 この他にも、病気のために全日制高校への進学ができなかった生徒や、中学卒業後に専門学校に通って就職したものの、高校に通いたいという希望を叶えるために、再度進学を決意した生徒など、理由は多岐にわたっている。中には、「全日制ではレベルが低すぎる。海外へ出て、世界でもトップレベルの大学へ進学するためにも、時間に余裕の持てる通信制高校で高卒資格を得たい(男性・16歳)」という理由も見られた。
高校生活においても「先生の対応が優しいので、スクーリングが楽しい(16歳・女性)」「自分の体調や精神状態に合わせたカリキュラムなので、無理せずに学べる(16歳・男性)」「全日制高校にはない、豊富な選択授業が魅力(17歳・女性)」と、前向きな意見が多かった。

 しかし、中には、中学時代からの不登校や全日制高校を中退しての通信制高校進学生もおり、彼らは、ほとんどが精神面のフォローも必要としている。学校ではカウンセリングなどを行いながら、授業やスクーリングを進めているが、「通信制でも人と会うのがいや(無記名)」「不登校だったのは、勉強したくないからなのに、結局学ばないといけないのが苦痛(16歳・男性)」という意見を出してくる生徒もいる。ただ、こういった意見はアンケートの全体の1割に満たず、彼らもまた、通信制高校ならではの通学システムや教師の細やかなケアにより、精神面の傷を克服することで、学校の楽しさを取り戻すに違いない。

塾生の進学のために もっと多くの情報開示を

 一方、通信制高校に対する塾の意識はどうか。塾ジャーナルが独自に行った通信制高校に関するアンケート(私塾対象・表1参照)では、通信制高校に進学している通塾生を持つ塾・進学実績を持つ塾は複数あった。また、多くの塾では、さまざまな状況の生徒受け入れや確実な高卒資格取得、不登校経験者への配慮を学校側に期待しており、「評価基準・学内の様子・入学手順などの各種情報をもっと提供してほしい」という声も上がっている。通信制高校への進学実績や生徒へ進学を促すことは一度も行っていない塾からも「進学時の選択肢に入るくらいのアピールとイメージアップに期待する」「通信制だからできる新たなシステムを知りたい」「翌年からサポート校を開校・運営する」との意見が出ており、全体的な通信制高校に対する意識は変化してきていると言えるだろう。無論、現時点では特段の興味はない・進学中心の塾なので、よくわからないという意見もあることも事実だ。

 では、実際に進学塾を卒塾後、通信制高校へ進学した生徒に対し、塾側の対応はどうだったのか。生徒側からの意見も集めてみた。
「塾のクラスの担任の先生が、頑張りなさいとエールをくれた(女性・17歳)」「調理師になりたくて相談したところ、通信制高校と技能連携校のダブルスクールを薦められた(男性・17歳)」「塾は楽しかったけど、どうしても学校に通うことに抵抗があったときに、塾でもサポート校をしている通信制高校を教えてもらった(女性・16歳)」と、進学に対し前向きに応援してもらったと語る生徒は多い。しかし、一方で「通信制高校へ進学するなら塾をやめてほしいと言われた(18歳・男性)」「親と一緒に全日制高校への受験を無理に決められて、その結果、中退してしまった(18歳・女性)」など、少数意見ではあるが、まだ通信制高校進学に否定的な塾は存在する。ただしそれも、情報の開示により徐々に減っていくことになるだろう。

スクーリングに好印象 進学実績も上昇傾向

 通信制高校と全日制との最も大きな違いは、広域制と狭域制があることだ。狭域制は学校の校舎のある地域の近隣、通学可能圏からのみ入学できるが、広域制は3つ以上の定められた都道府県から入学が可能。この場合、学校に通学できないほど、遠い地域に住む生徒には、協力校やスクーリング会場、分校への登校を行うようなシステムが採られている。大阪から北海道の全日制高校に通うことはできないが、広域制通信高校なら、普段は近くにある分校へスクーリングで通い、体験学習として、北海道の本校を尋ねることもできるというわけだ。

 全国すべてから入学が可能としている高校もある。また、このスクーリングと呼ばれる登校日だが、最近では体験学習や授業形態に特徴を持たせることで、従来の週2日程度の登校から、週4日前後と登校日を増やしている高校が人気である。

 週4日制のスクーリングを受けている生徒からは、「新しい友人がたくさんできた」「先生の対応で、落ち着いて学べるようになった」「体験学習でいろいろなことを学ぶのが楽しい」といった前向きな意見が多い。また、インターネットを利用した授業を行う学校もあり、そこの生徒からは「ネットでリアルタイムの情報を得られるので、大学進学にも対応できる」「webカメラでの授業は、まるで教室にいるのと同じ」という声が上がっており、この形での授業は、今後広まっていくと予想される。その結果、次世代の新しい授業スタイルをいち早く取り入れるのも、通信制高校の特徴となるだろう。

 最後に、通信制高校からの進学実績だが、この点を最も知りたいと指摘する塾は多い。確かに、全日制と比較すると、多いとは言えないものの、年々その数は上がっている。大学進学・各専門学校への進学は、ここ数年、卒業生全体の30%を超えており、大学進学希望生の中では、短大を押さえて4年制大学への進学率が増しているのだ。

 「通信制高校で勉強の仕方を知ったため、予備校へ通わずに自分の力で大学受験に成功した(20歳・国立大学生)」「全日制高校に比べ、カリキュラムは自由だけど、その分、自分の学習に対する態度が問われた。そのおかげで、受け身ではなく、自分から攻めていく勉強スタイルを確立し、自学自習で伸びることができるようになった(21歳・海外大学生)」「卒業した後、大学と専門学校のダブルスクールで技術と知識の両方を手に入れた。通信制高校で自分でカリキュラムを組み、それを守っていたのが役に立った(25歳・会社経営)」と、既卒生の中からも通信制高校を絶賛する声が上がっている。

 通信制高校は従来の枠を出て、今までの『公立・私立高校に合わなかった生徒が通う通信制高校』から、『公立・私立高校と別に、第3の選択肢としての通信制高校』という考え方へ変わってきていると言っていいだろう。

― 図など一部抜粋 ―
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