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2009/1 塾ジャーナルより一部抜粋

教室展開のポイントはこれ!
―百人会、実例をもとに勉強会開催―

  開催日:2008年11月9日(日) / 主 催:学習塾経営研究会  
  生徒数100人を目指す塾長の集まり「百人会」が、昨年11月9日(日)、実例をもとに多店舗展開のための勉強会を開催した。新店舗の立地、コンセプトはどう決めればよいのか。人材の確保と活用の妙とは何か。多店舗展開におけるマネジメントの要を学習塾経営研究会主宰の河野優氏がポイントを突いていった。加古川市内で開催された勉強会には、15人の塾長らが参加。自塾のケースについて、具体的なアドバイスを求めたり、参考例を披露したりと相互研鑽の場となった。  

 

JR加古川駅前から徒歩5分という立地にある6階建てのビル。このビルの4階が、今回の勉強会のモデルケースとなった学習塾「学び舎」の2店舗目となる物件だ。塾長の千葉学さんは、京都府内で2003年から開塾、今年9月から縁あって加古川市内の学習塾を引き継ぐことに。京都と加古川を行き来しながら、新店舗展開で多忙を極める日々を送っている。

千葉さんが選んだ物件に注目すると、まず視界に入ってくるのが、道路一本隔てた向かい側に圧倒的な存在感を示す大手進学塾の看板である。数百人規模の生徒数を容易に想像させる外観である。このほかにも徒歩圏内に大手が2社進出している。あえてそうした立地に教室を出す決意をしたのは、「ビルを見たとたん、ここだと思った」という直感だ。

競合するのは確かだが、道路の反対側を臨めば住宅街が広がり、マンションも少なくない。地元小学校の児童数は、全国的に特出して伸びている地域で、第1学年のクラス数は8クラスとマンモス化している。小中学校の統廃合が進められる現代においては、珍しい地域といえるだろう。

内装が施されていない物件に集まった参加者は、教室のレイアウトや窓を利用したディスプレーをいかに目立たせるかなど、実例に即し、意見を交換していた。その後、場所を「学び舎」の本校に移し、河野氏による勉強会がもたれた。

多店舗展開の2つ型

個人塾が生徒数100人以上を目指そうとすれば、必然的に教室展開を考えなければならないが、その方法は大別して2つある。まず一つは2店目以降を本部校と同じ商品、同じラインナップで展開する、いわば「横滑り型」の方法。もう一方は、地域や客層によって教室ごとに異なる商品を扱う、いわば「独立運営型」の展開である。

河野氏自身が経営する学習塾・開進スクールは、2店舗目をショッピングセンター前のお洒落なビルに移転した。客層はそれまでの店舗と明らかに異なる。保護者は教育熱が高く、高額所得者層が占め、子どもが低年齢の段階から、他とは違った学習メニューを求めているという特徴に着目した。

そこでつくったチラシのキャッチコピーが、「進学塾がお届けする小学生英語コース」。サブコピーは「英語コースは、えいかいわコースとは、違います」というもの。まずは商品名で差別化し、小学生を対象とした「習い事」の一つとしての英会話から、一歩踏み込んだ「英語コース」を意識させている。「小学生英語コース」という開進スクールの他の2教室にはない新メニューを登場させ、授業料も高めに設定した。

これは教室のスペースとも関係している。20数坪という教室は、そう多くの生徒を受け入れられる広さではない。そのため1人当たりの単価を上げる必然性があった。あわせて、教室のコンセプトを「いい生徒のいる塾」と決めたことも授業料に反映させた。「いい生徒」の定義は、勉強熱心で家庭の応援度の高い子どもであり、応援度の高い家庭は、ワンランク上の授業料を払う意思があると判断したからだ。

さて、商品内容が「横滑り型」か「独立運営型」かのいずれかを選んだ後、次に考えるのが、塾長自身の経営者としてのタイプについてである。これは2タイプしかない。一つは職人として、一生懸命打ち込むタイプ。もう一つは100%経営者に成りきるタイプである。

職人型は問題が発生すれば、必ず商品に注目する。そこに問題があったのではないかと考え、行動するタイプだ。それに対し、経営者型は問題が発生すると、すぐさま顧客のもとへ走るタイプ。どちらが良い悪いではなく、塾長の持ち味によって、それぞれのタイプが自然に決まるだろう。ただし、多店舗展開をするということは、塾長の身体が3分の1、4分の1と刻まれていくことでもある。そうであるなら、職人であり続けることに一定の限界を覚悟しなければならないのは、自明の理といえるのではないか。職人が手掛ける商品は、数的に限られるからだ。

最初にドン!初期投資こそ効率的

教室の立地を考えるとき、「隠れた名店」を作りたいのか、「賑わいのある店」を作りたいのかと自問してみるといい。「隠れた名店」は、客自らが探し出して塾長(または教室長)のスキルを買いに来る塾だ。それ以外の一般的な塾なら、賑わいのある立地に出店したほうが断然有利だ。

それがわかっていても、一等地に出店するというリスクを背負いたくないのが大方の塾長の考えだろう。が、それでは成長は望めず、ビジネスではなく、家業で終わる。

塾は箱もの商売といわれる。生徒が100人になってから箱ものを探すのではなく、100人の塾を作りたいのなら100人を収容できる教室、100人の生徒を回していくことができるスタッフを初期段階から準備する必要がある。初期投資こそが効率的な投資で、そこに思い切って投資できる経営者なら、2年で生徒数500人を達成したケースも珍しくない。

ところで、1人の人間が人間関係を結べるマックス値は150人といわれる。100人はその3分の2だから、塾長の魅力で100人の生徒を集めることは、十分可能ということになる。

次に視点を変え、100人の生徒に向けていた共感力をスタッフに向けてみる。塾長が100人のスタッフを育てるのだ。そして、その100人のスタッフが、それぞれ100人の生徒と人間関係を結ぶことができれば、数字上は1万人の関係性を作り出すことができる。要は塾の成長に伴い、塾長は子どもの中から抜け出し、スタッフや保護者といった大人の側に軸足を置き替えていくことが求められるのだ。

そして、多店舗展開後の塾長に求められるのは、スタッフのモチベーションをいかに維持するかである。よく「800人の壁」と言われる。生徒数800人以上に事業を拡大しようとするなら、経営者がどれだけスタッフが勝てる環境を整備するかにかかってくる。福利厚生を充実させ、人が集まる場所に店舗を出すことなどが勝てる環境整備の要素といえるだろう。

マニュアル対処を躊躇せず、自塾と他塾をじっくり分析

多店舗展開した塾長の悩みの多くは、接客、授業、クレーム処理、月謝管理など、一連の業務を他人に任せるというところにある。任せられる人材がいないという声をよく聞くが、マニュアル対処を徹底することで解決する。マニュアルというと、人間性を阻害するものという印象があるかもしれないが、スタッフを各業務において一定水準に引き上げ、かつ、その水準を維持させるためには最低限必要なツールである。

マニュアルが完成すれば、最初は、出来る人より気の合う人を雇うことを心がける。出来る人は独立志向が高く、自塾の雰囲気が一変することもあるからだ。気の合う人が見つかれば、各業務においてマニュアルで3ヵ月の型稽古を徹底させる。その際、形式的なやり方に反発する人は深追いしない。なぜなら、一見、形式的に見える業務にも、塾の歴史の中で必要とされてきた理由が隠されているからだ。しかし、その理由を逐一説明しながら育てる余力は個人塾にはないはず。人材を根気よく育てて活用することは大手にしかできないことだ。

さて、新店舗を出す前に欠かせないのが自塾の分析だ。人が探して来る塾か、探さなくても人が自然に集まる塾なのか。前者は塾長の住まいと接近している場合が多く、地元で「あの先生に習いたい」という口コミが広がる範囲だ。一方、2店舗目は塾長の名前が知られていない地域であることが多く、探し出して来てくれる客を期待することはできない。

そこで集客方法として浮かぶのがチラシだが、チラシに頼りすぎるのは費用対効果の面で得策ではない。それよりも人が集まる場所に出店し、看板を挙げるだけでチラシをはるかに超える効果がある。これは開進スクールの新店舗で実験済みだ。ショッピングセンター前の塾舎に看板を挙げたところ、まだチラシを打つ前から数人の入塾者があったという。

商品も他塾に比べ、何が強みなのか、何処に特徴があるのかを分析しておく。大手塾で人気を集めている商品を真似ても、勝ち目はない。大手の土俵には上がらず、自塾の強みを強調していく。

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