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2007/7 塾ジャーナルより一部抜粋

教育改革シンポジウム
「教育再生会議よ どこへ行く!」

  2007年5月16日(水)
於 衆議院第2議員会館 第1会議室
主催 民間教育連盟
 
     
教育改革を政権の最重要課題に位置づける安倍内閣のもと発足した教育再生会議は、これまでに「ゆとり教育」の見直しや教員免許更新制の導入などを柱とする報告を提出し、政府に取り組みを促している。今後どのような議論が展開されていくのか、その行方は民間教育界にとっても大きな関心事である。民間教育連盟は5月16日、「教育再生会議」をテーマに教育改革シンポジウムを開催。下村博文内閣官房副長官を招いての基調講演や、私学代表者らのパネルディスカッションを行った。


■基調講演 教育再生会議の状況について

内閣官房副長官・衆議院議員
下村博文

本日は、6月初めに予定されている教育再生会議の第2次報告について、ご説明させていただきます。

第2次報告は「学校教育の再生」「大学・大学院教育の再生」「社会総がかり教育体制」
学校・大学応援プロジェクト」の4項目が柱となります。

第1の「学校教育の再生」では、ひとつ目に「ゆとり教育」見直しの具体策が提言される予定です。第1次報告でも、学力向上のために授業時間を10%増やすという提言がありました。しかし、授業時間を増やしたからといって、学力が10%アップするとは限りません。指導要領の見直しなどを含めた体系的な具体策を示す必要があります。「ゆとり教育」の見直しに関連して、国語教育の充実と小学校からの英語教育導入。さらに、一人ひとりの教育ニーズに対応するための特別支援教育体制の充実などについても、現在議論が進められています。

二つ目は、知・徳・体の調和のとれた徳育のあり方について。自然・社会体験や奉仕活動など、心と身体を育む内容を考えています。三つ目は、学校・教育委員会の評価と支援です。今後できるだけ学校現場へ権限を委譲するために、第三者が学校や教育委員会を評価する制度が必要です。

次に第2の項目「大学・大学院の再生」について。これまでの議論のなかで、「大学院の入学者のうち、その大学の卒業生は3割を超えてはならない」という提案がありました。すなわち世界に開かれた大学院とするために、できるだけ他大学や海外からの学生を受け入れるべきだという考えです。また「国立大学は今の半数ほどでよいのではないか」という意見もあります。競争的な資金を出すことで、改革を進められない大学を淘汰していくという議論が行われています。

第3の「社会総がかり教育体制」では、

  1. 育児に悩んでいる親のために地域に支援センターのような拠点をつくる
  2. 教育再生の地域拠点としての「放課後子どもプラン」
  3. 社会総がかりのネットワーク構築に

ついて提案されます。

第4の「学校・大学応援プロジェクト」とは、全国どこでも教育を機会均等に受けられるように、格差のない教育を実現していくというものです。

以上が第2次報告の項目ですが、正直なところあまりメリハリのある内容とはなっていません。これを今後どのように変えていくのか。ひとつは、意欲ある先生を全面的にバックアップし、やる気のない先生は分限制度でやめてもらう。そのために予算的なことを含めて検討していく必要があります。また、先生の負担を軽くするために、事務的な部分はできるだけアウトソーシングすることも、政府の課題として検討していきます。

今後教育再生会議は、バウチャー制度や大学の9月入学について議論し、12月に第3次報告を提出する予定です。日本の教育全体をよくするために、民間のパワーと知恵をいただきたいと考えています。

■パネルディスカッション「ここまで進んだ私学改革」

○パネラー(順不同)
相川忠洋 学校法人麹町学園理事長
鳥海十児 株式会社朝日学園学園長
山本三郎 帝塚山学院中学高等学校長
名城政一郎 学校法人尚学学園副理事長、沖縄尚学高等学校・同附属中学校副校長
○コーディネーター 民間教育連盟副会長 松田邦道

松田 最初に、ご挨拶を交えながら教育再生会議へのご意見をお伺いします。

相川 私は大阪にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の取締役を務めていましたが、2年前に祖父の創立した麹町学園の理事長に就任いたしました。教育再生会議については、中教審との線引きがわかりにくいというのが率直な感想です。再生会議で決まった方針が中教審でひっくり返り、うやむやになってしまっています。また、公教育の再生について議論するはずが、いつのまにか私立に対しても教育委員会が口を出すというように変わってきている。教育再生会議には、私学の独自性を尊重したうえで、わかりやすい形でリーダーシップをとっていただきたいと思います。

鳥海 私は、教科書会社のサラリーマン時代に岡山を担当していた縁で、学校の先生方と協力して、塾を開きました。その後、保護者の要望により学校法人で幼稚園、さらに小学校をつくりました。次に中学校をつくろうとしたところ、学校法人では認可がおりず、やむなく特区を利用して、株式会社で朝日塾中学校をつくりました。この4月には中高一貫教育の高校を開校しました。教育再生会議は、私には会議ではなく、放談会のように見えます。会議とは、ある程度の方針をもって進めるもの。もう少し全体を見て、会議としての機能を果たしていただきたいと思います。

山本 帝塚山学院は幼稚園から大学院まである総合学園で、当中学・高校のみが女子校です。昨年創立90周年を迎えたのを機に関西学院大学と提携し、関学コースを開設いたしました。教育再生会議に対しては、私立の教育にも入り込んでくるのではないかという危機感があります。

名城 本校は1983年に現理事長・校長が廃校寸前の私立学校を引き取るという形で開校しました。「文武両道のたくましい進学校」を目指し、沖縄から戦後初めて、現役で東大に合格者を出しました。野球では、1999年に甲子園で優勝を果たしています。私は、教育再生会議で、大学入試改革についての論議が先送りされている点が気になります。小学校から高校までのことをいくら議論しても、大学への入り口がどうなるかわからなければ、日本の教育は変わりにくいと思います。

松田 その通りです。文部科学省のなかの力関係によって大学の改革論が後回しになるという「ねじれ現象」が起きていると考えられます。では続いて、それぞれの学校運営や取り組みについてご紹介ください。

名城 本校では、どのコースの生徒も文武両道を実践するために、今年から体育の授業で沖縄空手を始めました。4・5年で黒帯をとってもらう計画です。進学面では、全員が琉球大学もしくは同等以上の大学へ進学することを目標としています。そして、この目標を全生徒・保護者・教職員の前で伝えるようにしています。「全員」と明言することが、かなり効果的です。ただし私の気持ちのなかでは、少なくとも8割は進学させたいと考えています。今年は、現役合格率が71%。そのうち8割以上が琉球大学以上の大学に合格し、目標を達成しました。

山本 今年スタートした中学校の関学コースは募集定員80名です。この80名は原則として、6年後に関西学院大学のどの学部にも入学することができます。総合学園である本校が関学と連携したのは、少子化と共学志向のなかで、厳しい入試が続いたことによります。私立は生徒・保護者のニーズに応えることが改革の根本です。本校生徒・保護者のニーズは何かと考えたときに、行きたい大学の一番が関学だったのです。関学コース開設は、大きな反響を呼びました。今年の入試では、受験生が大幅に増えただけでなく、偏差値が10ポイントもアップしました。今後は6年間で、受験のためではない、本当の意味での学力をつけていかなければなりません。関学からは、一般入試で入ってくる生徒に劣らない学力を求められています。そのうえ英語や読書など諸条件があります。我々にとって大きな課題ですが、努力していきたいと思います。

鳥海 本校は認可を受けた学校ですが、「子どもたちに本当の力をつける」という塾の心で学校を運営しています。民間の学校は「教育」という商品を、お客さんである生徒・保護者に売っていると考えています。したがってよりよい商品を提供しなければなりません。私どもの小学校には、遠く大阪や神戸から新幹線で通ってくる子どももいます。これは商品についてご納得いただけたからだと思います。ちなみに中学・高校は寮がありますので、日本全国どこからでも入学していただけます。今年開校した高校は、岡山で一番の進学校を目指しています。学力が一定レベル以上の子どもだけを入学させ、最低でも岡山大学以上、東大・京大、医歯薬系、あるいは海外の大学を目指す子どもを育てていきます。

相川 私はUSJに立ち上げから9年間おりました。学校とテーマパークには類似点が多くあり、自分の経験が生かせると思います。例えば、不特定多数の子どもたちに夢と感動と期待を提供すること。安心安全の確保。そしてクレーム対応などです。また、本校は2年前に進学校へと路線変更しました。そのため、実績ではなく「期待値」で生徒募集しなければなりません。この点でも、USJの図面だけで協賛のスポンサー28社・550億円を集めた経験が役に立っています。まずゴールを示したうえで、シラバスなどゴールにいたるプロセスを具体的に提示しています。そして、評価は他人がするものだということを教職員に徹底しながら、生徒・保護者と同じ目線を持つことを信条として学校経営を進めています。

松田 本日はお忙しいなか、どうもありがとうございました。

― 一部抜粋 ―
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