学力向上に向けたプログラム
「PDCAシステム」
東京都杉並区の緑に恵まれた環境のもと、きめ細かな指導と面倒見の良さが評判の東京立正中学校・高等学校。人間力の基礎を大切にする文部両道の精神で、大学への現役進学率が9割を超えるという実績を打ち出している。毎年の生徒満足度調査においては、生徒の9割以上が学校生活に満足しているという。
中高とも現役合格に向けた学習計画を独自の方式に当てはめ、繰り返しの学習と改善に向けた指導を行い、一人ひとりの基礎学力を向上させるための「PDCAシステム」を実施している。一方で、大学卒業後も視野に入れた目標やなりたい自分を明確にする職業体験や社会見学などのキャリアデザインプログラムを通して、生徒の希望進路を全力で支援していく体制が引かれている。
澤田幸雄校長はこれからの時代に向けて「国境を越えた人々と協調し、意見を交換するための場面も多くなる時代。グローバルな人材育成に向けて心の教育にも力を入れます。併せて授業、部活、行事などを通じて生徒たちの人間力の向上を図りたい」と語った。
また、進路指導面では「偏差値教育から脱却し、大学卒業後の未来を考えられる進路指導体制の充実を図り、PDCAシステムを活用し、生徒が望む大学、学部、学科への進学を可能にさせます」と力をこめた。
真のグローバルリーダーを
中高一貫グランドデザインで育てる
昨年4月に新設された「中高一貫イノベーションコース」は、グローバルリーダーとして必要な素養やスキルを、@思いやりの精神「ケアリング・マインド」、A主体性・積極性・チャレンジ精神「チャレンジ・スピリッツ」、B語学力とコミュニケーション能力「ソーシャル・コミュニケーション」、C協調性と柔軟性「ソーシャル・チームワーク」、D論理性と情報編集能力「ロジカル・シンキング」、E異文化理解と日本人としてのアイデンティティ「ネイティブ・アイデンティティ」の6つにまとめた独自のプログラムを中高一貫で体系的に学ぶ。そして国際社会に貢献できるリーダーを目指して、生徒たちの潜在能力を育てていく。
また、同コースでは、将来に向けたキャリアデザインにも必須となる「生きた英語」を学ぶための多彩なプログラムを提供している。中学3年間は英語検定を必須とし、ネイティブ講師によるマンツーマンWeb英会話授業、冬期英語プログラムに取り組み、基礎力を養っていく。中1生はアメリカの若者たちとの異文化交流プロジェクトへの参加を通して、早い段階から国際教育への動機づけを行っていく。
さらに中3生でカナダ・トロントへ語学研修に行く。
一方、高校3年間は英語検定のほか、TOEFLジュニア、TOEFL、ネイティブによるTOEFL対策ゼミ、冬期英語プログラムと中学3年間で身に付けた語学力の応用と習熟を目指していく。高2生では海外研修と海外の大学生と英語でディスカッションするエンパワーメントプログラムへの参加を予定。中1生から高3生の希望者にはオーストラリアへのホームステイも予定されており、国際教育に力を入れる充実のプログラムとなっている。
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文部両道を実現する高校部
高校では、幅広い学習を行い、大学や短期大学への進学を目指す「スタンダードコース」と、ハイレベルな学習で難関大学を目指す「アドバンストコース」が設置されている。
2014年からアドバンストコースでは、今までの授業とは異なる新たな学習方法を導入した。「すらら」のオンライン学習教材を自宅で学習し、学校では学習状況の確認後は、教科書の問題と応用問題を協働学習を取り入れながら、反転授業を実施している。今年度からはスタンダードコースの高2生全員が「すらら」を活用し、英語と数学の宿題形式のプログラムを開始している。アドバンストコースの高1生は「英語表現1」だけでなく、「数学A」の一部を反転授業で実施している。その他、進路実現のためのキャリアノート作成や國學院大学・立正大学などへの高大連携教育プログラム、小論文対策のキャリア教育も充実しており、目標の実現に向け、取り組んでいる。
希望大学への現役合格を最優先しつつも、生徒の好奇心や得意な分野を最大限伸ばし、心身を鍛えるクラブ活動や行事も大切にすることが同校の特徴である。積極的に取り組み、打ち込めるようにと全教員がサポートにあたっており、運動部にいたっては、チアリーダー部が世界大会へ出場し、世界3位の成績を収めるなどの活躍が顕著だ。
澤田幸雄校長は「教育実践の中核をなすのが文部両道です。本校では9割以上の生徒が部活動に参加し、数多くの体験をし、一度や二度の失敗ではあきらめない不屈の精神を培っています」と力強く語る。チャレンジ精神、自主性、創意工夫などの教室だけでは得難い体験が、グローバル社会を生き抜く人間力の基礎を築くものだと確信しているというのだ。
大学進学後に何を学び、社会へどのように貢献していけるか。生徒たちが勉強とともに部活動や行事から学ぶ3年間は、本当の意味での人間力を育み、国際社会を生き抜くときの基礎となっていくのだ。
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