サイト内検索:
 
中学・高校受験:学びネット

 学びネットは、中学、高校受験のための情報ページです。学校紹介や塾経営にお役立て下さい。

今月号の紹介 学校散策 塾長のためのマンスリースケジュール 購読案内 会社案内
学校散策 ・関東校・ 関東一覧
   

千葉敬愛高等学校

 
  前期選抜に「併願推薦」を導入 23年度入試が大きく変わる
西郷南洲翁(隆盛)の遺訓「敬天愛人」を教育の理念とする千葉敬愛高等学校。同校は23年度から入試制度を大きく変更する。来年度から実施される千葉県公立高校の入試選抜の変更を受け、これまで専願推薦のみだった前期選抜に併願推薦を導入。同時に奨学生制度も設定するなど、間口を広げることで、優秀な生徒を数多く受け入れたい考えだ。部活動の盛んな学校として知られる同校だが、国公立大学合格20人以上を目指し、進学実績も年々伸びている。文武両道に邁進する同校の須田繁校長に話を聞いた。

校 長: 須田 繁
住 所: 〒284-0005 千葉県四街道市四街道1522
電 話: 043-422-0131
交 通: JR総武本線「四街道」駅下車徒歩7分、京成「臼井」駅・「志津」駅よりバス25分
学生数: 1,234名 (2010.09.1現在)
ホームページ: http://www.keiai.ed.jp

 

併願推薦導入で
優秀な生徒にチャンスを

 「本校では長年、前期選抜は本校を第一志望とする専願推薦のみを行ってきましたが、23年度から公立高校の入試方法が変更されるに伴い、併願推薦を導入することにしました」

 そう語るのは今年就任4年目になる須田繁校長。千葉県では、22年度まで前期には特色化選抜を実施、後期選抜のウエイトのほうが高かった。それが23年度から前期で普通科の60%、専門学科および総合学科については80%まで決定するように変更。千葉の公立高校のほとんどが前期で決定できることから、同校でもこれまで定員406名中前期180名(専願推薦のみ)だったところを、併願推薦も受け付けることで356名まで募集人員を拡大することになった。

 「本校の併願選抜で合格を手にしてから公立を受けられるとあって、中学校の先生方から好意的に受け止めていただいています」

 同時に特待生制度を見直し、新たに奨学生制度も導入する。これにはある卒業生のエピソードが深く関係している。

生きた敬天愛人の精神
生徒のために一丸に

 3年前、ある母子家庭の生徒が同校に入学した。しかも入学直後に母親が亡くなり、生徒一人が残されることに。私立はもちろん公立高校でも通学を続けることが厳しい状態。それでも生徒は「大学に進みたい」という前向きな気持ちを捨てなかった。

 そこで学校側は、同窓会に相談。同窓会事務局長がその生徒が住む町の職員だったことから、生活保護の申請を勧め、授業料が免除されることに。さらに当時の同窓会長が「本校の教育理念である敬天愛人(自分を愛する心で、他人を愛することのできる人間の育成)の精神を今こそ生かすべき」と役員会に諮り、3年間の授業料相当分に当たる100万円弱もの金額を修学旅行代や参考書代に当てられるよう捻出してくれた。他にも同級生の母親がその生徒の分までお弁当を作る等、学校・卒業生・保護者が一体となって「敬天愛人」の精神を持って、生徒を見守り続けた。

 「生徒自身も明るく、人を引き付ける人間的魅力を持っていました。それが多くの方に支えられる要因になったと思います」と須田校長。3年後、その生徒は逆境をバネに、千葉大をはじめ早稲田・慶応にも現役合格。大きな夢を叶えて卒業した。

 こうした経緯から、優秀な生徒が安心して入学できるよう、23年度より奨学生制度を導入。専願の学業推薦には3段階、特別活動推薦(部活動等)には2段階の制度が用意される予定だ。

シドニーからホームステイ
国際交流を活発に

 オーストラリア・シドニーにあるフォレスト・ハイスクールとピッツウォーターハウススクールズと姉妹校提携を結んでいる同校。これまでも修学旅行の際に学校訪問を行い、交流を図ってきた。

 今年からは国際交流をもっと盛んにしようと、「国際交流委員会」を「国際交流部」に改編。生徒指導部と同じような常設の組織にすることで、迅速に対応がとれるようにした。

 早速、今年9月にはフォレスト・ハイスクールからのホームステイ22人を受け入れることに。須田校長宅にもホームステイの学生がやってくることになっている。「英語というのはコミュニケーションの手段のひとつ。抵抗なく英語を話せる環境がつくれればと考えています」と語る。

 今回のホームステイでは、地元・四街道市の「国際交流友の会」などの支援も受け、着付けや茶道、書道、日本語教室なども実施する予定。「地域の方に支えられる学校を目指していますので、こうした協力をいただけることはありがたいことです」と須田校長。今後は日本からホームステイに行くことも検討されている。

部活と勉強を両立し
千葉大学に合格

 この春、千葉大学7人を含む国公立大学へ12人、早稲田・慶応を含むGMARCH以上の難関私大に70人以上もの合格者を輩出した同校。しかも、国公立現役合格者6人のうち4人が運動部に所属。インターハイ予選が行われた3年の1学期まで、部活動と勉強を両立させてきた生徒だった。

 その結果に須田校長は、「勉強だけ、あるいは部活だけやればよいと、自分のことのみを考えるのではなく、周囲の人たちに支えられていることに感謝し、勉強と部活を両立してくれました。文武両道という本校の目指すところを体現してくれ、本当に素晴らしいことだと感じました」と語る。

 同校では1年次から夏期講習を実施。館山での勉強合宿も行われる。また土曜日には「土曜講座」として予備校講師を招いて、1科目年20回の講義を開催。1教科1万5千円で、3教科年60回受けても4万5千円という受講しやすい値段設定で、多くの生徒が利用している。また土曜日は図書館を開館。部活で忙しい生徒も勉強の時間が確保できるよう、学校全体で取り組んでいる。

 今年もすでに男子ソフトボール部とソフトテニス部がインターハイ出場を決め、水球部も県大会優勝など輝かしい成績を残している。夏の全国高校野球選手権の千葉県予選では、PTAをはじめとする後援会のメンバーが熱い応援を繰り広げた。

 「初戦の日が、実は後援会の旅行の日に当たっており、日光に行くはずが、急遽行き先をマリンスタジアムに変更し、応援に来ていただきました。結果は本校のコールド勝ち。その後、旅先でも必勝祈願の祈祷をしてもらうなど、本校の後援会の方々はとても熱い方ばかり。自分の子どもが卒業しても、本校の行事に参加してくださっています」

 部活で充実した日々を送りながら、志望大学への合格を目指す。そんな生徒を温かい目で見守る校風が、千葉敬愛高等学校にはある。

 
  ページの先頭へ戻る
manavinet」運営 / 「塾ジャーナル」 編集・発行
株式会社ルックデータ出版
TEL: 06-4790-8630 / E-mail:info@manavinet.com
Copyright© 2004-2003 manavinet. all rights reserved.