座談会
燧土(すいど) 勝徳(校長)
五十嵐茂樹先生(理科)
生駒めぐみ先生(英語科)
池澤宏樹先生(国語科)
井上祐志(まさし)先生(数学科)
橘 真美先生(社会科)
生徒としっかり対峙することが、
授業力・担任力向上につながる
――昨年より学校改革が急ピッチで進んでいます。先生方に目に見える変化はありますか。
校長 先生方には、学校改革の一環として実施しているトライアルプラン(目標管理制度)におけるシートの提出、部長との懇談、目標設定、実践と忙しい思いをさせているかもしれませんが、2年目になり、軌道にのってきたと思います。また、本校では宗教的情操教育の涵養を目標としており、先生方にも仏教についての研修を行っています。親鸞聖人のご命日法要に出席する先生も増えました。
五十嵐 私自身、本校に着任して合掌・礼拝の大切さを学びました。生徒たちにも浸透しており、授業での静坐・礼にもつながっていると思います。
校長 昨年より、生活指導面では、「あじみそ(挨拶、時間厳守、身だしなみ、掃除)」運動を行っています。
五十嵐 生徒にも「あじみそ」が定着し、身についてきました。挨拶一つとっても人の目を見てしっかり挨拶できる生徒が増えてきたと実感しています。
――学校改革の今年のテーマは「授業力と担任力の向上」ですね。
校長 私は常々、先生たちに「生活面・学習面ともに、生徒としっかり対峙してほしい」と言っています。それが授業力・担任力の向上につながると考えています。今年のテーマに関して、前期を振り返っての報告も行われました。
生駒 副主任として、英語科の取り組みである多読授業について報告しました。英語の本を黙読して、その紹介文を書き、それに教師がコメントを書くというもので、その積み重ねが進路実現に向けてのモチベーション維持に役立っているという事例です。
池澤 相互授業参観も行っており、教師全員が2〜3回は体験したと思います。私は3回で、先輩・後輩の授業の両方を観ました。どちらも参考になります。
井上 担当の数学以外の授業も含めて、5〜6回参観しました。プリントの作り方、板書や発問の仕方、注目してほしい時の声のかけ方など、有効活用させていただいています。
教科指導で気をつけていること、
育てたい生徒像
――先生方が教科指導で一番気をつけているのは、どんなことですか。
五十嵐 理科嫌いを作りたくないので、日常的なことを話題にしたりして、理科に興味を持たせるような授業を心がけています。
生駒 英語に苦手意識を持っている生徒は多いので、自信を持ってもらいたいと考えています。一番気をつけているのは、生徒個々との対話です。例えば、テストを返す時も、一人ひとりに必ず声をかけるようにしています。
池澤 生徒たちがやる気になるようにもっていくのが大事だと思います。古典は、中学で初めて学ぶ分野ですので、興味を持てるような教材選び、展開に気をつけています。
井上 授業時間中にできるだけ手と頭を使わせるようにしています。数学で、生徒が楽しいと感じるのは解けた瞬間だと思います。そこで、生徒が自分で解くということを大切にしています。
橘 社会科は暗記科目ととらえられやすいので、できるだけそれを除くよう気をつけています。“なぜ”という問をたてて授業を進め、納得して覚えていってもらえたらと思っています。 |
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――先生方は、どんな生徒を育てたいと考えていますか。
五十嵐 実社会に役立つ力を身につけた生徒を育てたいです。
生駒 ミスをした時に謝ることができる、素直な心を持った生徒を育てたいと思っています。
池澤 学力とともに、EQ(こころの知性)の高い、心豊かな人間に育てたいです。
井上 理路整然と物事を考えることができ、人からリーダーと認められる生徒をひとりでも多く育てていきたいと思っています。
橘 どんな社会でも対応できる生徒に育てたいです。
来春、高校のコース名を変更
校長 先生方のお話を改めて聞き、生徒のことをまず念頭において、色々なことを考えて行動し、日々研鑽してくれていることを実感し、非常にうれしく思います。
本校の高校にはコンセプトが明確な3つのコースがあります。先生方は、様々な学年、コースにおいて教育活動を展開しております。次年度からは、授業開始日や授業終了日を同じにして、ある期間では全コース同じ動きをし、別の期間ではコースコンセプトに応じた動きをするというふうに、メリハリ、ケジメをつけていきたいと思っています。
――先生方は、平安をどんな学校にしていきたいと考えていますか。
五十嵐 生徒が社会に出て、出身校を聞かれた時、自信を持って「平安高校です」と言えるような学校づくりをしていきたいです。
生駒 生徒が今よりさらに自主的に動ける学校、それを全力でバックアップできる教師陣がいる学校になればいいなと思います。
池澤 地域に愛される学校にしたいです。
井上 卒業生が自分の子どもや孫、知り合いに「平安がいいよ」と進学をすすめる学校にしたいと思っています。
橘 部活も盛んなので、文武両道を目指す生徒をバックアップできたらと思っています。
校長 来春から高校のコース名が、国公立大・有名私立大を目指す「選抜特進」、龍谷大学進学を目指す「プログレス」、甲子園を目指す「アスリート」の3コースに変更となります。皆さんは、これからの平安を背負っていく先生方です。生徒のために、ともに頑張りましょう。
――どうもありがとうございました。ますますのご発展をご祈念申し上げます。 |
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