サイト内検索:
 
中学・高校受験:学びネット

 学びネットは、中学、高校受験のための情報ページです。学校紹介や塾経営にお役立て下さい。

今月号の紹介 学校散策 塾長のためのマンスリースケジュール 購読案内 会社案内
学校散策 ・関西校・ 関西一覧
   

金蘭会高等学校・中学校

 
  今春、難関私大の合格者が2倍に増加
教育改革の成果が大きく花開く
1世紀に渡って女子教育を率いてきた金蘭会では、ここ数年、率先して教育改革を実施している。新たに導入した取り組みにより、生徒の意識を改革。学力面でも大きな成果を出している。今春は難関私大合格者が前年の2倍に躍進。国公立大への進学者も増加した。その背景には、英語授業へのデジタル教科書導入、ネイティブスピーカーによる少人数クラスでの英会話の実践など、他校に先がけ取り入れた現代的な教育ノウハウがある。これからの時代、国際舞台で活躍する女性を育成するという目標を掲げ、次なる目標を目指す金蘭会のビジョンに迫る。

校 長: 藤林 富郎
住 所: 〒531-0075 大阪市北区大淀南3-3-7
電 話: 06-6453-0281
交 通: JR環状線「福島」駅下車、北へ徒歩8分/JR東西線「新福島」駅下車、北へ徒歩10分/阪神電車「福島」駅下車、北へ徒歩10分
学生数: 中学校 240名
高等学校 479名 (2013.7.1現在)
ホームページ: http://www.kinran.ed.jp/

 

2013年春、国公立大に2人が合格
学業とクラブを両立させる秘策とは

 金蘭会ではこの春、嬉しいニュースに沸いた。関関同立を始めとする難関私大に17人、国公立大に2人の生徒が合格を果たしたのである。

「難関私大は前年の2倍。国公立大合格も5年ぶりでしたから嬉しかったですね。一昨年辺りから生徒の学力がかなり上がってきたと実感します」と顔をほころばせるのは、就任8年目の藤林富郎校長。躍進の背景には、就任以来推進してきた数々の教育改革がある。

 そのひとつが昨年開設した「勉強クラブ」。スポーツや芸術のクラブがあるのだから、勉強のクラブがあってもいいとの発想で、学習そのものを課外活動にする試みだ。平日は19時半まで、土日休日は9時から17時まで、教室を活動場所に部員たちがみっちりと勉強に打ち込んでいる。放課後学習の一環ではあるが、クラブ活動と銘打つことで気分が向上し、楽しく学べるという。

「冬休みには約1週間の“勉強合宿”も行いましたよ。校内に泊まり込んで徹底的に勉強です。大阪教育大に合格した生徒も合宿に参加しており、塾や予備校には一切通わずに合格しました」

 この大阪教育大の合格者は、新体操部に所属していた。同校の新体操部はインターハイの常連でもある強豪だ。この生徒も全国レベルの実力保持者で練習に追われる毎日だった。

 「彼女は将来、体育の先生になりたいという夢を明確に持っていたんです。目標を持つことで日々の苦労が苦労でなくなるんですね。本当にがんばりました」

 平日も週末も練習が待ち受け、勉強できる時間は少ない。そこで、授業の合間や早朝、放課後などの5分、10分を上手に活用。金蘭会では、生徒自ら学習の予定を立て実践していく「タイムマネジメント」を指導しているが、彼女も生活時間を見直し、“すき間時間”を有効活用することで、厳しい練習と受験勉強を両立させることができたのだ。

生徒の主体性を引き出すことに成功
世界的教育プログラムを導入

 金蘭会が6年前から導入しているのが「7つの習慣J」。世界で3000万部売れたビジネス書『7つの習慣』は、各国の企業で活用される人材育成プログラムにもなっているが、この本をベースに、日本の子ども向けに開発された教育プログラムが、「7つの習慣J」である。同校では中学1、2年時に授業として導入。意識改革という面で大きな効果をもたらしている。

 「7つの習慣Jは、“やる気や主体性を引出し、なりたい自分になる”を目標に掲げているのですが、6年経って生徒の意識が大きく変わってきたと実感します。何より積極的に動くようになりましたね」と校長。

 去年と今年、2年連続で「7つの習慣J」の全国大会であるチャレンジカップグランプリにも出場した。全国から7,000人が参加したこのコンクールで、ベスト8に輝く生徒を同校は連続して輩出している。

「大阪府下でも7つの習慣Jを実践している学校は数校しかありません。教員自身が研修を受け、専門のファシリテーター資格を取得しなければならないので、労力やコストが大変なんです。本校では、学校が応援する形で教員に資格を取ってもらっています」

 金蘭会では、既に3分の1の教員がファシリテーター資格を取得。今後はさらに増やしていく方針だ。取材中、資格を持つ若手の先生方に感想を聞いたところ、「自分の中学生時代に7つの習慣を知っていたら人生が変わっただろうなあ……」と少し悔しそうに笑っていた。

 藤林校長は、いじめを筆頭とする昨今の学校問題もこのプログラムによって軽減させることが可能だと話す。

「人間が集まっている学校という場所では、人間関係の摩擦は避けることができません。でも一人ひとりが“異文化”だと捉えれば、イヤな人が現れても、それをどう受け取るかは自分自身が決めればいい。ショックを受けるのも自分、サラリと受け流すのも自分です。違いをバネに相乗効果を発揮できるので、7つの習慣では、自己の意識を“習慣化”によって変えていける。これが大きいですね」

 大阪府の実践的キャリア教育助成金を受け、高校でも希望者に7つの習慣Jプログラムを開始している。中学からの内部進学者の姿を見て、自分もやってみたいという生徒が増えてきたのだという。

目標を数値化することで、より明確に
3年後、国公立合格者5倍増を目指す

 今春の進学実績を受け、金蘭会では次なる「中期目標」を立てている。3年後には国公立大の合格者を5倍(10人)に、難関私大は3倍増を目指す。基礎的な改革が一段落したこともあり、数値目標を設定し、より具体的な夢を目指していく方針だ。

 進路指導を担当する岩澤壮先生は、「合格に最も必要なのは“憧れ”です。なんとしても第一志望に合格したい。その強い気持ちが生徒を突き動かします。我々教師は絶対に合格できると応援しています。指導者として常にポジティブでありたい」と熱く語る。

「成功の反対は何だと思いますか?失敗ではなく、“何もしないこと”なんですよ。7つの習慣Jでは、そう定義しています。生徒と教員が一体となって進んできて、その成果がはっきりと現れました。私は“愚公、山を移す”という言葉が好きですが、諦めずに頑張っていけば夢は叶うのだということを何より生徒に実感してほしい。夢を後押しできる学校にしていきたいと思います」

 新たなステージに入った金蘭会の教育改革。教員一丸の情熱は、次はどんな形になって結実するのだろう。

 
  ページの先頭へ戻る
manavinet」運営 / 「塾ジャーナル」 編集・発行
株式会社ルックデータ出版
TEL: 06-4790-8630 / E-mail:info@manavinet.com
Copyright© 2004-2003 manavinet. all rights reserved.