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中学・高校受験:学びネット

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北陸学院中学校・高等学校

 
  創立120周年を経て男女共学の進学校へ
 
今年創立120周年を迎えた北陸学院中学校・高等学校。キリスト教に基づく人格教育を教育理念とする同校は地元・石川県において「ミッション」の愛称で呼ばれている。伝統ある女子校から、3年前に中学に「特別コース」を設置して男女共学に踏み切り、今年度からは中学・高校の全コースを男女共学化した。同時にカリキュラムも変更。「英語コース」にも理系クラスを設けるなど、従来の「文系」というイメージを一新。進学指導をより強化し、男女共学の進学校として新たな歴史を刻み始めた。

校 長: 堀岡 啓信
住 所: 〒920−8563 石川県金沢市飛梅町1-10
電 話: 中学校 076−262−3012
  高等学校 076−221−1944
交 通: JR「金沢」駅西口より北鉄バス「出羽町」停下車 徒歩2分
学生数: 中学校  122名
高等学校 299名 (2005.11.1現在)
ホームページ: http://www.hokurikugakuin.ac.jp

 

Realize Your Mission

北陸学院は、米国のキリスト教宣教師団により1885年に創設された。現在は幼稚園から短大までを併設している。現在、全学宣言として「Realize Your Mission(あなたの使命を実現しよう)」を謳っている。
今年度、中学・高校の校長に就任した堀岡啓信校長は「本人はまだ気付いていなくとも、どの生徒にも必ず大事な使命があります。教師たちは子どもの可能性を信じ、良い面を発見し伸ばしていくことに力を注いでいます」と話す。
堀岡校長は現在37歳。伝統ある女子校から共学校へと生まれ変わった同校にふさわしい若き校長である。堀岡校長は「進学面を保証するとともに、従来通りキリスト教による人格教育にも重きを置き、柔らかでのびのびしたハートの持ち主を育てていきたい」と抱負を語る。

進度の異なる中学の2コース

中学には「特別」「普通」の2コースが開設されている。
「特別コース」は6年一貫カリキュラムにより「ハイレベルな学力」を育成する。授業時間数は週に37時間を確保。国・数・英は2年次で中学の内容を修了させ、3年次より高校の学習に進む。「授業進度の速さは、恐らく県内で一番ではないでしょうか」と堀岡校長。そのため高校進学後も外部の中学からの入学生とは国・数・英において別授業を行う。
一方「普通コース」は「特別コース」に比べて緩やかな進度で学習を進めている。とは言え、このコースも週34時間の授業時間数を確保しており、ほかの中学校よりはかなり多いと言える。高校進学時に進路目標に応じて3コースに分かれる。なお来年度から、中学の2コースの名称を変更。「特別コース」は「中高一貫進学コース」に。「普通コース」は「中高発展進学コース」となる。
「それぞれ『6年一貫』や『進路に応じて発展する』というコースの特徴を明確にしました」と堀岡校長は語る。

医歯薬系大学受験も視野に

高校は全4コース。内部進学生と外部入学生が合流する「特別進学」「英語」「一般進学」の3コースと、「中高一貫進学コース」である。
3年前に新設された「特別進学コース」は、難関国公私立大学進学を目標としている。1学年10人前後という少人数編成で、きめ細かな学習指導を行う。授業時間数も週38ないし39時間と多く、主要5教科の学力をじっくりと養う。なかでも理系の理科は、医歯薬系進学も視野に入れ、物理・生物・化学の3科目を課している。これは県内唯一である。同コースの1期生は現在高校3年生。入学後に大きく成績を伸ばし、来春の大学入試の成果が期待される。さらに、2期生は1期生を上回る伸びを示し、全国模試で全国トップランキングに名前があがる生徒も出始めている。
「英語コース」は高度な英語力を身につけながら、国公私立大学進学を目指す。共学化に伴い、理系クラスを新設。今年度の1年生から、2年進級時に理系か文系かを選択することになる。また、従来の同校の強みである有名キリスト教系大学への指定校推薦(国際基督教大学・青山学院大学・東京女子大学など)による進学に加え、今後は一般受験する生徒が増えると予測される。そのため来年度よりカリキュラムを変更。センター試験対策を強化する。

「一般進学コース」は4年制大学や北陸学院短大などへの進学を目指すコース。「英語コース」と同様、来年度よりカリキュラムを変更し、進学指導を強化する。また、「人間関係学」というユニークな授業が用意されており、保育実習などの体験学習を通して、人間関係を様々な角度から学んでいく。そのほか、英語検定・漢字検定・各種技能検定にもチャレンジする。

先進の英語教育

同校の英語教育は、地元で「英語ならミッション」と言われるほど定評がある。昨年、石川県で初めて「SELHi」の指定を受けた。最先端の英語教育を研究・実践している。例えば「リーディング・ストラティジー」と呼ばれる教育方法を用いて、文章の内容をすばやく正確に把握するスキルを身につけさせ、高度な読解力・速読力を養っている。
「読解能力を高めることにより、リスニング、スピーキング能力も同時に向上します。さらに大学受験にも通用する実力も養えます。」と堀岡校長は語る。
英語教育とともに力を入れているのが国際教育。国際交流プログラムとして、世界各国からの交換留学生を受け入れている。また、同校からも毎年10名前後の生徒が1年以上の長期留学に出かける。なかには、そのまま海外の大学に進学する生徒もいるほどだ。

学校教育の両輪

同校では、勉学だけでなく豊かな人間性をはぐくむために年間を通じて多彩な学校行事を実施している。毎年7月、中学生はクラス対抗の「演劇コンクール」に熱く燃える。脚本制作から演出・裏方まで、すべての仕事を自分たちの手でこなし、晴れの舞台を迎える。審査には演劇の専門家も加わり、演技や舞台装置の独創性などを評価する。演技も中学生とは思えないほど水準が高い。同校出身の女優・田中美里さんは「演劇コンクールが演技との出会いだった」と語っている。
高校生は、先だって文化祭を行ったばかり。生徒・教職員全員参加で「ネット壁画」と呼ばれる巨大壁画を製作。レオナルド・ダ・ビンチの「最後の晩餐」が正門すぐの校舎壁面に大々的に掲げられた。この作品は、コンピュータによって解析された15万ピース以上のパーツが一体となって描き出されているもの。「文化祭は全員で共に創り上げるもの」との同校文化祭の理念を象徴的に示している。
また、宗教活動も多い。「収穫感謝祭」には生徒たちが自宅から果物を持ち寄り、礼拝の後に近隣の一人暮らしのお年寄に届けている。クリスマスには地域の人々も招き、聖歌隊による讃美歌が流れる礼拝堂で、キリスト誕生の無言劇が上演される。その荘厳な雰囲気が、生徒たちの心を深い祈りへと導く。「勉学と学校行事は本校教育の両輪です」と堀岡校長。創立以来受け継がれてきたキリスト教を基盤とする人間教育と、共学化に伴いさらに充実した学習指導。この両輪が生徒たちの人格的成長を支えていく。

 
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