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中学・高校受験:学びネット

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サレジオ工業高等専門学校

 
  発展する街、多摩境への移転で躍動するプロジェクト型教育
より充実した設備と安全性を求め、東京都杉並区から多摩境へ移転。旧育英高専が名称も新たに、新校舎で高度な専門技術力の養成に取り組んでいる。就職率、進学率ともに100%の実績を、日々の授業とプロジェクト型教育が支えている。もの作りに夢中にさせる環境と、70年のミッション教育の歴史で培われた豊かな人間性を育む教育が新しい街に根づきはじめている。

校 長: 田中次生
住 所: 東京都町田市小山ヶ丘4-6-8
電 話: 042-775-3020(代表) 042-775-3040(募集・広報室)
交 通: 京王相模原線 多摩境駅下車 徒歩8分・JR横浜線、京王相模原線 橋本駅下車・多摩車庫行き「響きの丘」バス停下車
学生数: 811名 (2005.7.1現在)
ホームページ: http://www.salesio-sp.ac.jp/

 

広くなった“夢工房”で
創造実習が同時進行

「町田市小山ヶ丘に灯を燈す決意」と、田中次生校長が3年前に移転を表明して以来、西多摩地区は急速に発展してきた。大規模マンションが次々に建設され、同時にあらゆるインフラ整備が進められてきた。4月、新校舎で再スタートを切ると、すぐ近くに小学校も開校した。町田市が26年ぶりに開校する小学校だ。まさに若木の勢いで成長を続けている街と言える。そんな環境の中、もの作りを通して躍動し、仲間と一緒に成長していくのがサレジオ高専の生徒たちだ。

高い技術力の養成には、一般科目で基礎学力をかため、専門分野で研究、実習のための授業時間を十分にとることはもちろん、もの作りに夢中にさせる仕組みが必要だ。同校では「プロジェクト型教育」活動によって、積極的創造力を育成している。代表的なプロジェクトとして挙げられるのは、ソーラーカー、ロボットコンテスト、鳥人間コンテスト、エコノパワー(ガソリン1リットル、時速25km以上で走行距離を競う)、エコムーブ(電池自動車)、プログラミングコンテストである。

これらのもの作りを通して、アイデアの組み立てから、完成に向けた全課程のプランの作成、試行錯誤を繰り返しながらの実践力と、エンジニアに必要な力が鍛えられていく。チームワーク、チャレンジ精神の育成に打ってつけのプロジェクト教育といえる。毎年、それぞれの力作で各種大会に出場し、その技術を競うとともに、ものを創り上げる達成感と感動を味わっている。各プロジェクトに参加する生徒は意欲的で、仲間同士、夢中になって取り組んでいる。

その作業場となるのが同校の“夢工房”だ。移転後、この工房が格段に広くなったため、各プロジェクトを同時進行できるようになった。工房を担当する教職員も増員したことから、今後の活躍が期待される。取材時は、7月半ばに本番を迎えるという「鳥人間コンテスト選手権大会」に向け、組み立て作業が行われていた。生徒の中にあって、指導に当たる教授もまた、同じ夢の達成を目指す仲間のように生徒に溶け込んでいたのが印象的だ。
グランドに目を転じると、その周りに「周回道路」が設けられている。エコノムーブを試乗させるための道路で、車検を受けなければ一般道路で走らせることができないエコノムーブを、改良を加えるごとに自由に試乗することができる。これまで試乗のたびに練習場へ運搬していたが、もう、その必要もない。新しい街、新しい設備、環境のもと、高度な専門教育が始まっている。

地域に溶け込み、
世界へ目を向ける

小山ヶ丘への移転に伴い、遠方から通学する生徒のために男女合わせて約60名を収容できる寮を併設。個室と2人部屋があり、全室冷暖房、インターネット設備を完備している。寮には同校の創立母体であるサレジオ会から3人、宿直の教員、それに管理人が生徒と生活をともにしている。学校を離れても規則正しい生活習慣と学習習慣を身につけさせるためだ。

一般に大学寮などでは、ごみの分別や夜間の行動などの問題がもとで、地域住民と軋轢が生まれることも少なくない。地域に溶け込み、地域と連携していくことはミッションスクール・サレジオとしての基本スタンスでもある。田中校長は「寮の雰囲気作りのため、私自身、当分の間は寮で生活をともにするつもりです。夕食後、一斉学習の時間を設けていますが、時間になると自然に生徒たちが集まってきます」と語る。教育寮としての形は順調に整えられている。

また、地域との連携において、「八王子学園都市大学」への参画は、同校にとって今後、充実させていきたい事業だ。生涯学習のためのいわゆる市民大学で、地元に約20ある大学が、それぞれの分野において公開講座を受け持っており、地域社会に開かれた学び舎として定着している。同校は現在1講座を開講し、将来は受け持つ講座を増やしていく考え。こういった学外へ向けたネットワークづくりを通して、サレジオ高専は確実に地域に根ざした学校創りを進めている。

一方、サレジオ会系の高等教育機関は世界20カ国、54か所にあり「サレジオ高等教育機構IUS」を構成している。そのうち工学教育を行う24校で作るグループは、互いに研究交流を推進しており、国際的ネットワークの中で同校が占める役割は大きい。地域に根ざし、世界に目を向ける教育理念は、海外での技術力を生かしたボランティア活動にも結びついている。

大手企業へ輩出、
国立大への編入も多い

高い技術力、コミュニケーション力、豊かな人間性はエンジニアを採用する企業が最も重視する観点である。それらを仲間とのもの作りで自然に身につけたサレジオ生の就職率は100%を誇る。しかも就職先にズラリと大手企業が名を連ねているのは、70年積み重ねられた技術教育に対する信頼の証でもある。

就職せずに専攻科(2年)に進み、大学卒業と同じ学士の資格を取ることもできる。そして、専攻科を修了の後、さらに他大学の大学院へ進学し国際的に活躍できるスキルの習得を目指す学生もいる。また、高専卒業後に他大学3年へ編入学する選択も可能だ。編入学先には筑波大、東京農工大など国立大学も多い。

将来の選択肢が多いのがサレジオの強みである。学科別の主な進路先は次の通り。

電子工学科 ▽日立製作所、サッポロビール、JR東海、NTTドコモ、NHK、総務省、ソニーファシリティマネジメント、東芝メディカルシステムズ▽山梨大、秋田大、電気通信大、東京農工大、立命館大、東京理科大など。
電気工学科 ▽東京電力、本田技研、日本製薬、パイオニア、JR東日本、マブチモーター▽長岡技術科学大、電気通信大、東京農工大、茨城大、サレジオ高専専攻科、東京電機大、日大など。
情報工学科 ▽NTTドコモ、ジェイフォン、NEC移動通信、日本テレコム、日本アイビーエム、パナソニックエンジニアリング、本田技研、伊藤忠テクノサイエンス、京セラコミュニケーションシステム▽東京農工大、群馬大、筑波大、サレジオ高専専攻科、東京情報大など。
デザイン工学科 ▽ソニー、東芝、シャープ、トヨタ自動車、日産自動車、イトーキ、刻よ、サンリオ、大日本印刷、凸版印刷▽千葉大、長岡技術科学大、武蔵野美術大、多摩美術大、ミラノ工科、ローヤルカレッジ・オブ・アートなど。

 
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