同校は今年、中学校第6回目、高等学校第34回目の入学式を迎えた。新中学1年生の誕生で、中高一貫生は中学1年から高校3年までの全学年がそろった。6年前に入学した第1期生はわずか50数名。その後、高校の大学進学実績の伸びと比例するかのように応募者が増え続け、今春の入試では908名が受験。定員の120名を超える144名が入学した。
入学式は開式の辞、国歌斉唱に続いて「入学許可」へと移った。教職員や来賓・保護者らが見守るなか、新入生一人ひとりの名前が呼び上げられ、佐藤栄太郎校長より入学許可が与えられた。
総勢877名の新入生を前に佐藤校長は「一人ひとりが本校の宝であり、やがて日本の宝になる。今日はその出発点」と語り、同校の校訓である「今日学べ」の実践を呼びかけた。そして「学ぶ心」とは「良い人間となるために学ぶ。正しい思いやりのある、感謝のできる立派な人間となるための学びである」と述べ、「人は誰でも勉強次第で第一人者になれる。志を高く持ち、志を為す努力を惜しまず、今日から頑張っていただきたい」と激励した。新入生は背筋を伸ばし、真摯な表情で佐藤校長の言葉に聞き入っていた。
来賓祝辞や祝電披露の後、中学新入生代表の梶山晃君が壇上に上がり「学習や部活動に励み、多くの学校行事を通して友だちとの交流を深め、楽しい思い出となる学校生活を送りたい。勉強にスポーツに精一杯に努力し先輩に負けないように、本校生徒としての自覚と誇りを持って精一杯頑張ることを誓います」と力強く宣誓した。
また高校新入生を代表して清水達之介君と平林佳奈子さんが声を合わせ「心身ともに健康で明るく楽しい高校生活を送るために、建学の精神と校訓の教えのもと一人ひとりが敬愛の感謝の心をもって個性を磨き、21世紀の社会の宝となれるように努力します」と誓いのことばを述べた。
最後に、4年連続全国大会優勝を誇る吹奏楽部の演奏をバックに全員が声高らかに校歌を斉唱。それぞれの胸に余韻を残し、埼玉栄中学・高等学校の合同入学式が終了した。
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一人ひとりが満足できる結果を
同校の大学進学実績は年を追うごとに上昇している。今春は国公立大学や難関私大に合わせて80名近くの合格者を出した。入試広報センターの岩村和夫先生は「中高一貫第1期生が卒業する来年は、今年をはるかにしのぐ実績が期待できます」と話す。
実際に中高一貫生の成績は入学時と比較して大きく伸びている。「模試で偏差値70を超える生徒も現れてきています」と進路担当の原田道之先生。
成績が伸びる要因は、「大規模校だからこそできる、きめ細かな指導」にある。充実した教育施設・設備と170名を超える専任教師陣により、生徒一人ひとりの進路目標に合致する講座を開設できるからだ。「必要に応じて、どこまでも細分化しています」。数学を担当する原田先生は、難関大学理系志望の生徒4人だけの講座を受け持ったこともある。
また教科間の連携を密にし、生徒の成績や性格を把握したうえで本人に適した学習指導を行っている。「重要なことは、難関大学に何人合格するかではなく、生徒たちがそれぞれ目標とする大学に合格できることです」。原田先生と岩村先生は「卒業生や保護者の満足度を見ていただきたい」と口をそろえる。
同校生徒に兄弟姉妹が多いのも満足度の高さを示している。また生徒の保護者からの口コミで学校見学に訪れる人も増えている。
同校ではいつでも見学を受け付けている。授業参観も可能だ。原田先生は「本校を包み隠さずお見せします。自分の目で確かめたうえで入学していただきたい」と話す。自分で納得できる学校を選ぶことが、将来の目標実現への第一歩だからだ。埼玉栄中学・高等学校は共に前進できる生徒を歓迎している。
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