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中学・高校受験:学びネット

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日本文理学院高等部

 
  新しい一歩を支える安心のサポート
 
「生徒一人ひとりを教員全員で見守っています」と若尾卓郎教務主任。
日本文理学院高等部は、1994年創立の通信制サポート校である。生徒の多くは、学ぶ意欲をもちながらも不登校や学力不振など様々な事情により、通常の高校に通うことが難しい子どもたちだ。そのため、同校では保護者とも緊密に連携しながら、生徒一人ひとりの状況にあわせ、卒業までの道のりを支えている。

校 長: 丸木 一磨
住 所: 〒150-0012 東京都渋谷区広尾2-6-2
電 話: 03-5467-5600
交 通: JR渋谷駅東口より都バス・学03日赤医療センター行→東4丁目下車徒歩3分
JR恵比寿駅西口より徒歩8分
地下鉄日比谷線恵比寿駅より徒歩8分、広尾駅より徒歩12分
学生数: 250名 (2005.3.1現在)
ホームページ: http://www.nihon-bunri.co.jp

 

生徒が選ぶ学びのスタイル

同校では、日本航空高等学校普通科の卒業を目指す。そのために生徒は同校で授業を受け、レポート提出の上、定期試験を受けることで、高校卒業に必要な単位を取得できる。

「制服や校則、学校行事、クラブ活動もあります。サポート校というよりも、通常の高校に通うのと同じ感覚で無理なく学べます」と若尾主任は話す。

同校では、不登校や学力不振など様々な事情を抱える生徒のために、「全日制課程」「フレックス課程」「マンツーマン課程」の3つの課程を用意している。

全日制課程は週5日制で、午前中の3時限は通常の高校の授業を行い、4時限以降に選択授業を設定している。1年次は、まず学校環境や通学環境に充分に慣れるように配慮されている。

フレックス課程は週3日通学し、学校へ通う楽しさをつくるところからスタートする。授業は、生徒自身の登校のペースで学べる個別指導が中心となる。

マンツーマン課程は、登校が困難な生徒のために用意された在宅入学コースで、教員が生徒の自宅に出向いて授業を行う。このコースを希望する生徒は他人と関わること自体が難しいため、担当教員は慎重に選ばれる。入学相談室の津田春雄室長によれば、「あらかじめ生徒の状況や要望等を聞いて候補者を選び、最終的には教師と生徒の事前面談を経て決定します」との事。

いずれのコースも、学期ごとに変更することができる。若尾主任は「全日制課程を目標に、できるところからスタートしてもらいたい」と話す。

実際に、マンツーマン課程に入学し、2年次にフレックスへ、3年次には全日制へと進む生徒もいる。その生徒は、初めて登校してきた日には緊張のために真っ青な顔だったが、いまでは大学進学をめざして受験勉強に取り組んでいるという。

また逆に、入学時には自分を奮い立たせて全日制を選択したものの、途中で週5日の登校が重荷になるケースも考えられる。その場合でもコース変更により、改めて生徒自身に合ったスタイルで学習が出来るよう、きめ細かな対応を実施している。

可能性を引き出す「習熟度別授業」「選択授業」

全日制課程ではクラス授業を基本とし、1クラスの定員は最大でも20名と、少人数の編成である。
不登校だった生徒には、繊細で人と接することを苦手とするタイプが多いので、入学後1・2ヵ月は不安と緊張からほとんど口もきけない状態という。一方、学力不振の子どもたちは明るく元気である場合が多い。このように両者のタイプは大きく異なる。

若尾主任は「不登校の子どもたちには、まずリラックスできる雰囲気が必要です」。

そのため、1年次では同じタイプの生徒同士でクラス編成する。

また、同じクラスの生徒間でも学力差があるため、英数国の基本3科目は習熟度別に通常授業を行う。

5時限目以降に組み込まれているのが「自分発見教室」や「クラブ活動」である。

「自分発見教室」には音楽・絵画・スポーツ・英検等の資格取得講座など、多彩なジャンルの講座が用意されており、生徒が自由に選択する。なかでも「基礎の基礎教室」では小中学校のレベルからじっくり学び直すことができる。

またクラブ活動も「テニス」「フットサル」「スポーツチャンバラ」「手芸」「鉄道研究」など生徒の希望を聞き、柔軟に対応する姿勢がある。

「生徒のニーズに応えるかたちで様々な講座を設け、可能性を引き出していきたい」と若尾主任。

一昨年は、音楽を受講していた生徒同士がバンドを結成。全国規模の音楽祭である「YOKOHAMA HIGHSCHOOL MUSIC FESTIVAL」に出場し予選を突破。横浜アリーナで開催された決戦大会において見事な演奏を披露した。

 

一人ひとりに確かな進路を

同校の目的は、生徒に高校卒業資格を取得させるだけでなく、確かな進路を歩んでもらうことにある。そこで、生徒たちが学校生活に慣れる1年次後半ごろから、進路指導を開始する。2年次では、実際に大学・短大・専門学校の授業や様々な職業を体験する機会が設けられる。また生徒の希望する進路に応じた選択授業も設定される。大学進学を目指す生徒には受験教科を指導し、専門学校進学や就職希望者には「保育・福祉」「コンピュータ」などの各種コースを用意している。

ここ数年は、卒業生の過半数が大学・短大に進学している。

鈴木康夫進路指導主任は「大学と専門学校のいずれにしても、入学後も続けられるかどうかに重点を置いて進路先を選んでいます」。そのため事前に大学や専門学校の担当者と相談したり、直接生徒や保護者に会ってもらうことも多い。

もうひとつの居場所

どの教員も生徒全員の名前はもちろん、性格や状況、家庭環境まで把握している。生徒の状態に応じて対応に配慮しなければならないからだ。そういう意味では教員全員がカウンセラー的役割を担っている。生徒たちにとっても教員は身近で安心できる存在らしく、休み時間や放課後には大勢の生徒が職員室に集まる。

「職員室では教員よりも生徒の数の方が多いほどです」と若尾主任は笑顔で話す。

一方で保護者とも密に連絡を取り合っている。学期ごとの保護者会や三者面談以外に、日常的に電話連絡や家庭訪問が行なわれている。

「学校と保護者が連携しながら生徒の成長を支えています」。

入学当初は不安げだった生徒たちも、友だちづきあいができるようになり表情も明るくなるという。本来であれば苦手なはずの、サマーキャンプやスキー教室、海外修学旅行など宿泊行事にも8割近くの生徒が参加している。

2年進級時のクラス替えでは、不登校だった生徒たちと学力不振の生徒たちが初めて同じクラスになる。「タイプの異なる者同士ですので、はじめのうちはしっくりいかないようですが、徐々に交流できるようになります」。

人付き合いの幅が広がることが、生徒たちの自信にもつながる。

若尾主任は「最初は一言もしゃべれなかった子どもたちが、大学に行きたいとか調理師になりたいとか、自分の目標をはっきり言えるようになることが一番嬉しい。高校に行きたくて行けない子どもたちに、ここにもうひとつの居場所があることを知ってもらい、自分の可能性を見つけるために新たな一歩を踏み出してもらいたい」と話す。

日本文理学院高等部は、転入学や編入学を含め、学ぶ意欲のある生徒たちに広く門戸を開いている。

 
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