座談会に参加いただいた皆さん
松井 仁さん
(昭和57年卒業)
石田 直和さん
(平成4年卒業・高1保護者)
松井 健さん
(平成24年卒業)
篠原 充 校長
一生続く「男の友情」がある
松井 健氏 高校時代は男同士で騒ぐのがとにかく楽しかったですね。翔陵時代の友達と遊ぶ父を見て、男の友情をしっかり結べることに憧れていて。今の僕にもそんな仲間ができました。
松井 仁氏[以下(父)] 年中スポーツ大会があって男子だけで真剣に競い合うんです。高校時代はとにかく熱かった。
石田 直和氏 学年が上がるほど、皆のことがよくわかってきて団結力も高まる。中学時代には付き合わなかったタイプの子とも友達になれましたよ。
松井(父) 大学進学や専門学校・就職志望など考え方や志向が違う、多様なタイプが混在していて面白い。男子校には子ども同士で学んでいける、成長できる良さがありますね。
石田 髪を染めたい年頃でも「友達が我慢しているんだから俺も」と抑制が効く。教科書を音読して何度もつっかえる、指名されて答えられない等、女子の前で恥をかくのはやっぱり嫌なんですよ。でも、周り全員が男子で、友達だからバカにされることもない。指名されてもわからなければ「わかりません」とハッキリと言えるんですよね。
先生の真剣さが
挑戦心を生む
校長 松井仁さんと石田さんは息子さんも藤沢翔陵。勧めた理由は?
松井(父) 成長期の男子の育て方に、先生方が本当に慣れていて、怒るときと褒めるときの見極めが上手いんですよ。
石田 生活面を先生方がしっかり注意してくれる。守るべきルールの中で僕らも友達を作っていった。息子にもそんな環境を与えたいと思いました。
校長 先生方の「真剣さ」が多くの方に伝わっているようで、嬉しいです。
石田 商業科の中臣先生が「ちゃんと勉強するなら、絶対に資格を取らせてやる」と。「なら、やってみようかな」と僕も本気になって勉強しましたからね。おかげで簿記3級が取れました。
松井(父) 黒沢先生には会えば毎日「やればできる」と言われました。毎日コツコツやれば、そのうち本当にできるようになる、と働いてから実感しました。今も心に「やればできる」のフレーズがよみがえってきますよ。
松井(息子) 僕は高校に入ってから英語をゼロからやり直したので、本当にそう思います、「やればできる」と。大学受験では、僕は理科の金子先生に放課後ほぼ毎日、お正月も学校で教えてもらいました。
商業科は
資格取得が自信に
石田 息子も勉強は得意ではありませんでした。でも、商業科は全員が高校からスタートできて、資格も取れる。それが大きな決め手になったようです。
校長 学校説明会の面談を担当したのが、高1のときの担任の先生だったとか(笑)。
石田 はい、偶然にも(笑)。私と先生が仲良く話す雰囲気、先生が息子に親身に話しかける様子を見て、「男子校っていいね」と妻も納得して、息子も「僕、藤沢翔陵に行く。やってみる」と。
校長 入学後3ヵ月で「電卓技能検定3級」取得。目に見える成果ですね
石田 親も「頑張ったね、じゃ次は簿記を頑張ろうか」と褒めて励まし、近い目標も見据えられます。中学生活はストレスだったようですが、今は学校の出来事を楽しそうに家族に話します。
校長 簿記は大人でも難しい。
石田 私も経験しましたから「難しいよ、わかるよ」と共感できる。翔陵の先生方は放課後も親身に教えてくれるし、自分でも家で懸命に勉強して合格できた。「そうやって資格って取るんだよ」と息子に言ってあげられるんです。
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本音で会話
「真の自分」を創る3年間
校長 今春から松井くんは新社会人。藤沢翔陵で何を得たと感じますか。
松井(息子) 大勢の先生から可愛がられた経験があるので、上司がいろんな先生たちに似て見えて、自ら近づいていったりします。「新入社員ぽくない」と言われますけど(笑)。他の同期よりはアドバンテージがきっとあると思います。
校長 後輩の大学受験勉強のサポートもしてくれて非常に頼もしい。
松井(息子) 僕は中学時代、部活も勉強も何にも打ち込めず、でも高2のときに「就職ではなくて、大学進学しよう」と思い立ち、一から勉強し始めました。点数が少しずつ上がって成長も実感できたし、同じ目標の友達もいたので「一生懸命に頑張ろう」と思えました。
石田 私は「自分の性格が創られた」3年間でしたね。友達も先生も男子だから気取らず本音で会話ができた。今も会社の会議でひるまず発言できるのは、高校時代に「自分」を上手く出せたおかげです。息子もこれからどんな先生や友達に出会い、どんな話をするのか。それが大事だと思います。
校長 18歳までに養うべきことを学校も意識していて、いろんな場面で「周囲のことを考えて、今の自分がどう見られているか」を生徒に考えさせています。理不尽なことが起きたら、どう消化して乗り越えるか。先生や友達と話したり、試行錯誤の中で解決できるように、これからも生徒に真剣に向き合い、いろんな経験をさせて、“社会で活躍する男”へと育てていきたいと思います。本日はありがとうございました。
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