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中学・高校受験:学びネット

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埼玉栄中学校

 
  中高一貫制1期生が高校2年に 伸びる偏差値に高まる期待
 
中高一貫制も5年目を迎え、1期生が高校2年に進学した埼玉栄中学校。栄アシスタントタイム導入などで生徒の育成に心を配ってきた成果が実り、入学時には低かった偏差値に悩んでいた生徒たちがここに来て好成績を出すなど、来年度以降の進学実績が期待できる。

校 長: 佐藤 栄太郎
住 所: 〒331-0047 埼玉県さいたま市西区指扇3838
電 話: 048-621-2121
交 通: JR川越線指扇駅、 JR高崎線宮原駅より路線バス(校内乗り入れ)7分
学生数: 253名 (2004.11.1現在)
ホームページ: http://www.saitamasakae-h.ed.jp/

 

夢と希望を礎にした指導が 成績向上につながる

 中高一貫1期生が高校2年に進学した埼玉栄中学校。楽しい学生生活も残すところ後1年となり、各々の進路希望が形になり始めている。それに伴って、現在夢実現のための学力向上にも一層熱が入っており、入学時には平均50を切る偏差値だった生徒が、先日行われた代ゼミ模試では格段の飛躍を遂げた。なかでも理系志望の生徒は進路希望先に東京大学・東京工業大学・東京医科大学などの難関大学の名前を挙げており、偏差値はトップクラスで70以上を記録している。
  これに対し、4月より就任した白井靖之副校長は「この5年間、生徒の夢や希望を土台にした教育を行い、学力を伸ばしてきた成果が徐々に出ているのではと感じています」と話す。
  今年度より、今まで中高バラバラだった副校長が1人になり、職員室もひとつにまとまった。これで中高相互の連絡が密に取れるようになり、生徒の状況や成績の状態などを一人ひとりについて各教員が把握、高校と中学で協力体制を取ることで、より確実な指導ができるようになったと教員からも好評である。
  だが、生徒の状況把握は、生徒の悩みを受け止めることでもある。それを考慮したのが、昨年から導入された栄アシスタントタイム(SAT)だ。生徒が学習上だけではなく、様々な悩みを教員にぶつける場を交代制で設けており、担任以外に信頼できる教員がいる生徒なら、クラスの枠を超えて話し合うことができる。悩みを聞いて共に解決に立ち向かうことで、生徒の不安を解消するだけでなく、生徒との信頼関係もさらに充実できるのだ。これにより生徒の心の成長も促し、豊かな人格育成へ導く人間教育を行っている。
  また、この人間教育には日々の授業内容も大きくかかわっている。生徒に理論と解法や答えを押しつける教師から生徒への一方的な授業ではなく、生徒に実践させ、完全に理解して身につけさせる授業を行いたいと思うのは、どのような教員でも願うこと。それを実現するために、埼玉栄では午後の時間を使った90分授業を導入している。

「90分休みなく講義をするのではなく、途中に演習の時間を設けて生徒が本当に授業内容を理解しているのかを確認し、理解できていないときはさらに詳しく講義をします。生徒の集中力をいかに切ることなく、90分という時間内にどれだけ理解させることができるのか、われわれも今試行錯誤している状態です」と語るのは、中学校教務課長の佐田太次郎先生。生徒にとってつらいと思われる長さだが、中学受験時に塾に通っていた生徒が多い埼玉栄では、この長さの講義には慣れている生徒が多く、あまり抵抗はないのだそうだ。 現在、この90分授業は英数国の3科目に限り行われているが、いずれは主要5教科すべてで導入することを検討しているという。

ライフスタイルに合わせた授業と 豊富なカリキュラムを併用

 生徒の目標に合わせた指導を行う埼玉栄中学校では、コース設定も生徒のライフスタイル重視の設定がされている。医歯薬系を中心とした国公私立難関大学進学を目指すコースと、スポーツや芸術を磨き、プロや一流大学を目指すコースである。これらの中高一貫コースでは、受験時に第1志望を埼玉栄にしているから、とか一芸に秀でているからと言って特別扱いはしない。小学4年生ごろから頑張って中学受験を目指していた子どもたちが皆同じ条件で受けられるように、すべての受験生を併願として扱うことになっている。また、入試会場も交通の便を考慮して複数設定し、より生徒が受験しやすいように工夫した。これらの改善により、入学してくる生徒のレベルもかなり向上したそうだ。
「多くの中高一貫制校は、難関大学を目指し進学のレールを敷いてそこに生徒を乗せるだけ。でも、生徒によっては、スポーツや芸術に心を引かれることもあります。埼玉栄ではこの学校を選んで入学してきた生徒たちに対し、同一レールだけでなく、様々な可能性をたくさん見つけて引き出し、磨き上げてやりたいのです。そして、その中から自分の行きたい道へ進むことができる学校であると自負しています。そのために、文武技芸4つすべての両立を目指しているのです」と佐田先生は熱っぽく語る。

  この言葉を裏付けるのが、1つのクラブにつき1つの施設という万全の設備体制である。自分の未来の可能性に向けて全力で打ち込めるために、クラブ活動の成績は非常に伸びているのが現状だ。そのために佐田教務課長も白井副校長も、言葉を合わせて「武・技・芸はかなりハイレベルになっておりますので、後はもう少し『文』を伸ばしていかなければ、と思いますね」と言う。
  この『文』を伸ばす一環として採り入れているのが、英検・漢検・数検への取り組みである。英検は中学3年までに3級以上が目標。現在のところ達成されており、あとは高校3年で準1級の取得を目標にしている状態だ。また、漢検でも、日本漢字能力検定協会より優秀団体賞を受賞するなど、かなりのレベルアップを図っている。
「クラブにせよ、検定にせよ、自己の努力で磨いた能力でトップを取った生徒が側にいれば、ほかの生徒にはその生徒と同じ学校で学べる喜びだけでなく、負けるものかというライバル心も芽生え、モチベーションが持続することになります。今は吹奏楽やスポーツなどでのトップの生徒に限られていますが、『文』の方でも東大をはじめとする最難関大学への現役合格者を出して、後に続く生徒たちの励みにしていきたいですね」。
  白井副校長の語るように、生徒のモチベーションを落とさないための工夫に十分な力を注いでいる埼玉栄。近年には校舎の目の前に止まる新しい埼京線の新駅ができるために、さらに通学便利になり、進学希望者も増えそうである。

 
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