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中学・高校受験:学びネット

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東横学園中学・高等学校

 
  新校長就任で大改革がスタート
 
東横学園は、1939年(昭和14年)に東急グループの創設者であり、熱心な教育者であった五島慶太翁によって創設された。65年を過ぎた今、新校長が就任し、その建学の精神をベースに「心の教育」と「学力革命」を柱にした学校改革をスタートさせた。どの学校もまだ本格的には導入していない新しい教育システムに着手するなど、その改革は確かなハードと教員が一丸となったソフトが両輪となり、早くも学校の雰囲気は変わりつつある。
一体どのような改革なのか。詳しくお話を伺った。

校 長: 矢島 了子
住 所: 〒158-0082 東京都世田谷区等々力 8−10−1
電 話: 03-3701-2191
交 通: 東急大井町線・等々力駅より徒歩10分
学生数: 中学校  109名
高等学校 306名 (2004.11.1現在)
ホームページ: http://www.toyoko.ed.jp

 

合言葉は「Change & Challenge」

新校長の矢島了子氏は、元・神奈川県の公立高校の教頭だった。数年に渡り学校改革を経験し、そのキャリアを見込まれ、今春同校に就任となった。
東横学園中学・高等学校は、女子校であることや、少子化が逆風となり、ここ5〜6年は生徒数が減少していた。もっともっと学校全体に活気が溢れるようにしたい、と思った矢島校長は、次々に改革の方向と方法を打ち出した。合言葉は「Change & Challenge」。新校長となった自分に向けて口にしたこの言葉は、教職員のみならず、生徒まで浸透し、今学校は大きく変わろうとしている。
まず、矢島校長が最初に行ったことは、「建学の精神」に立ち返ることだった。建学の精神は現代でも色あせない以下の5項目である。

  1. 健康で生命力の旺盛な身体をつくる。
  2. 謙虚で清楚な風格を養う。
  3. 科学的・計数的に事物を判断処理できる能力を養う。
  4. 職業的知識技能を磨き、生活に対する自信と実力を得させる。
  5. 生命哀惜の風を養う。

「私は、これら建学の精神に則り、受験のための学力だけでなく、生涯にわたって発揮できる自信と実力をつけさせたい。外に向けて勝負できる、生き抜くための力をつけさせたいのです。そして卒業後には、生徒たちが『東横学園が母校なのです』と誇れる学校でありたい」と矢島校長は熱く語る。
生徒たちがこの建学の精神をよく理解し、何を目標として教育が行われているのかを知ってもらうため、就任後すぐに、校長室ほか高校・中学校の生徒がよく目にする場所に大きく掲げた。愛校心を育てるために、校歌も校内放送で流すことにし、アカペラの澄んだ3部合唱が毎朝校内に響くようになった。

「華道・茶道・書道」と 「キャリアビジョンプログラム」で心の教育

 同校では情操教育にかなり力を入れており、「華道・茶道・書道」は必修であり、総合学習では「キャリアビジョンプログラム」を導入している。
「多感なこの時期にこそ、心の教育は重視しなければならないと考えています。華道・茶道については専門の講師に来ていただき、本物に触れる体験をさせています」と矢島校長は話す。
一方「キャリアビジョンプログラム」は、中学1年では自分史を作成する。スタートは誕生時で、生まれたときの様子や親の気持ちなどを聞き、まとめていくため、自分(命)はかけがえのない存在であることを知るきっかけとなる。
中学2年では、スウェーデン大使館から講師に来てもらい、世界でも先端を行く福祉を学ぶ。これから高齢化社会を支えていかなければならない生徒たちだからこそ、本物の福祉を学ぶ必要があると考えるからだ。この学習はさらにスウェーデン大使館と連携し、高校2年で高め、チーム学習の形でまとめていく。

「論理エンジン」と「グローバルイングリッシュ」で学力革命

「論理エンジン」とは聞き慣れない言葉だが、今年7月に開発された全く新しい論理的思考力を伸ばす国語教材プログラムである。徹底した論理的読解法によって、生徒の頭脳に改革を起こすとも言える。実際に体験した生徒は全員伸びているという結果も検証されている画期的な教材だ。
同校では来年度より全学年のカリキュラムの中に導入するが、それに先立ち高校2年生のみ週1時間、論理エンジンの国語を学んでいる。導入時、センター試験の現代文の試験を使って、その成果を調べた。1週間足らずの学習で、最下位の生徒が28点も上がったり、また30点以上の伸びを示す生徒もおり、矢島校長はその成果に目を見張ったという。
  このほか「グローバルイングリッシュ」という150カ国で導入されているパソコンを使った英語学習プログラムも来年度より導入される。これは「話す・聴く」ことに重点を置いたもので、24時間いつでも好きなときに画面で世界中にいる外国人講師と話せるものである。
  どちらのプログラムも自学・自習が大切なため、毎朝授業前に10分の読書タイムを設けたり、来年度からは放課後も生徒をサポートしてもらうための、大学院生による「チューター制」を採り入れる予定だ。授業は今の33単位から36単位となる。また中学・高校とも少人数制で、高校では習熟度別にコースが4つに分かれる。
「少子化に伴い、学力の多層化が課題になっているので、習熟度別や少人数制は大事です。しかし、そうやって努力しても、できる子とできない子の差はなかなか埋まらないのですね。でも、これらのプログラムは、それを解決できる画期的なものです。今は高校2年生だけに導入していますが、成果は着実に出てきています。来年、全生徒が学んだときどのような成果が出るのか、とても楽しみですね。教職員も一丸となって夢を持ってがんばっていますから」。
矢島校長には今1つの夢がある。英語を話す・聴くということを身につけた生徒たちが卒業する日、それらを生かしたイベントを行うというものだ。
「どんなものかは今は誰にも言ってません。何年後になるかはわからないけれど、きっと皆さんあっと驚かれると思いますよ」と矢島校長は目を輝かせた。

 
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