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中学・高校受験:学びネット

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春日部共栄中学・高等学校

 
  藤桐祭の主役は生徒と保護者! 学校と家庭が連携し、子どもを育む
勉強とともに好きなことにとことん打ち込むチャレンジ精神を奨励している春日部共栄中学校。その「文武両道」の校風がよく表れているのが、毎年6月に高等学校と合同で開催される文化祭「藤桐祭」だ。部活や学年、クラスの展示や発表は大学の学祭も顔負けの充実ぶり。そして、そんな生徒たちと並んで、毎年恒例の企画で参加し、一緒に文化祭を盛り上げているのが、生徒の保護者たち。生徒と保護者が共に主役、それが春日部共栄の藤桐祭だ。

校 長: 矢口 秀樹
住 所: 〒344-0037 埼玉県春日部市上大増新田213
電 話: 048-737-7611(代)
交 通: 東武野田線・東武伊勢崎線「春日部」駅西口よりスクールバス約10分
学生数: 406名 (2010.07.1現在)
ホームページ: http://www.k-kyoei.ed.jp

 

“明日は何をやるの?”
学校行事は家族の話題

 今年の藤桐祭のテーマは国際社会で活躍する人材の育成を目指す同校にふさわしく、「KYOEI Globalization〜世界に翔け〜」。文化祭2日目、6月6日(日)の一般公開日は晴れ渡った青空の下、約5,000人の来場者でにぎわった。

 昼時に長蛇の列ができたのは、1年生保護者のカレーショップの前。朝6時半から準備したカレー600食分が、午後1時過ぎには完売した。近くのカフェ(2年生)やバザー(3年生)も大盛況。いずれも学年ごと、毎年恒例の保護者企画で、クラス役員を中心に保護者が販売係やレジ係として活躍、生徒は飾り付けやサービスを手伝う。吹奏楽部後援会のグッズ販売も人気。お父さん、お母さんの顔はどれも生徒たちと同じぐらい生き生きとして楽しそうだ。

 カフェの責任者、市川信子さんは、実は「保護者活動」が苦手だったという。「(ところが)この学校は保護者の参加大歓迎という雰囲気で、手伝いやすいし、楽しい。だから、行事があると保護者がわっと集まります。子どもが卒業しても親同士の仲がいいんですよ」と顔をほころばせる。同校では保護者の懇親会も盛んで、行事同様、父親の参加率も高い。

 昨年は、1年生の保護者としてカレーショップを経験した市川さん。「今年は親も生徒も自分たちで動けるようになって成長したかなと思います。子どもたちのサービスはまだぎこちないとは思いますが、成長過程と考えて手出しはしません。お客さんに最後までサービスすることで達成感を感じてほしい」と、サービス係の生徒たちへ温かい眼差しを送る。

 前日から値札付けやレイアウトに奔走したバザーの責任者、佐々智美さんも「子どもの様子がよくわかる距離にいられる安心感があるので、苦労は感じません」と学校参加の機会を歓迎する。「子どもは学校が楽しいので少しぐらい具合が悪くても休みませんし、親も子どもと一緒に楽しませていただいています。学校行事が家族の行事なんです」。今年は長女が通う高等部で夫が焼きそばを販売。文化祭前日はいつも、「明日は何をやるの?」と一家で盛り上がるという。

 生徒と保護者が時間や感動を共有し、一緒に作り上げるのが、藤桐祭の大きな特長だ。

“将来は国会議員”
夢膨らむ学校生活

 藤桐祭に限らず、同校では保護者の自主的な行事への参加の機会が多く、また参加率も高い。

 宇野禎弘中学校教頭は、「保護者にいろいろな行事に参加していただくことで、教員と保護者が一緒に子どもたちを見守り育てていく。その結果、子どもたちには安心感が生まれます」と話す。学校と保護者が連携し、絆が深いからこそ、生徒ものびのびと成長できるのだ。

 「子どもにとっては、やりたいことを見つける選択肢をたくさん与えてくれる学校です」と市川さん。4週間のカナダ研修(3年生)や数学オリンピックなど、豊富な行事は生徒たちからも大好評。吹奏楽部中学校部長の櫛田茉里さん(3年生)は、「クラスがまとまってできることがたくさんあって、毎日充実しています」と笑顔を浮かべる。

 その他、保護者と生徒が口をそろえるのは、「明るい」「自由闊達」といった校風に加え、保護者と教員、生徒と教員の「距離の近さ」だ。佐々さんは「1クラス30人制で、先生の目が行き届いているなと感じます。子どもに少し変化があると、親にすぐ声をかけてくれます」と信頼を寄せる。

 生物部の米沢直生君(2年生)の将来の夢は国会議員。藤桐祭を見学し、その明るい雰囲気に引かれて入学した。「先生が親身になって聞いてくれるうちに、夢もいっそう大きくなりました」と目を輝かす。

授業はしっかり集中
上級生を手本に学ぶ

 保護者企画と同様、来場者の注目を集めたのは、2年生と3年生の壁画。「浅田真央選手と高橋大輔選手(2年生)」「世界の子どもたちの笑顔(3年生)」をテーマに、マス目をひとつずつ塗りつぶした方眼紙を何枚も張り合わせて作成した大作だ。

 クライマックスは、全国トップレベルの部活による伝統の「グランドフィナーレ」。ラストは吹奏楽部の演奏に合わせて、野球部とダンス部が甲子園さながらの応援を中庭いっぱいに繰り広げ、それを囲んだ生徒や保護者が一緒に大きな声援を送り、学校がひとつになった瞬間だった。

 どの展示や発表も、仲間と協力して全力投球するイメージを受けた同校の文化祭。「『文武両道』の校風が協調性と自主性を養い、物事に打ち込んだ結果、達成感を経験することができます。本校の生徒は日頃から遊ぶときは思い切り遊び、授業のチャイムが鳴ったら、きちんと授業に集中できる“気持ちの切り替え”が身に付いているんです」と宇野教頭は話す。また、学年別ではなく、縦割のブロック別に教室を配置することで、下級生は周囲の上級生を手本にけじめを学んでいく。

 保護者と教員に見守られ、友達や先輩と共におおらかに夢を育んでいく同校の生徒たち。藤桐祭を経て、また一回り大きく成長する。

 
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