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中学・高校受験:学びネット

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京華女子中学校・高等学校

 
  中高ともに入学者増、平均学力もアップ
 
2009年には創立100周年を迎える京華女子中学校・高等学校。伝統の教育理念を守りながら、常に地道な改革を重ねて、今年度の入学者は大幅に増加、節目に向かって好調な歩みを続けている。また、今春新一年生からは制服も一新、新しい京華女子らしさの継承へと教育内容をさらに充実させている。

校 長: 廣瀬和昭
住 所: 〒112-8613 東京都文京区白山5−13−5
電 話: 03−3946−4434
交 通: 都営地下鉄三田線「千石駅」徒歩5分、東京メトロ南北線「本駒込駅」、徒歩8分、東京メトロ千代田線「千駄木駅」徒歩18分、JR山手線・都営地下鉄三田線「巣鴨駅」徒歩15分
学生数: 中学校  82名
高等学校 330名 (2006.9.1現在)
ホームページ: http://www.keika-g.ed.jp

 

すべてオープンに、生の情報を発信

京華女子中学校・高等学校は、中高6年一貫、少人数で、きめ細やかな指導を続けているが、今年度は入学者が、中学が48人で昨年の約3倍、高校は147人で、27人増となり、中学・高校とも1クラス増となった。その人気の要因は京華女子に関するすべての情報のオープンにあると考えられる。

「京華学園(京華中・高、京華商業、京華女子)全体では2,000人規模で大きいのですが、本校は小規模なため、卒業生・在校生も少なく、学校の内容が外部に伝わりにくいのです。そこで公表できるデータはすべてオープンにしました」と廣瀬和昭校長が語るように、京華女子では、学校についての情報を正しく外部に伝えるため、学校に関するあらゆるデータや情報をすべてわかりやすく公表している。

塾対象の入試報告会の資料では、単に入試結果だけではなく、中学では併願校一覧表、高校では各推薦別に5教科評定・併願校・不合格者および辞退者数、特進コース・文理コース別の進学実績、さらに入学時の5教科内申を加えた合格大学一覧表、高校入学から卒業時までの成績の変遷(一部生徒)など、細かなデータを作成して掲載している。また、授業を塾講師に公開、塾講師から意見が出れば、教師へフィードバックも行い、授業の見直しにもつなげている。

一方、学校説明会でも「わかりやすく」を大切にする。学校の概要は、毎回教職員が交代で説明する。内容は同じでも、教職員によって伝えたいものは少しずつ違うため、受験生や保護者に学校のイメージが具体的に伝えられる。また、昨年からは、在校生4、5人が学校について自由に話をする時間を設けている。教職員は退出し、会場には生徒だけ。生徒が正直に思ったことを話せるよう、生徒の話す内容についてはノーチェック。

「教職員と生徒の話が食い違っていると困るんですが、それがないんですよ。授業の様子、信頼できる先生、クラブ活動などについて思ったことを話してくれましたが、中には思わず苦笑する話も出てしまうんです。でも、かえってそれがよかったみたいで…」。

説明会への参加者は昨年の103人から今年は197人、出願者数は117人から267人へと増加。入学後のアンケートによると、志望の動機は「説明会」や授業見学をした「塾講師からの勧め」が多く、この姿勢は好感を持って受け入れられているようだ。

入学者増につれ、平均学力アップ

今年度、受験者は専願・併願ともに増加。入学者の平均偏差値も大幅に上昇し、併願校は白百合学園や共立女子、東洋英和女学院など偏差値の高いところが増えている。また、入学後の成績、授業態度、集中力も例年確実にレベルアップしている。

さらに次年度からは入試内容を変更。中学は、国語と算数の1科目選択の受験タイプであったが、特待(第1回の午後の入試)を希望しない場合は1科目、それ以外はすべて2科目、高校も国語、数学、英語から2科目選択を設けていたが、すべて3科目に変更。ある程度基本ができている生徒を受け入れ、さらに学力の向上を図っていく。

「受験をしっかり経験してきた子どもたちが増えてきているようです。今までのように、単に『私学に入りたい』という理由でなく、『私学でしっかりとした教育を受けたい』という気持ちで入学されているようですね。そのあたりを考えると、一般から見た本校へのイメージが徐々に変わってきたといえるのではないでしょうか」と、廣瀬校長は分析する。

進路については、まず中学で基礎基本を徹底、高校からは国公立や難関私立を目指す特進コースと、推薦受験を念頭に置いた文理コースに分かれる。最近では4年生大学への進学が増加、特に東京女子大、日本女子大、学習院女子など有名女子大が増えてきている。「当校には大規模校より、きめ細かく対応してくれる小規模校の方が良いと入学してくるケースが結構あるんです。進学する大学もマンモス校は少ないようです。また、女子教育は、大学に行ってもあるべきだと思っています。」と女子大への進学者増加を歓迎している。

明るく、夢のある女性を育む、きめ細かな指導

同校では、EHD(Education For Human Development)、国際(充実した英語教育)、少人数(多彩な選択科目)の3つのプログラムを掲げている。特に、EHDでは情操教育として、全校での朝読書、中学ではボランティア体験学習、高校では進路学習や自己理解学習などで、自分の将来や女性としての生き方について考えさせるようにしている。ボランティア学習では、1、2、3年生がひとつのグループになって班を編成し、目や耳の不自由な方を招いて点字や手話を学んだり、特別養護老人ホームへの慰問をしている。その体験や1、2、3年の縦割りの中で、人の優しさや気持ちの共有などを自然に学ばせている。

「『京華女子は明るさを増していく学校』、というのが当校の在り方。生徒を信頼していることを前提に、上から抑えつける生活指導は極力避け、進路指導もキャリア教育を充分にして、子どもたちの言い分をしっかり聞く」それを支えているのが、専属のカウンセラーと、京華女子教職員のチームによる教育相談室だ。中1から高3まで、生徒一人ひとりの情報を学年担当、担任だけではなく、すべての教員が共有するために、毎週1回、担当者さらに保健室の養護教諭、ときには図書館の司書も入っての情報交換を行う。

「授業の充実、質の高い教育。生徒のことは全体で共有する」をモットーに、京華女子では、『ほうれんそう(=報告・連絡・相談)』を徹底して、学内での情報共有の方法や教師の動き方、運営方法などを見直し検討、毎年一つ一つ着実に変革を重ねてきた。
  廣瀬校長は、「決して派手な改革を打ち出してきたわけではありません。ともすれば見過ごしてしまうような小さなことを見直し、充実させてきたのです。今日の結果は、明日に生かす」と明言する。その成果が、近年の入学者増加ではあるが、今後も中学2クラス、高校4クラスの独自の少人数体制で、伝統ある京華女子にふさわしい学校教育を続けていく方針に変わりはない。

 
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