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中学・高校受験:学びネット

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埼玉栄中学・高等学校

 
  競い合い高め合う「スーパーセレクトクラス」スタート
2000年度に開校した埼玉栄中学校。その中高一貫第1期生が今春卒業した。実践的できめ細かな学習指導により、生徒たちは6年間で大きく実力を伸ばし、国立大や難関私大などに合格。同校のキャッチフレーズ・「伸ばす栄」を現実のものとした。さらに今年度からは、東大を始めとする最難関大学にターゲットを絞ったスーパーセレクトクラスを新設。さらなる飛躍へ向けて、同校の新たな挑戦が始まった。

校 長: 佐藤 栄太郎
住 所: 〒331-0047 埼玉県さいたま市西区指扇3838
電 話: 048-624-6488
入試広報センター:048-623-2233
交 通: JR川越線「指扇」駅、JR高崎線「宮原」駅より路線バス(校内乗り入れ)7分
学生数: 中学校  449名
高等学校 2,291名 (2006.7.1現在)
ホームページ: http://www.saitamasakae-h.ed.jp

 

進路への意識付けで大きく伸ばす

 埼玉栄中学校は開校以来、年を追うごとに人気が高まり、今春は延べ約3千名の志願者を集めた。入試難度も上昇し、受験生の学力レベルも向上している。今年度の新入生は204名。ほとんどが学習塾で受験勉強に励んできた生徒たちだ。

 いまや県内有数の人気校となった同校だが、開校1年目は入学者わずか50数名。2クラスでスタートした。

 入試広報センター長の本間一行先生は1期生について、「入学動機は『専願で入れたから』とか『クラブ活動』『楽しそうだから』などが多かったようです」と話す。

 同校が入試改革を実施し、専願の優遇措置を廃止したのは、開校5年目の2004年度。それまでは、専願で比較的容易に入学できたという。

 その第1期生が今春卒業し、37名が大学に進学した。合格した大学は、埼玉大や早稲田・東京理科大・明治・学習院など、難関大学が名を連ねる。また、埼玉医科大や星薬科大・昭和薬科大などの医歯薬系大学も目立つ。これらは生徒たちが中学入学後、力を大きく伸ばしてきた証といえる。

 同校では、習熟度別の少人数ゼミや補習などのきめ細かな学習指導により、生徒たちの学力を伸ばしてきた。

 しかし本間先生は、躍進の一番の要因として「系統的な進路指導」を挙げる。第1期生を中学1年から6年間、中心となって担当した佐藤仁志先生は、生徒の成長段階に応じて進路への意識づけを図り、適切なアドバイスを与えてきた。

 またSAT(Sakae Assistant Time)の果たした役割も大きい。これは学習・進路から友人関係まで、学校生活全般について生徒が先生を選んで相談できるカウンセリングシステム。同校の専任教員は中・高あわせて約170名。担任・教科担当に関わらず、全員で生徒を強力にバックアップする。

 「教員の出身大学も多岐にわたっていますから、SATで、各大学の具体的な情報も教えてもらえます」。

 実践的で効果的な学習・進路指導が、進学実績へつながったといえる。

 4年後には、入試改革後入学の第5期生が大学受験に挑む。本間先生は「国公立大学合格者30名以上を見込んでいます」と自信を見せる。

競争による相乗効果を期待

 今年度新設された「スーパーセレクトクラス」はハイレベルな学習指導により、東大を視野に入れた難関国公立大や医歯薬理工系を目指す。

 そのため、従来のクラスとは試験問題も配点も異なる、別個の入試を実施。募集定員は20名だが、定員数にはこだわらず、基準の学力を満たした生徒のみを合格とした。

 その結果、今年度は男女各1名ずつの計2名が入学した。セレクトクラスは、このスーパーセレクト2名のほかに、新入生全体から成績上位生26名をセレクト。合計28名で編成した。

 時間割は、隔日で早朝からのゼロ時限目や7時限目を設定。主要5教科に週30時間を確保。その上、習熟度別に2クラスに分けて、授業を行う。

 この習熟度別は、スーパーセレクトの2名を除き、学期ごとの成績により教科単位で入れ替える。さらに2年進級時には、5教科総合の成績により、他クラスの生徒との入れ替えも予定されている。すなわち、スーパーセレクトと切磋琢磨するセレクトクラスの席をめぐり、普通クラスの生徒たちが互いにしのぎを削ることになる。

 「塾でトレーニングされてきた生徒たちですから、良い意味での競争好き。習熟度別授業の後でノートを見せ合ったりしています」。

 互いに自然と競争する雰囲気だという。また、スーパーセレクトと普通クラスの生徒たちが競い合うことにより、相乗効果も期待できる。

 ただし、勉強一辺倒は望ましくない。同校では「自分発見」のためにも部活動を奨励している。すでに新入生のクラブ加入率は9割を超えた。
本間先生は「最終的に競争を勝ち抜くには体力と耐力が必要です。6年をかけて、二つの『タイリョク』を育て上げたい」と話す。
競い合い高め合う生徒たちが、埼玉栄中学校の新時代をリードしていくことになるだろう。

佐藤仁志先生インタビュー
初めての担任、生徒と共に歩んだ6年

 佐藤仁志先生は英語科教諭。1999年に東大を卒業。陸上競技の競歩を指導したいと埼玉栄高等学校に就職。2000年より6年間、中高一貫1期生の担任を務めた。陸上部コーチ。

―― 第1期生を送り出して、今はどんなお気持ちですか。

佐藤 嬉しさ半分、寂しさ半分です。6年間持ち上がってきましたので、互いに信頼できる家族みたいでしたね。それでいて、先生と生徒というけじめもあり、良い雰囲気でした。

―― 6年間で、生徒は大きく変化すると思います。どのような指導をされてきたのですか。

佐藤 最初は生活指導です。挨拶から制服の着方、給食の準備、掃除まで、手取り足取りでした。中3頃から高校を意識させ、どんな授業があり、どんなことができるかというような話をしました。高校進学後は、早め早めに進路について考えさせ、学習のスタイルをつくらせてきました。高2の終わり頃からは、個人面談の機会を多く設けました。志望大学も決まってきますので、受験科目を調べ、これから1年間どのように勉強を進めるかという計画を一緒につくりました。

―― 佐藤先生の影響で、東大理Uを受験した生徒さんもいたそうですね。

佐藤 合格する力を持った生徒でしたし、自分自身の経験もありましたので、特に面倒をみました。薬学を志望していたのですが、適性は文系でしたね。国語が得意で、英語の力は群を抜いていました。しかし、本人の進路希望を変えるわけにはいきません。結果は残念でしたが、最後までよく頑張ったと思います。

―― 6年間で一番印象に残っているのはどんなことでしょうか。

佐藤 送り出したばかりなので、やはり高校3年のときの印象が強いですね。受験まで必死になって勉強していた姿が浮かびます。口には出しませんでしたが、ここまでよく成長したなという思いで見ていました。私も始めて担任した生徒たちでしたから、一生懸命でした。生徒たちからパワーをもらって頑張ってくることができました。生徒の成長を見守りながら、自分もまた教師として成長できたと思います。

―― ありがとうございました。

 
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