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中学・高校受験:学びネット

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国本女子中学校・高等学校

 
  建学の精神をベースに
さまざまな学校改革を推進中
昨年度、新校長が就任し、新たなスタートを切った国本女子中学校・高等学校。高校では、今年からコース編成を新しく「アドバンストコース」と「総合学習コース」に変更した。5月には、国本学園の建学の精神の浸透を目的とした研修旅行を実施。その成果からみて、コース編成変更による生徒のレベルアップは明らかであった。授業改革、保護者と校長との懇談会など、さまざまな学校改革を実践する同校は、新校長のもと、確実に変わりつつある。

校 長: 有木 崇
住 所: 〒157-0067 東京都世田谷区喜多見8-15-33
電 話: 03-3416-4722
交 通: JR
学生数: 中学校  49名
高等学校 281名 (2006.7.1現在)
ホームページ: http://www.kunimoto.ed.jp

 

コース編成変更により、
生徒のレベルアップを実現

 昨年、国本女子中学校・高等学校に就任した有木崇新校長のもと、今年度の入学生から高等学校のコースを、難関大学への進学を目標とする「アドバンストコース(1クラス)」と、多様な進路に対応する「総合学習コース(3クラス)」に分けた。したがって、国本女子中学校では、3年次にアドバンストコースに直結することになる。同校の現在の高校2年生は特別進学クラスと一般クラスからなっており、今回のコース編成は、単なるコース名の変更ではなく、きちんとした意味があると、有木校長は語る。

 「『アドバンストコース』は、国公立・早慶上智・GMARCHレベルの大学への現役合格を目指すための勉強はもちろんですが、国本学園の建学の精神を会得することにより、学力に加え、人間性においても文字通り“アドバンスト”になってもらいたいということで、この名をつけました。『総合学習コース』は、国本の精神を基に、幅広い選択科目や体験学習など、総合的に学ぶことにより、各自の長所を伸ばし、個性を発揮してもらいたいと考えています」

 有木校長は、学習の基本は人間教育であると考えている。そのベースとなるのが国本学園の建学の精神。そこで同校では、その基本精神を生徒たちに浸透させることを目的に、中学1・2年生と高校1年生を対象とした2泊3日の研修旅行を行っている。今年度は、高校では5月10〜12日に河口湖へ、中学校では同18〜20日にブリティッシュヒルズへ行った。中学校の研修旅行では、生徒から教えられるようなエピソードもあったそうだが、特筆すべきなのが高校の生徒たちである。

 高校の研修旅行では、米村教頭の講話を受け、クラスごとにディスカッションをした。その後、生徒たちは「私の目指す高校生活」というタイトルで、各自800字程度の文章を書き、最終日に各クラスを代表して、計8人が発表した。

 「ある生徒は、『校訓をふまえ、他人への思いやりについて、いろいろな場面で実践していきたい』と語り、別の生徒は、『学習活動に励み、将来の進路に直結するような実りある3年間を送りたい』と発表しました。それぞれ自分の言葉で、希望や個性をベースに力強く語ってくれました」と米村浩教頭。

 発表しなかった生徒の文章も読んだと言う米村教頭は、国本学園の生徒として、希望に燃えて3年間頑張ろうという生徒たちの気持ちがしっかり伝わってきたと、目を細める。ちなみに、高校の研修旅行では、富士山の麓を3時間ほど歩く。例年、歩くのを嫌がる生徒がいたものだが、今年はそんな生徒はみられなかったそうだ。

 有木校長は、「研修旅行の成果をみると、コース編成を変えたことにより、確実に生徒のレベルアップが図れたのではないかと思います」と米村教頭。

授業改革、校長と保護者の懇談会、挨拶の励行などを実践

 新体制がスタートして2年目。「無我夢中でした」と振り返る有木校長には、この1年間、さまざまな自己改革・学校改革を行ってきたが、今後はさらに変えていきたいとの思いがある。

 その一つとして取り組んでいるのが、授業改革。在籍している生徒の学力はさまざまだが、すべての生徒の能力を伸ばすことが必要なので、どの生徒にもわかる授業・わかりやすい授業をしてほしいということから、シラバスをバージョンアップしたものを作成した。あとは各先生が自分の力量で、いかにこれに“枝葉”をつけられるかである。模範を示すべく、有木校長と米村教頭は、生徒だけでなく先生たちも前にして、自ら教壇に立った。授業後は、出席した生徒・先生たちに授業内容・進め方などについて4段階評価によるアンケートも実施。結果はかなりの高評価であったと言う。

 また、今後やってみたいこととして、校長と保護者との懇談会をあげる。保護者から、生徒についての悩みや要望があれば聞き、国本の教育方針を校長自らが伝えたいと考えている。この懇談会は、年2回実施する意向である。

 そして、今年度、有木校長の提言ですでに実践しているのは、先生と生徒たちがすれ違ったときの挨拶の励行である。単なる“挨拶”ではなく、立ち止まってお辞儀し、しかも笑顔で挨拶するというもの。これは以前から同校のクラブの生徒たちが実践しており、良いことなので、全員で行うことを校長が提案した。ここにも、校長自ら変わろうとする姿勢がうかがえる。

 国本女子中学校・高等学校には、駅から徒歩1分という交通至便な喜多見キャンパスのほか、自然環境に恵まれた町田キャンパスがある。「校訓の二つ目に『自然に対する素直さの涵養』があり、より自然に近い環境の中で生徒を育てるために町田キャンパスを設けています。高校1年と2年生は週に1日、町田キャンパスに登校し、広いグランドで体育の授業を2時間とほかの教科を4時間、計6時間学習します。中学1年生もこのキャンパスで自然観察会を行いました。町田キャンパスでは、生徒たちの表情が違うという声をよく聞きます」と有木校長は語る。町田キャンパスでの学習もまた校訓、つまりは国本学園の精神に基づいたものである。

 そして、有木校長には、現在1クラスだけの中学校の生徒数を増やし、全生徒に中高6年間の一貫教育を行うことにより、この国本の建学の精神をもっと広めていきたいという夢がある。有木校長の実行力を持ってすれば、その成し遂げる日も遠くはないと思われる。

 

 
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