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中学・高校受験:学びネット

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狭域通信制高校 天王寺学館高等学校

 
  個々人の能力をありふれた「平凡な物差し」で測らず
多様性が花開く教育に取り組む
天王寺学館高等学校は大阪府及び奈良県を校区とする狭域通信制高校。「全日制・定時制・通信制の枠を超えた独自の一校づくり」をめざし、2002年に開校している。今日の大きな課題でもある、いじめや心因性の問題等を抱え、登校に不安を持つ生徒も温かく迎え入れている。生徒自身が科目を選択し、自分にあった登校日数を選べるなど自由度の高いカリキュラムを通して、まずは無理なく登校できるよう導く。通信制高校の多くが卒業資格の取得を目標とするが、同校は生徒の自主・自律を尊重した教育に力を注ぎ、確かな進路実現に向けて、落ち着いた学習環境を提供し、学習意欲を喚起している。近年、大学への進学実績を伸ばしその教育方法に注目が集まる。

校 長: 久井 通義
住 所: 〒547-0041大阪市平野区平野北1-10-43
電 話: 06-6795-1860
交 通: JR・地下鉄御堂筋線「天王寺」駅より
(JR関西本線乗り換え)JR「平野」駅すぐ
地下鉄谷町線「平野」駅より北へ徒歩約16分
地下鉄千日前線「南巽」駅より南へ徒歩約15分
学生数: 687名(2017年8.1現在)
ホームページ: http://www.tg-group.ac.jp/tgkoko

 

通信制を活かした「新しいカタチの高校」で
学びの原点とその環境を調える

 2017年度の天王寺学館高等学校の大学進学率は76.4%。通信制高校の大学進学率の平均値とは比較にならないほど高い。同校の今春の卒業生272名・過年度生12名の進学状況は、京都大学1名、大阪大学2名、名古屋市立大学(医科)1名、大阪市立大学1名、京都市立芸術大学1名、和歌山大学1名、関関同立36名、産近甲龍64名、薬学系6名、芸美大16名、その他摂神追桃などの中堅大学にも多数合格している。

 週刊ダイヤモンド誌の「高校の大学合格力ランキング」によれば、全国約2,700校(全国約5,000校の高校を絞ってランキング)の内、本年度、同校は1,778番に位置付けられ、また、難関大学合格力では1,000番以内に入る。府内の高校約290校の中では87番にランキングされる。

 久井通義校長は、「目標の設定とその実現への道のりの最も大きな要素は、学校が決めたことや、周りが言うことをただ守っていく生徒を育成するのではなく、自らで考え自らで行動していく自己統率力のある生徒の育成にあります。これこそが学校が取り組むべきことだと考えています。そして、じっくりと時間をかけてどう社会参加していくかを改めて生徒たち自身に考えてもらいます。だから、これまでのありふれた物差しで生徒たちを測って、決め付けるようなことはしません」と言う。

 また、久井校長は、「高等学校通信教育が制度化されたのは昭和37年です。集団就職の時代、その時代背景の中で、時間的に定時制にも通えない人のために設けられた制度です。この教育規定では、月1回程度の登校とレポートによる学習で、高校の課程を学んで行きました。しかし現代の生徒のニーズにはまったく合致していないと考えます。通信制であっても学ぶのは今の生徒たちです。もっと学びたいと思っている生徒が確実にいるはずです。進路実現はどの高校生にとっても大切です。そのため通信制でありながら全日制の学びと遜色のない新しい形態の通信制高校を作ろうと考えました。そのため通学部は全国に先駆けて作りました。」と回想する。

 天王寺学館高等学校の収容生徒数は800名で、通信部と通学部の比率は6対4。天王寺学館高校では入学時の学力は問われない。入学試験は面接のみだが、これから学ぼうとする意欲と向上心を持った生徒に絞って受け入れている。

生徒の多様なニーズに応え
学習意欲を思い切り引き出す

 同校は総合学科(普通科と専門学科を融合した新しい学科)と、単位制(科目ごとに単位修得を評価する卒業認定制度)の柔軟な制度を活かし、生徒の選択肢が広がる学びを展開している。科目を生徒自身が選択できるシステムや習熟度別授業、登校日数など数多くの選択肢が設定されていて、生徒一人ひとりのその時その時の現状にあった在籍の形が考えられている。登校日数により通信部と通学部に分かれ、基礎補習や特進補講など習熟度別、また希望進路別に、生徒一人ひとりに合った独自の取り組みが行われている。

 週3回(午前)登校する「通信部」には3コース(総合教養コース・国際教養コース・芸術情報コース)、また全日型5日登校まで段階的に日数を増やす「通学部」には6コース(文理進学特進コース・文理進学総合コース・文系進学総合コース・理系進学総合コース・基礎総合コース・芸術系進学総合コース)が設けられている。また月1回程度の登校で個別対応していく視聴メディアコースもある。授業週数が年間35週の全日制同様に、年間36週(前期・後期各18週)の授業週数を実現していることは特筆すべきだろう。ただし、登校に不安のある生徒に対する出席基準や学校活動等は十分に配慮される。生徒の変化に対応し、年3回のコース変更が認められていることも大きな特徴だ。

 また、教育の大きな柱のひとつとなっているのが美術教育。天王寺学館高等学校では「心に届く教育」「個性を重視する教育」と位置づける。外国語教育にも積極的だ。毎年、欧米言語とアジア言語の講座が開講され、ニュージーランドへの中期留学プログラムも実施されている。さらに高大連携による授業では、大学の講義の一端を大学教員が行い、将来進路を考える刺激を与える。高大連携の講座には、「心理学」「経済学」「理工学」「自然科学」「法学」など多岐にわたる。

 学校生活を内面からサポートするカウンセリング室にはスクールカウンセラーの資格を持つ3名の同校職員が生徒、保護者の相談に日々あたっている。

個々人の特性を認め伸ばし
一人ひとりの高校生活を輝かせる

 「高等数学の世界」という授業が開講されているが、同校には、小学4年生で微分・積分を独学でマスターした生徒もいると言う。「優れたところを見つけ、そこを誰にも負けない位に伸ばそう」という発想で、個々人の可能性を生徒と学校で伸ばして行こうという空気が天王寺学館高等学校にはある。すべてを「平均的に」、あるいは「標準的に」という見方はせず、生徒の個性や特異な能力に沿った学習方法を実践して進学実績を伸ばしている。

 本年度より順次遂行される、高校・入試制度・大学の「三位一体改革」の取り組みにより、次回のセンター試験から改革が始まり、高校における指導内容や評価の方法までが抜本的に変更される。同校の教育方針を重ね合わせて考えれば、教育の本質を見つめ直す時代がやってきたことが示唆されているのだろう。同校では国語のプレテストにエントリーしていると聞く。

 「進学実績を伸ばすだけが目標ではありません。生徒が自らの夢を描き、それに向かって努力し、卒業後の進学・就職、さらにはその後の人生を実りあるものとし、一人ひとりが輝ける存在となって社会参加をしてくれるよう、いつも願い続けています。」と久井校長はエールを送る。

 
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