数学科教諭 黒田 実穂先生
進路指導 岩澤 壮先生
美術科教諭 山下 真央先生
数学指導の成果は顕著
「数学はトレーニングです。勉強のやり方次第でどんどん変わります」と断言するのは、数学の黒田実穂先生。今年で就任3年目。苦手意識を持ってしまいがちな数学を、楽しく勉強してもらおうと精力的に活動している。
同校では放課後補習を積極的に行っているが、黒田先生も指導に当たる一人。希望者を集め、少人数での補習。夏休みには1対1でじっくりと生徒に向き合うこともある。
「実は私自身、中学入学時、数学が大の苦手だったんです。それで徹底的に問題を解く訓練をしました。おかげで、中1の2学期中間テストで100点を取り、学年で1位に。それがきっかけで数学が大好きになりました」
自信を持つ。そうなれば意識も変わることを身をもって証明した黒田先生。生徒から提出されたプリントには付箋を貼って解き方のヒントを出すなど、自分自身で答えを導き出すように細やかな工夫を凝らしている。
指導の成果は顕著だ。数学の成績を飛躍的に伸ばしている生徒も少なくない。中1では30点だった生徒が、中2で80点を普通に取るケースも。
「大学受験、就職試験では数学ができるか否かで結果が大きく違います。好きになると、数学は大きな武器になるんです」
進路指導に不可能はない
岩澤壮先生は、高校の進路指導を担当。昨年、受験生の担任を初体験し、国公立・難関私大への合格者を前年の2倍に増やすなど大きな成果を挙げている。
「正直言うと、ここまで生徒がやってくれると思わなかったですね」と笑顔で答える。“熱血”“ポジティブ”そんなフレーズが似合う先生である。
「高校3年間は生徒には努力してほしい。でも、そう言うからには、教師はそれ以上に努力しなければならないと思っています。合格に必要なのは憧れの気持ち。どうしても第一志望校に行きたいという思いが生徒を動かしていく。指導に際しては “絶対に行けるから”という気持ちで臨んでいます」 |
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岩澤先生自身、高3の11月に突如、病気に見舞われる体験をしている。
「病気のため、高3の12月に受けた模試は3割しか解けなかったんです。最後の1ヵ月は死ぬ気で頑張りました。その体験から、受験は1分前まで力を伸ばせるものだと実感しました」
同校では進路指導にも数値目標を設定。大学合格者の大幅な増加を目指している。その牽引役となる岩澤先生は、入学時の学力は関係ないと言い切る。
「高校3年間、ましてや中高6年間あれば何でもできます。現在の実力にこだわらないでほしいですね。東大に行きたいと言うのも歓迎です」
進路指導に不可能はない。そういう気持ちで臨みたいと爽やかに語ってくれた。
音楽科とのコラボで美術を楽しく
百年を超す伝統の女子校だけに、芸術方面の科目にも力を入れている同校。中でもユニークなのが美術である。
「美術というと絵を描くというイメージがありますが、私の授業は最初から絵を描かないんですよ」と話すのは、美術担当の山下真央先生。
中1の授業では音楽科とのコラボレーションで楽器の製作に取り組んでいる。
「材木を切りだして、マンドリンに似たパンドーラという楽器を作っています。1年かけて完成させ、2年生になったら演奏会を開く予定です。みんな、楽しんでやってますよ」
他にも、不用品を使って筆を作り、自由に絵を描くドローイングや、フロタージュなどのモダンテクニック技法もオリジナルで題材を作り、授業を展開している。
「美術は本来楽しいものです。だから、もっと好きになってほしい。展覧会などで自分がワクワクするような題材を見つけて、授業に取り入れていくようにしています。同じ授業でも、生徒によって、制作方法を変えたり、個性を伸ばすように指導しています」
おかげで、“美術が好き”と言う生徒が増えてきた。入学時には美術が苦手だったという生徒が、上級学年になると美術展で入賞するという例も。本年度は、大阪市教育委員会賞の学校賞も受賞し、ますます指導に熱が入っている。 |
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