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中学・高校受験:学びネット

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同志社香里中学校・高等学校

 
  教育と施設面でより良い環境を…60周年に向けて大改革開始
煉瓦で彩られた校舎と溢れる緑のコントラストが美しい学校。それが同志社香里中学校・高等学校の第一印象である。2011年の創立60周年を目指し、現在急ピッチで進められる大改革は、この歴史と伝統を礎に、より良い環境と充実した教育内容を目標として、ソフト・ハード両方向から着々と計画が実行されつつある。

校 長: 西山 啓一
住 所: 〒572-8585 大阪府寝屋川市三井南町15-1
電 話: 072-831-0285
交 通: 京阪電車「香里園」駅より徒歩20分
学生数: 中学校 768名
高等学校 911名 (2009.7.1現在)
ホームページ: http://www.kori.doshisha.ac.jp/

 

さらにゆとりある学校生活のために
週6日制を単独導入

 大阪府寝屋川市にある同志社香里中学校・高等学校は、大阪市・京都市という多くの私立校を抱える学区のどちらからも通学可能な学校。そのため、双方との競合が必要という難しい立地ながら、毎年定員以上を確保している人気校である。その同校が、2011年に創立60周年という大きな節目の年度に向かって、さまざまな転換を続けている。今までの長い歴史の中で良いものは伸ばし、さらに中身を充実させて真に求められる教育を行っていきたいと、将来構想委員会を立ち上げての改革が始まったのだ。

 改革は大きく分けて二本の柱で進められることが決定している。ひとつは教育面、もうひとつが施設面である。
教育面の改革は、10年近く続いてきた週5日制を撤廃、土曜日にも主要教科の授業を行うことで、週32時間の授業時間獲得を可能にする。これにより、基礎力の徹底や充実だけでなく、平日の一日を5時間授業にすることができ、生徒にも教員にもゆとりを持った学習計画が組めるのだ。

 「この計画は2010年度から実施予定ですが、生徒たちや保護者から反対意見は出ていません。逆に、PTA役員の方々からは賛同するという、応援の言葉までいただいております。今まで平日は授業時間で埋まり、土日はクラブで通学していたので、土曜日に授業があるということも、時間的には受け入れやすい上に、平日の放課後にゆとりが持てるため、生徒も余裕を持ってクラブ活動に参加できるのではないでしょうか」

 西山啓一校長はそう語るが、人事面ではやはり数名の教員の新規採用が必要となる。大阪では私学助成金が大幅に削減されるというこの時期、教師増員は学校運営的には非常に厳しいことだが、このまま削減が続いても、2年は授業料に上乗せすることを考えていないと校長は強気だ。

 「新教員が採用されることで、現在在籍している教員にも時間のゆとりが生まれます。その時間を利用し、研修を増やして、生徒教育力を磨くことが、高い学校評価につながります。その評価で受験生に選んでもらえる学校になるため、今はこの改革に力を注ぎたいですね」

 この週6日制、他の同志社大学系列の学校ではまだ検討されておらず、当面のところ、同志社香里の独自の特徴となる。そのため、何らかの問題が出ればその都度素早く対応できるよう、現在計画が着々と進められている。

 また、来年度からは現在の高三4コース(系)制も見直したいと西山校長は話す。
「生徒の希望進路は確かに時代とともに多様化しています。しかし、広い範囲でさまざまなことを学べるのは高校時代だけでしょう。専門教育は大学に入ってから行えばいい、高校時代は全ての教科を学び、基礎学力を鍛えることが大切と私は考えています」
無論、この見直しに従い、カリキュラムも再編成、よりシンプルだが充実した内容にと変化を遂げることになる。

新しい施設で教員の意識改革
大学と連携した人事交流も進行

 改革のもう一つの柱となる施設面は、大きな改築を予定している。外観も内装も非常に美しい校舎が並んでいるものの、中には築51年を迎える建物もあり、防災やその他の面で徐々に不安が出てきている。そのため、まず2010年度に現在の余剰地に特別教室棟を建て、その後に現在の特別教室が入っている明誠館2棟を取り壊して、学校の中心部となる新校舎を建設する予定だ。

 この新しい校舎にはHR教室の他に、現在バラバラにある中高の教員室を一同に介した大きな職員室を取り入れる。これは、日常的に生徒や教員自身課題を共有することにより教員全員が互いに切磋琢磨し、問題点に向き合い、解決することで、さらに強い自信と指導力を持って教鞭を取ることができるように、との西山校長の考えが反映されたものだ。

 さらに、道路が整備されて同志社大学との連携がし易くなったこともあり、同志社の持つ有益な資産や大学の知識なども今以上に取り入れようとの動きが強まっている。大学での研修に止まらず、人事交流も中高では他に先駆けて今年度から始まった。現在、事務の事務長と係長が交代し、互いの良さを学びあっている状態だ。
こういった改革を続けることでここ数年は、専願受験で定員オーバーとなる状況が続いている。

 「今年度は中学250人、高校62人の新入生を迎えることができました。中学の新入生に比べ数は確かに少ないですが、高校からの入学生を無くすつもりはありません」

 同志社大学・同志社女子大学への内部進学生は全体の96%。残り数%が他大学への進学を果たすが、他大学受験生は、同志社大学への内部推薦を受けることができないという厳しさがある。しかし、外部入学生の一部には、あえてこの条件の中で外部大学に合格し、高実績を上げる生徒がいる。この挑戦的な魂が、活気ある学校づくりの一端を担っているのだと西山校長は語る。

 クラブ活動にも、その活気が顕著に現れている。スポーツコースなどを持つ私立校でよく見受けられる強化選手の特別入学や配慮といったものは一切行われていないにも関わらず、昨年度の大阪の私立中学のスポーツ系クラブの総合実績では、堂々の第一位に輝いたほどだ。これは、生徒一人ひとりが強い意志を持つ同志社香里ならではの実績が表面に出たものと言えるだろう。

 
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