東山 民子先生(国語)
明石 啓先生(数学)
大林 千鶴先生(書道)
金沢 智子先生(音楽)
乾 まどか先生(英語)
先輩が恩師に、後輩が同僚になり
受け継がれていく聖母被昇天の思い
ーー 先生方は皆さん聖母被昇天学院の卒業生なのですね。
東山 そうです。私が1期生、今は国語を指導しています。
明石 私は6期生で、数学を教えています。ちょうど中学1年時に、中学校高等学校に6学年がそろいました。当時東山先生は高校3年、生徒会で活躍される有名な先輩でした。
大林 私は15期生。書道を教えています。学生時代の恩師は東山先生です。
金沢 21期生の私は、東山先生と明石先生に担当していただきました。今は音楽を教えています。
乾 24期生です。東山先生を始め、多くの先生にご指導いただき、今は英語を指導しています。
ーー 最初から教員になることを決めておられたのですか。
東山 大学卒業後にフランスへ行き,帰国後に教職に就きました。最初は教員になるつもりはなかったんですが、高校卒業時のアルバムに、将来の夢を思いつかず、なにげなく『聖母被昇天の先生』と書いたことが現実になりましたね(笑)
金沢 学生時代、合唱コンクールで伴奏した際に、担任の先生が情熱をもってクラスを先導してくださったおかげで、心に残る感動的な時間を過ごせたのです。それが忘れられず、教職を選んで、聖母被昇天学院に帰って来ようと思ったんです。
乾 最初、企業へ就職するつもりだったんです。でも、聖母被昇天学院へ教育実習にきた時に、在学時に同じ陸上部でがんばった後輩たちが『先輩の教育実習を支えよう』と力を貸してくれました。その影響で教師になろうと決めました。
ーー 東山先生が最も早く教壇に立たれたのですね。皆さんの中で東山先生の教え子はおられますか。
乾 全員そうです。私は学生時代から実習を経て今に至るまで、厳しい指導をいただいています。
大林 東山先生は今でも私たちの先生ですよ。生徒の前では互いに先生と呼び合いますが、個人的に話したり、相談をするときには生徒に戻った気持ちで「東山先生」と呼んでいます。
東山 それは嬉しいですね。私自身、後輩の先生方によく声をかけるのですが、時に生徒に感じるのと同じ思いを抱くことがあります。つらいときには話しかけていただきたいと思います。
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誠実・隣人愛・喜びを
心の基軸にできるような指導を
ーー 聖母被昇天学院での学生時代の思い出は何ですか。
明石 私たちの時代には演劇コンクールがあり、自分たちで脚本や衣装を作ったのが良い思い出ですね。今はもう実施されていませんが。
金沢 その代わり、合唱コンクールがありましたよ。先輩の歌は涙が出るほど感動しました。
東山 私たちは1期生だったので、中学最初の運動会は小学校と合同でした。中3になって中学生だけで運動会ができたときは、それはもう嬉しかったですね。
明石 そんな時代があったんですね。私たちの入学した時代には、東山先生はもう雲の上の人でしたから、話すことも容易にできないほどの存在だったという覚えがありますよ。それと同様に、今でも中学生が高校生に憧れるというのはありますよね。
乾 私はクリスマスのミサが思い出深いです。夕方から登校して、小学校の横にあるモミの木をライトアップして…。先生方も普段と違うお洒落をしていて、特別な日という感じがしてワクワクしました。
ーー ミサではどのような話を聞いたのですか。
乾 ミサでだったかどうかは分かりませんが、「あなたのことを待つ誰かのために」という言葉が印象に残っています。今行って得たことは、どこかであなたを待つ人のために使いなさい。あなたの助けを必要としている人が、必ずどこかにいるはずだから…という内容でした。
東山 自分の欲は押さえ、他者のために使いなさいという考えですね。聖母被昇天学院の教えのひとつです。この他にも、学院のモットーとして、自分が受けた優しさや学びは、必ず次の人に渡す「誠実」さ。道に倒れている人がいれば、それが自分自身と思い、尽くす「隣人愛」。そして雨の日は雨に、風の日は風に、どのようなときでも見つける「喜び」の3つが挙げられています。特に喜びは、相手が喜べば自らも喜びを感じられる、分かち合える感情なのです。この喜びを知っているから、人は見えないところでも努力し、働き、世界を動かすことができるのですよ。
ーー 素晴らしい考え方ですね。
明石 そうでしょう。ですから、私たち教員はどんなに辛い時でも、生徒に向き合うときは喜びを心に持ち、嬉しいと思う心を分け与えるようにしています。そうして育った生徒は皆、時代に関係なく、自由奔放で心優しい明るさを持っているんですよ。
大林 それが聖母被昇天学院の大きな特徴でもあるんですよね。明るく、素直な中に、決してぶれることのない真の強さを根付かせて卒業していく生徒は、皆、社会でしっかりと活躍しています。聖母被昇天学院のそう言う部分を、ぜひ一度見学しに来ていただきたいですね。
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