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中学・高校受験:学びネット

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大阪産業大学附属中学校・高等学校

 
  多様な進路希望に応える弾力的なコース設定
中学校開校や高校のコース改編など、学校改革を進めてきた大阪産業大学附属中学校・高等学校。昨春、中学校第1期生と高校の新コース1期生が卒業し、大学進学実績を大きく伸ばした。一方でスポーツ強豪校としての伝統も健在。全国大会などで数々の栄冠を獲得している。勉学に部活動に励む生徒たち。活気づく校内が、改革の成果を示している。

校 長: 牧本 英男
住 所: 〒536-0001 大阪市城東区古市1丁目20番26号
電 話: 06-6939-1491
交 通: 大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線「今福鶴見」駅徒歩7分、大阪市営地下鉄今里筋線「新森古市」駅徒歩7分、京阪本線「関目」駅徒歩15分
学生数: 中学校  235名
高等学校 1,784名 (2008.3.1現在)
ホームページ: http://www.osaka-sandai.ed.jp

 

活躍目覚ましい運動部

大阪産業大学附属中学校・高等学校は、2006年12月に地下鉄今里筋線が開通し、交通アクセスがさらに便利になった。

地下鉄「新森古市」駅から、静かな住宅街を歩くこと7分。同校の正門をくぐると、まず目を引くのが緑鮮やかな人工芝のグラウンドだ。昨年に工事が完了し、土ぼこりや雨の日のぬかるみもなく、より快適にスポーツできる環境が整えられた。

運動部の活躍は目覚ましく昨年12月にアメリカン・フットボール部がクリスマスボウルにおいて5年ぶり6度目の全国制覇を成し遂げた。サッカー部は大阪U-17サッカーリーグで初優勝を果たした。テニス部では、同中学校出身で高校1年生の奈良くみるさんが「テニス界の新星」として注目を集めている。昨年の世界スーパージュニア選手権シングルスで、日本女子として5年ぶりに優勝。その功績により、関西運動記者クラブ選定の第51回関西スポーツ賞を受賞した。

また、ウェイトリフティング部では二年連続で全国優勝を果たし、少林寺拳法、自転車、空手を含む6つの部が近畿や全国の大会に出場した。

ここ数年、大学進学実績を着実に伸ばしてきている同校だが、スポーツ名門校としての伝統は脈々と受け継がれている。

進路変更に柔軟に対応

「難関大学を目指したい」「大阪産業大学に進学したい」「スポーツに打ち込みたい」生徒の希望はさまざまだ。

多様な資質や個性が集まる同校では、それぞれの進路目標を実現するために、コースをきめ細かく設定している。さらにコース変更も弾力的に認められている。

牧本英男校長は、「最初に選んだコースがその生徒に本当に合っているかどうかわかりません。途中で目標が変わったときにも、対応できる制度にしました」と話す。

中学校では、6年一貫コースと3年受験コースの2つのコースが用意されている。3年受験コースは、私立公立の難関高校や系列校である大阪桐蔭高等学校への進学を目指す。

どちらのコースも習熟度別クラス編成によりきめ細かな学習指導が行われる。学習進度も同じで、中学3年の1学期に中学の学習内容を修了する。3年受験コースは2学期から高校受験対策に入り、6年一貫コースでは高校の学習がスタートする。したがって3年生の1学期までは、進路変更が可能だ。そのため高校進学の説明会は全保護者を対象に行われる。まず中学2年次の秋に、同高校と大阪桐蔭高校の特徴を紹介し、その後は順次、府立高校などの情報を提供していく。牧本校長は「一貫コースの人たちにも、いろいろな高校の現状を知ってもらった上で内部進学する意識を高めてもらいたい」と話す。

中学が2コース制となって今年で3年目。当初は3年受験コースの方が志願者が多いだろうと予想されいたが、蓋を開けてみると6年一貫コース希望者が多数を占めていた。

今年の入試においても、志願者総数234名のうち148名が6年一貫コース。ただし、2次試験では3年受験コース希望者の方が上回り、学力レベルも上がってきているという。
「難関中学に不合格になったとしても、本校でなら新しい道を探せる。しかも大阪桐蔭高校に推薦枠がある。再チャレンジできるということが、広く知られてきたように思います」。

正直なところ、すべての生徒に内部進学してもらいたいという思いがある。しかしそのためには、選ばれる高校でなければならない。そういう意味で3年受験コース開設は、同校によい影響を与える制度といえる。

学力アップし難関大学志望へ

高校は、普通科に4コース(特進T・特進U・進学・スポーツ)と国際科に2コース(特進・進学)の全6コースを開設している。特進Tは国公立および難関私大を、特進Uは難関私大進学を目指す。中学から内部進学する生徒は、基本的に特進Tとなるが、他コース進学も認められている。さらに全コースとも1年次は共通科目を揃えているため、2年進級時にコース変更が可能だ。

昨年は中学校第1期生と高校の新コース1期生が卒業し、現役で大阪外大や大阪府大など国公立大学に5名が合格を果たした。いわゆる関関同立には合計で48名、京産大・近大・龍谷大に156名が合格し、大学合格実績を大きく伸ばした。

今年の入試結果が明らかになるのはこれからだが、昨年12月の時点で、AO入試や推薦で名古屋大学や広島大学など国立大学に3名が合格し、関関同立合格者もすでに20名に上っている。特進の学力が向上した結果、今年は一般入試でも国公立や関関同立を目指す生徒が増えているという。

ベストを尽くし心の通う集団へ

大阪産業大学進学を目的に入学してくる生徒も多い。入学後も、高校2・3年生を対象に行われる大学の出張講義や、大学に関わるホットな話題は生徒の興味を引き付けている。
例えば同大学では昨年8月に、パナソニックとの合同チームで、オキシライド乾電池で走る自動車の有人走行に挑戦。時速100kmを突破し、ギネス認定の世界記録を樹立した。廊下には、その車のポスターが掲示されている。

さらに附属高校ならではの優遇措置もあり、大阪産業大学を受験する生徒は増加している。

一方、他大学志望者にとっても高大連携の意義は大きい。各学部でどのような研究が行われているかを知り、具体的イメージをもって進路を選択できるからだ。特に工学部教授による講義は、理系への関心を高めている。ちなみに、今年いち早く国立大学合格を手にした3名はいずれも理系学部だ。

牧本校長は、大阪桐蔭中学校・高等学校から同校の校長に就任して今年で5年目を迎える。

「本校は、決して全員が学力の高い生徒ばかりではありません。しかし、学力だけが高校での目標ではない。3年ないし6年をかけて自分らしい目標・進路・人生設計...を見つけてもらいたい。それを支援するのが我々の役目」と語る。

1月26日に行われた高校の卒業式でのこと。卒業生退場の場面で、生徒一人ひとりが担任教師と握手し、うなずきあう姿を見て、牧本校長は「教師が今まで以上に生徒を認めてやり、生徒の方も自分は認められるだけのことはやってきたという自信と手応えを感じているように思えました」という。

互いに努力を認め合い讃え合う、心の通った集団へと成長してきたことが、学校改革の最大の収穫といえるのではないか。

 
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