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中学・高校受験:学びネット

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大阪成蹊女子高等学校

 
  新設「キャリア進学コース」に選択幅を広げた5レーンを設定
大阪成蹊女子高等学校は、来年度から、「キャリア進学コース」を5つの進路選択レーンに再編成し、美術コースを「美術・イラスト・アニメーションコース」に名称変更する。数年来、コース編成および教育カリキュラムの改革を重ねてきたが、さらに人間関係形成力向上に向け、対話プログラムを導入、学校目標である“人にやさしく社会に向けて行動できる女性”の育成に拍車をかける。

校 長: 安田 賢司
住 所: 〒533-0007 大阪市東淀川区相川3丁目10-62
電 話: 06-6829-2510
交 通: 阪急京都線「相川駅」徒歩4分、大阪市営地下鉄今里筋線「井高野駅」徒歩10分、JR京都線「吹田駅」徒歩15分
学生数: 717名 (2007.9.1現在)
ホームページ: http://high.osaka-seikei.ac.jp/

 

新コースとレーン編成で広がる進路選択幅

大阪の中心から電車でわずか十数分、相川の自然と静かな住宅街に囲まれた学習環境に恵まれながら、最寄り駅より徒歩4分という立地の大阪成蹊女子高等学校が、コース体制の再編成で大きく生まれ変わる。昨年度までの特進コースと総合選択コースを統合して「キャリア進学コース」とし、「美術・イラスト・アニメーションコース」、「幼児教育コース」、「スポーツコース」を合わせた4コース体制で、生徒個々の希望進路へ向かって目標達成に導いている。また、「キャリア進学コース」の文系特進、看護・栄養系、自己発見の3レーンのうち自己発見レーンは名称がやや抽象的であり、目指す目標を生徒が理解しにくいのではとの懸念から、来年度は再度改編、自己発見レーンを観光文化系、食物・調理系、総合進学の3つのレーンに分ける。したがって「キャリア進学コース」は先の文系特進、看護・栄養系と合わせて新たに計5レーンとなる。

文系特進レーンは、国公立・難関私立大の文系学部を目指し、英語や国語などに重点を置いた指導を行う。

看護・栄養系レーンは受験必須科目の数学や理科に力を入れたカリキュラムを編成。授業範囲は広くなるが、難関である国立看護大や薬科大への道が開かれるため、希望者は多い。

来年度から導入する観光文化系レーンは、最近の景気回復に伴う成長著しい観光業界への就職に向け、大阪成蹊短期大学観光学科への進学を目指す。また、将来、秘書士・旅行管理主任者など様々な資格を持ち、ツアーコンダクターやコンシェルジェとして活躍するために、ネイティヴの英会話や国際的知識を身につける。併設大学との高大連携も実践、短大で使用される航空チケット予約発券システムを利用した特別プログラムは生徒からも好評であった。

食物・調理系レーンも同様に来年度から導入。大阪成蹊短大総合生活学科との高大連携実習や授業を体験することで調理師資格を取得するための意欲を養っていく。

総合進学レーンは、目標はまだ定まっていないが、この時期に実力を磨き、将来、社会で役立てたいと考える生徒を対象とする。教養実習や情報科目を必修として、キャリアの基礎構築を行ったり、社会で実際に活躍する人を招いて、豊かな経験を聞く講座などが開かれる。自分の夢を具現化していくため、進学先も非常に幅広いのが特徴だ。

また、来年度からは現在の美術コースの名称を変更するが、海外における日本のアニメ・マンガの評価は非常に高く、将来進みたい夢のある分野として注目される人気のコースである。2年間で美術全般にわたる授業を受け、それを基礎に、3年では各々の個性に合わせた卒業制作を作成する。これにより、自己表現能力を高めて、内部進学だけでなく、難関と言われる芸術系大学への現役合格を目指す。

コースにこだわらず基礎学力の徹底を最重視

どのコースやレーンに於いても、最も大切なのは基礎学力である。 基礎学力の習熟は厳しく指導される。毎年実施する学力到達度テストや、英語検定・漢字検定・GTECといった各種検定において、生徒個々で到達偏差値や合格級数を設定、個別に目標を達成できるようなプログラムを組んで学習を進めていく。この目標到達による達成感は、生徒に自信をつけモチベーションの向上を促す。

「キャリア進学コースでは、頻繁に行う小テストの合格点獲得を短期目標、定期考査と英検や漢検を中期目標、職業観の育成と希望大学合格を長期目標とし、この3つの目標を達成するように指導しています。しかし、そのためには余裕ある授業時間を確保しなければならず、学校生活に潤いを与えるクラブや課外活動の時間を圧迫してしまいます。この矛盾を解決するため週6日制を実施し、それぞれに必要な時間を確保しています」

2年次には大手予備校講師による英・国の講習を実施。通常授業とは異なる内容に生徒の集中力もアップし、高い効果を狙っている。実習は多くても週に数回程度のものになるが、高校時代の進路分けはあくまでも体験を通じて自分の適正を見極めるためのものだからと、キャリア進学コース主任の北岡悟先生は語る。

2年進級に向けて、生徒は1年の6月にレーンの希望を出す。それをもとに、保護者や担任を交えた懇談を繰り返し、必ず生徒の意思確認を行った上で、11月までにレーンを決める。

「雰囲気だけで進路を決めてしまい、実際に大学で専門課程の講義になると、自分が期待していた勉強とは違う内容にとまどい、中退してしまうケースも増えています。当校ではそれを避けるため、選択授業内での高大連携を実施、具体的な体験や見学を通して自分が本当に興味ある分野で進路を決定できます。コースやレーン分けはその進路選択の過程のひとつです」。

大手企業研修プログラム導入で
コミュニケーション能力向上を

思春期から社会人に至るまで、最も深刻な悩みの多くは人間関係である。近年、人間関係をうまく構築できず、学業や仕事に支障をきたすケースが多くなっている。これを克服するために取り入れられたのが『対話プログラム』だ。これは大手企業が実際に研修時に使用している信頼性の高いもので、対話を通じ、コミュニケーション能力を豊かにするという特性がある。今年初頭に行われた教員へのリーダー研修の後、4月に新入生宿泊研修で実践。その結果、普段なら作り上げるのに数ヶ月から半年かかる友人関係や教師との信頼関係を、研修期間中に構築できた生徒も多い。今後は高校3年間通しての指導プログラムを作成、実践していく方針だ。

「本校の学校目標は、『人にやさしく、社会に向けて行動できる女性をめざして』です。これは、生徒個々を大事に成長させていけば、必ず達成できるものです。そうして巣立った生徒が、社会で活躍したときに『成蹊に来て良かった』と思ってくれるよう指導を続けたい。それが成蹊女子の根底にある限り、良い教育のサイクルが続いていくと考えています」

70年を超える歴史の中、時代に沿って内容は柔軟に変化しても、揺るがない教育理念。それが大阪成蹊女子高等学校の人気の秘訣である。

 
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