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中学・高校受験:学びネット

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羽衣学園中学校・高等学校

 
  6クラブが高校総体出場で活気づく受験対策にも新たな取り組み
「人間尊重」を教育の根本理念に、80余年の歴史を刻む羽衣学園中学校・高等学校は、高校女子スポーツ界においても数々の栄光の歴史を刻んできた。今夏は特に、ホッケーをはじめとする6運動部が高校総体に出場を決める快挙を達成。全校挙げての壮行会を行うなど、活気がみなぎっている。カリキュラム面でも中・高等学校の各コースで新たな取り組みを開始、得意分野を生かした多様な進路の実現をサポートしている。

校 長: 西田 健二
住 所: 〒592-0003 大阪府高石市東羽衣1-11-57
電 話: 072-265-7561
交 通: 南海本線「羽衣」駅から徒歩4分・JR阪和線「東羽衣」駅から徒歩4分・泉北高速鉄道線「和泉中央」駅からノンストップ・スクールバス運行
学生数: 中学校  221名
高等学校 724名 (2006.9.1現在)
ホームページ: http://www.hagoromogakuen.ed.jp/

 

盛大に壮行会を挙行

スポーツ界に多くの卒業生を輩出している羽衣学園高等学校が、今年の夏はとりわけ元気だ。ホッケー、体操、ソフトテニス、水泳、バスケットボール、ソフトボールの6クラブが高校総体への出場を決めたためだ。これだけでもビッグニュースだが、ホッケー部の上野歩さん(高3)が日本オリンピック協会より、2006年度オリンピック強化指定選手に認定され、学内は活気に満ちている。

そんな中、高校総体出場クラブの健闘を祈る壮行会が7月20日、中学校生徒や保護者も含め盛大に行われた。選手達はそれぞれ鮮やかな色彩のユニホーム姿で登場し、会場は花が咲いたよう。西田健二校長も自ら司会進行役を務めるほどの熱の入れようで、選手への強い期待感がうかがえた。壇上でレギュラーメンバー以外の部員もともに全校生徒の祝福と励ましを受けたことは、同校の教育理念「人間尊重」を思い起こさせる場面であった。「インターハイ出場の栄誉は決して選手だけで勝ち取ったものではありません。ともに汗を流した全ての部員、練習のために送迎に協力してくださった保護者の方々、そして顧問の先生方とともに手にした栄誉だということを再認識してがんばっていただきたい」と西田校長が全選手に向けて激励のことばを述べた。

同校ではクラブごとに保護者による後援会が組織され、生徒の奮闘を支えている。この日も各クラブに清涼飲料水がPTAより贈呈されるなど、保護者の協力体制も万全のようだ。
1937年創設のホッケー部はインターハイですでに優勝8回、全国高等学校選抜大会でも2回の優勝を経験し、全日本代表選手に卒業生を多数送り出している。世界の舞台で活躍する卒業生は、体操部(世界選手権出場)や水泳部(アテネオリンピック・トライアスロン競技、マスターズ記録保持者)からも輩出している。壮行会に参加した在校生は無論、2万5千名を数える卒業生らの期待がかかる。

ちなみに、この日の壮行会は企画・立案の段階から全て生徒の手によるもの。「実行力や自主性、リーダーシップをどんどん養っていけるのが女子校の良さです」との西田校長の言葉も、活気みなぎる壮行会の後だけに説得力がある。

期待される中高一貫コース

「人間尊重」の教育理念はコース制にもうかがえ、生徒の個性を最大限に伸ばすカリキュラムが設定されている。

中高一貫教育の「スーパー特進」コースは、国公立大学を中心とした難関大学への現役合格を目指すコース。6年間を通した効率的カリキュラムのもと、中学3年次より高等学校の学習内容を先取りし、高校3年次には大学受験に向けた実践的演習を数多く取り入れていく。新聞を教材として学ぶ授業では、時事を通して社会への関心や大学受験に不可欠な総合力を養成している。また、習熟度を確認するためのテストを頻繁に行うことで、弱点の洗い出しを早期に行い、成果が表れにくい生徒に対しては補習授業を実施。志望校合格へ“完全消化”の授業を徹底している。

また、中学2年次の夏休みには2泊3日の勉強合宿を実施し、授業と確認テストのほかに、ポイントを押さえた家庭学習のスタイルも指導。西田校長によると、同コースから高校2年に進学した生徒が、現在、全国模試で大阪大学にA判定を出しているとのこと。今後、この生徒に続く国公立大志望者の伸びが期待される。

同じく中高一貫の「総合進学」コースでは、基礎学力を養成しながら、様々な可能性に挑戦し、将来の進路を切り拓いていくためのカリキュラムが組まれている。主要3教科については公立中学校と比較して格段の授業時間数を確保し、少人数制できめ細やかな指導を展開。「スーパー特進」同様、確認テストを随時行い、「わからない」を持ち越さない態勢は十分だ。長期休暇前には一般教科のほかに学校行事も盛り込んだ講習を実施し、学力だけでなく自主性、協調性の涵養にも重点を置いた指導がなされる。

得意分野を伸ばすカリキュラムが充実

高等学校から入学する生徒には「国公立進学」「国際文化」「総合進学」の3コースが用意されている。「国公立進学」はセンター試験対応型の授業を週37時間確保。小論文指導も充実させ、国公立2次対策にも配慮を見せている。課外授業としては河合塾サテライト授業、および卒業生によるサポーター制度も導入している。サポーター制度は学習指導とメンタルケアの両面から受験生をバックアップするもので、8時間目に実施される。

「国際文化」では高校2年次にイギリスのオックスフォードにホームステイしながら、地元の語学研修センターでオーラル・コミュニケーションを中心とした研修を受ける。また、月2回、専門トレーナーによる「TOEIC高得点講座」を開講し、資格を生かした受験にもアプローチしていく。「国際文化コースの生徒は、卒業までにTOEICで700点以上取れるようにしたい」と意気込みを見せる。

「総合進学」でも昨年度から第2、4土曜日に希望者を対象とした「羽衣土曜塾」を開校し、学習塾や予備校のノウハウを取り入れた受験対策に力を入れている。また、卒業生が進学した大学を中心に見学を行い、模擬講義を受講するなど進学へのモチベーションを上げる取り組みも行っている。

全コースを通じて長期休暇中の自習室の開放はもちろん、各教科担当もいつでも質問に対応できるよう待機するなど、進路指導体制を充実させている。

校長発、ユニークな取り組み

西田校長は今年で就任4年目だが、就任当初より数々の試みを実践してきた。オープンスクールに公開授業やクラブ体験コーナーを設けたり、卒業生であるコシノヒロコさんデザインの制服を採用したりと、ユニークな取り組みが目立つ。アクセス面でも、もともと便利な立地に加え、大阪南部のニュータウン地域から通学バスを走らせ、通学にかかる時間と保護者の負担を軽減している。

また、「生徒に近い存在でありたい」と、生徒一人ひとりの名前も驚くほど覚えている。これはコンクールで入賞するなどした生徒をその都度、名前を読み上げて全校生徒の前で表彰するからであると思われる。「たとえ、ささやかな受賞でも必ず壇上に上げて、みんなの前で報告します」。したがって、毎日のように誰かが壇上で誉められ、祝福される。そんな日々の「学園のできごと校報復刻版」を3年分綴った冊子を誕生させたのも西田校長だ。受験生に羽衣学園の日常を知ってもらうためというが、これこそが本来の学校案内誌かもしれない。そして、おそらく最も多くの在校生が登場する案内誌だといえるだろう。

 
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