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中学・高校受験:学びネット

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浪速中学校・高等学校

 
  高校共学化の成功を受け、来春は中学も男女共学へ
浪速高等学校は昨年度、地域のニーズに応えて共学化を実施。同時にコースを再編成し、男女共学の進学校として新たな歴史を刻み始めた。今年度は、中学の教育課程を変更。あえて「先取り学習」を避け、じっくり深く学ばせることで、3年後・6年後の飛躍的な学力向上を図る。そして来春、学校改革は次の段階へ。満を持して中学校を共学化する。

校 長: 本間靖彦
住 所: 〒558-0023 大阪市住吉区山之内2丁目13-57
電 話: 06-6693-4031
交 通: JR阪和線「我孫子町」駅または「杉本町」駅より徒歩10分、南海高野線「我孫子前」駅より徒歩8分、地下鉄御堂筋線「あびこ」駅より徒歩15分
学生数: 男子  949名
女子 197名 (2006.9.1現在)
ホームページ: http://www.naniwa.ed.jp

 

ニーズの高さを反映

共学化2年目を迎えた浪速高等学校。女子生徒の数も増え、学内は明るく活気に満ちている。

「共学化初年度から予想以上に女子の応募がありました」と入試事務室の川崎譲司主幹は顔をほころばす。

昨年度の女子の受験者数は約220名。今年度はさらに増えて約450名にも上った。入学者も昨年度の71名から今年度は128名と大幅に増えた。

なかでも大阪府南部からの応募者が目立つ。
「南部に本校OBが多いうえに、共学の進学校が少ないことから、共学化を望む声が寄せられていました」。

応募者の多さは、地域のニーズの高さを反映しているといえる。

また、共学化を機にコースを新設・再編したこともあいまって、男子志望者も増加。今年の受験者総数は募集定員320名に対し約1500名と、一昨年の2倍を超えた。

現在、高校のコースは「理数科」「特進文化T類」「特進文化U類」「英語集約」「総合」の全5コース。このうち「総合」を除く4コースが共学化された。

「理数科」は国公立・私立難関大学の理数系を目標とする。「特進文化T類」は国公立文系を、「特進文化U類」は難関私大文系を目指す。昨年度に新設された「英語集約」は英語教育に重点を置いた私立文系のコース。「総合」は勉学とクラブ活動を両立させながら私立文系を目指す。

「総合」以外の4コースは週37時間授業を設定。週3ないし4日は放課後に演習を中心とした70分の放課後講習。さらに70分の自学自習タイムを設けている。

「面倒見のよさで、入学時よりも数ランク上の大学を狙えるまで成績をアップさせています」。

今年は、阪大を始めとする国公立大学に12名が合格を果たし、関関同立には122名が合格した。

再来年には共学第1期生が受験の年を迎える。成績優秀な女子も多く、大躍進が期待されている。

英会話専門学校と提携

新設の「英語集約」コースは、文部科学省のHPに「特色あるコース」として紹介されている。

英語教育に特化したカリキュラムを組み、卒業までに英検2級取得と日常英会話が十分にこなせるレベルへの到達を目指す。

英語の授業は週に12〜15時間。月曜日の放課後には外国人教師による英会話講習を設定。さらに毎週土曜日の午前中は、提携している英会話専門学校で英会話や英検・TOIEC対策の授業を受講する。普段とは異なる環境で受ける授業は「新鮮な感じがする」と生徒に好評だ。

入学後1年を過ぎた現高校2年生は、英語のコミュニケーション能力が格段にアップしている。なかにはアメリカ映画を字幕なしで楽しめるようになった生徒もいるという。

高校2年の夏休みには3週間のカナダ研修に出かけ、現地の学校で、英語集約コースのために用意された特別プログラムの授業を受ける。合間にはカナダの大自然を満喫できるラフティングなども予定されている。

3年後の選択肢

高校の全学年が共学化する来春、いよいよ中学も男女共学へ移行する。

中学に先立ち高校を共学化した理由について、入試事務室の竹島秀二副室長は「本校は高校生が圧倒的多数を占めています。学校が男子高校生ばかりだと、不安を感じる保護者も多いのでは」と話す。同校では女子を受け入れるため、生徒や保護者の立場に立ち、数年前から周到に準備を進めてきた。

共学化に先立ち、今年度は中学の教育システムを変更した。昨年度まで「標準」「特進」の2コース制だったが、今年度からは「特進」のみの募集とした。

また6年一貫教育を見直して「先取り学習」を廃止。じっくり深く学ぶことで基礎学力を定着させる。授業時間数は週に34〜37時間を確保し、特に「英・数・国」の学習に重点を置く。そのうえ早朝テストと予習復習のための早朝学習を実施し、学習内容の徹底理解をはかる。

「本校の生徒は、先取りせずに基礎学力をしっかりと身につけた方が、高校で大きく伸びるタイプです」。 試行錯誤の末、たどり着いた結論である。

3年後の選択肢も広がった。昨年度までは6ヵ年一貫コースとして、高校からの入学者とは別クラスを構成していた。しかし今年度からは、高校進学時にコースを選択。外部中学からの入学生と合流する。

「互いに刺激し合いモチベーションを高めてもらいたい」と竹島副室長。

しかも選択肢は浪速高校だけではない。公立・私立を問わず他の高校への進学も認めている。難関高校に挑戦し、失敗した場合でも同校で受け入れる方針だ。いかに生徒・保護者の満足度を高め、内部進学者を確保するか。新システムは同校にとっても大きな挑戦である。

強豪ぞろいの運動系クラブ

わが国の伝統である神社神道を建学の精神とする同校は、心の教育にも重きをおく。中学では「道徳」、高校では「宗教」の時間を週に1時間設け、「明るく、浄く、直く」の精神を養う教育を行っている。

また人間教育の観点からクラブ活動も奨励している。中学生や高校の「総合」コースの生徒は9割近くがクラブに加入。その他のコースの生徒も放課後講習の設定されていない曜日には積極的にクラブ活動に取り組む。

文武両道で知られた同校には全国大会レベルの強豪が揃っている。野球部は過去2回甲子園に出場した。昨年は、弓道部がインターハイ、剣道部は国体、そして空手道部はそのどちらにも出場。インターハイでは団体組手と個人組手の両方で優勝し、国体では1位から3位までを独占した。

文科系のクラブに参加する生徒も多い。共学化以降は吹奏楽部や軽音楽部など音楽系の活動が活発になった。

吹奏楽部でトランペットを吹く高校1年の女子生徒は、中学時代から続けていたモデルの仕事が縁で同校に入学した。昨年、中学3年生のときに「学校案内」の撮影のため同校を訪問。その明るくオープンな雰囲気がすっかり気に入り、入学を強く希望したという。校内で友人たちと談笑する彼女に入学後の感想を聞くと、「楽しい」という答えが笑顔とともに返ってきた。

浪速中学校・高等学校の一番の訴求ポイントは、生き生きと学校生活を楽しむ生徒たちの姿かもしれない。

 
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