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中学・高校受験:学びネット

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此花学院高等学校

 
  「できない自分」から、「やればできる自分」へ
高等学校の3年間は、ある意味その後の人生を決める大切な時期ともいえる。此花学院高等学校では、中学校時代には見えなかった生徒一人ひとりの可能性を引き出し、夢を持たせ、夢の実現に向かって努力する生徒たちを育てる。入学時は成績が下位であった生徒が周囲も驚くような難関大学に合格する例は、同校ではまれではない。一体どのような教育を行っているのかを詳しく伺った。

校 長: 平井 周
住 所: 〒544-0021 大阪市生野区勝山南2-6-38
電 話: 06-6716-0003
交 通: JR「桃谷」駅下車徒歩10分、JR「寺田町」駅下車徒歩10分
学生数: 634名 (2006.7.1現在)
ホームページ: http://www.konohanagakuin.ac.jp

 

中学時の偏差値45の生徒も続々と有名私立大学に合格

 「うちに入学してくる生徒は、中学時代にあまり勉強をせず、模試などの偏差値は45あたりで、“自分はできない”とあきらめてし まっているタイプが多いのです。ですが、“成績の順位は努力の順位であり、誰でもやればできる!君らは眠れる獅子だ”、と指導を続け、そんな生徒を大きく伸ばします」。入試室長の浅岡雅史先生は今春の大学合格実績を示しながら、力説する。そこには、早稲田大学2名、同志社大学3名、関西学院大学2名、関西大学2名、立命館大学1名、京都外国大学6名などの難関私立大学名が並ぶ。私立大学合格者数は合計119名。そのうち現役進学希望者は120名で、現役合格率は88.3%になる。

 「今まで勉強してこなかった生徒はもう勉強するのも考えるのも面倒になってしまっています。ですが、教師の愛情と指導ひとつで変わるのです。卒業時には、この学校を選んで良かったと生徒にも保護者にも非常に感謝されています」と浅岡先生は胸を張る。

生活指導を重視して学力アップ

 同校では入学時に学校への要望に関するアンケートを生徒と保護者両方にとり、その結果を踏まえながら、少しずつ様々な取り組みを重ねてきた。

 その1つが生活指導の強化である。まずは頭髪、服装の徹底指導。毎朝10人ほどの教師が門前に立ち、指導を行う。違反している生徒は校則通りに正すまでは、学校には入れてもらえない。最寄りのJR桃谷駅から同校までは徒歩10分。駅や通学路にも教師が立ち、通学マナーを指導する。また、遅刻を減らそうと、朝8時20分から10分間の早朝テスト・朝の読書、続いて同じく10分間のショートホームルームを実施した。
以前は8時40分から始まる授業に遅刻していた生徒はぐっと減り、ほぼ全員で1限目をスタートできるようになった。その結果学習面の力が伸び、それまで不可能だとあきらめていた大学への進学も可能になっていった。

 「例えばそれまでとったことのない80点という高得点をとって、非常に感動し、『やればできるんだ』、ということを理解し努力する生徒や、授業で何度も当てられ、答えられずに恥をかくことで、頑張り始めた生徒もいます。時間はかかりますが、教師があきらめずに指導すれば、生徒は必ず変わってきます」と浅岡先生は繰り返し話す。

生徒の進路や希望に沿った5コースを設定

 同校では、「特進コース」、「標準コース」、「長期留学コース」、「国際・福祉コース」、「スポーツコース」の5つのコースを設け、生徒の進路実現に向けた指導を行っている。

 「特進コース」(2クラス)は、有名私立大学合格を目指すコース。1年次より週35時間授業、放課後は6時まで補習授業を行い、予備校には行かずに大学現役合格を目指す。進学指導に習熟した教師集団が生徒にいろいろなアドバイスを与え、生徒の自立を促し、合格へと導く。 「私たちがどんなに励まし、面倒をみても、最後は生徒自身の考えと努力が結果を生むのです。特に3年生の4月から12月までは、たった9ヶ月ですが、人生を左右するかもしれない大切な時間。“せめてこの9ヶ月だけは、精一杯やれ”など、さまざまな話を何度もして、やりぬく力を引き出します」。特進コースは、多くの有名私立大学合格者を輩出しており、過去には大阪大学や筑波大学などの国立大学に合格した者もいる。

 「標準コース」(3クラス)は、一人ひとりの個性を伸ばし、「豊かな心を持つ人間」の育成を目指す。就職、大学進学などそれぞれの進路に応じて行き届いた指導を行っており、クラブ活動と学習を両立させながら、志望大学への進学も可能だ。同校では、立命館大学を始めとする指定校推薦制度が充実、今春は4年生大学95校に338名の推薦枠をもらっている。浅岡先生は指定校推薦でさらに多くの進学希望の生徒が合格できるよう、平常点を見直したと言う。「勉強が苦手でも、真面目な生徒が評価されるよう、配慮した。また、小論文の対策にもなりますが、国語力をもっとつけるために、全教科に日本語授業を入れる準備をしています」。

1年間留学で自信をつける「長期留学コース」

 「長期留学コース」(1クラス)は、1年次の3学期から2年次の2学期まで1年間、ニュージーランドまたはカナダへ留学するコースだ。生徒たちはこの長期留学で、語学力や国際教養を身につけ人間的にも大きく成長して帰国する。語学や国際コミュニケーションをさらに学ぼうと90%の生徒が外大を中心とした大学に進学する。

 「今春早稲田大学に一般入試で合格した生徒は、海外で自分の英語が通じるということが自信となって、彼は非常に変わりました」と浅岡先生は話す。

 「国際・福祉コース」(1クラス)は、福祉に携わる人間としての基礎をつくるコース。手話や点字の授業のほか、校内外のボランティア実習を行っている。保育園や幼稚園でのボランティア実習、アウトドアの体験活動リーダーの資格を得る実習、そして「ふれあい喫茶」というユニークな実習だ。これは校内で月1回、土曜日にオープンする喫茶店で、高齢者や子どもたちを中心に地域住民が遊びに来る。保育園などの実習と異なり、様々な人と交流するため、人間関係をつくるスキルを身につける格好の場となっている。卒業後は半数が有名私立大学の心理学科や福祉大学に進学する。

 「スポーツコース」(1クラス)は、スポーツ選手として技能を向上させ、また体育系大学や文系大学への進学を希望する生徒のためのコース。校内には、多くのトロフィーや表彰状が飾られているが、これらは、「スポーツコース」の生徒たちの輝かしい実績である。女子バドミントン部をはじめ自転車競技部、ハンドボール部などは全国レベル。同校は

「スポーツの強豪校」としてその伝統を継承している。 希望者にはスキューバーダイビングや乗馬、スキーなどの講習や小型船舶実習があり、資格も取れる。卒業後は6割以上の生徒が指定校推薦やスポーツ推薦で私立大学に進学する。
以上のように、どのコースの生徒も多くが卒業後は4年制大学への進学を希望し、実現している。

 「入学時のアンケートには、“子どもに夢を持たせ、その夢に向かって努力するような高校生活を送らせたい”と多くの保護者が書いています。自分には無理、とあきらめることが多かった生徒に、私たち教師が不可能を可能にできることを教えます」と浅岡先生は自信をみせる。

 
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