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中学・高校受験:学びネット

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金沢工業高等専門学校
(2018年度に国際高等専門学校へ改称)

 
  来春、白山麓に新キャンパスを開設
世界で活躍するイノベーターを育成する(構想中)
グローバルイノベーターの育成に努める金沢工業大学。その併設校の金沢工業高等専門学校(以下:金沢高専)は大学と同じ高等教育機関であり、中学卒業後の5年間で学び、入学後は学生と呼ばれる。金沢高専は1962(昭和37)年に創立、全国でも3校しかない私立の高専だ。就職率は100%を誇るが、大学へ編入学し、大学院まで進学する学生も多い。その金沢高専が来春、大きく動く。日本三名山のひとつ、白山の麓に新キャンパスを建設し、カリキュラムを一新。校名も「国際高等専門学校」と改める予定だ。新しい時代に即した高専の構想を、ルイス・バークスデール校長に取材した。

校 長: ルイス・バークスデール
住 所: 〒921-8601 石川県金沢市久安2-270
電 話: 076-248-1080
交 通: 北陸鉄道石川線「野々市工大前」駅より徒歩5分、北鉄バス「金沢工業大学」下車、徒歩3分(JR金沢駅より路線多数)
学生数: 550名 (2017.3.1現在)
ホームページ: http://www.kanazawa-tc.ac.jp/
※国際理工学科の内容については構想中であり、変更になる可能性があります。

 

「国際高等専門学校」へ進化
全寮制・海外留学を義務付け

 2015年から教育改革に取り組んできた金沢高専は、2018年4月、大きな変化を遂げる。まず、「国際高等専門学校」へ校名を変更し、白山の麓に新キャンパスを開設。1、2年生は新キャンパスで全員が寮生活を送る。3年生になると、全員がニュージーランドへ1年間の留学をし、ダニーデン市にある国立オタゴ・ポリテクニクで現地の学生と一緒に専門科目を学ぶ。この学校は国立の総合専門学校で、世界25ヵ国から留学生が集まるほど理工系では著名な学校である。加えて、現地企業でのインターンシップにも参加できる。

 そして、帰国後の4、5年生は、金沢工業大学と共有する扇が丘キャンパスで、専門科目を学ぶ。授業はすべて英語だ。卒業後は、同大学3年へ推薦で編入学できるほか、海外の大学や他の国公私立大への編入学も可能。もちろん就職する道もあり、就職率は100%と突出している。

 「白山キャンパスでは学生、教員、スタッフが寝食を共にします。寮は個室ですが、キッチンやミーティングルームなど共有スペースも多く、チームで協力して、さまざまな活動を行う予定です。互いに助け合うことで親密なコミュニティが作れると思います。白山キャンパスは抜群の自然環境ですが、現地は人口が減少し、高齢化も進んでいる。そうした地域の課題に取り組み、地域活性化を実践する。これからの日本で一番重要なテーマを追求してほしいと考えています」

 こんな構想を話すルイス・バークスデール校長は、長年、金沢工大で教鞭をとっており、3年前に高専の校長に就任した辣腕の教育者である。

 「大学と違って少人数ですので、アットホームで温かいですね。こちらでは学生が進んで挨拶をしてくれます」と和やかに話す。

 学科は再編成し、国際理工学科と改める。1、2年生は全員が同じカリキュラムで学び、3年生で留学する時点で「電気電子」「機械工学」「情報フロンティア」「応用化学」の4つから希望のコースを選択する。

 これまでは近隣から通う学生がほとんどだったが、それも大きく変える方針だ。全国から学生を募るだけでなく、帰国子女や留学生にもどんどん門戸を開いていく。入試に関しては現在調整中だが、英・国・数の筆記試験による一般入試に加え、推薦入試、帰国子女向け、留学生向けの試験も実施する予定。

 さらに注目すべき進路のひとつとして、「高専の5年に加え、大学編入、大学院進学までの4年を見通す、“5+4の一貫教育”を目指しています」とバークスデール校長は力を入れる。

グローバル教育をさらに推進
理数科目を英語で学ぶ

 すでにグローバル人材の育成、英語教育には定評がある同校。現在、教員の3割は外国人で、少人数の英会話クラスや英語で工学を学ぶ取り組み、1年間のニュージーランド留学、1ヵ月のアメリカ研修など、留学制度も充実させてきた。国際高専ではさらに外国人教員を増やし、理数系科目は1年生から英語で行われる。一見、ハードルが高いように思われるが、「ブリッジ・イングリッシュ」という科目を設け、英語学習への導入を手厚くサポートする。

 「英語は実際にコミュニケーションしてこそ身に付くものです。留学という目標があれば、モチベーションは必然的に向上するはずです。現在、希望者のみが参加するニュージーランド留学ですが、1年間でかなりの知識とスキルを身に付け、自信満々の様子で戻ってきますね」

 同校が掲げるのは、15歳から大学院修了までの「グローバルイノベーター」を目指す一貫教育だ。先進的なテクノロジーの知識だけではなく、創造的な解決策を見出し、国際社会において新しい価値を作り出すプロフェッショナルを養成していく。

 「イノベーションを起こすには、広くさまざまな分野を学習し、探究していくことが大切です。21世紀のリベラルアーツには、テクノロジーも必要だと私は考えています。そして何より、人間性を育む教育が重要になります」

第4次産業革命時代に
即した「高専」へ

 高専は入学当初から専門科目を学んでいく。工業高校では実務に必要な専門技術の習得に比重を置いているが、それだけではなく、より高度な知識とテクノロジーを学ぶのが高専の役割であった。

 「5年制の高専ができた背景には、当時の産業界のニーズがありました。日本の工業界を支える人材の育成です。しかし、今やテクノロジーの世界もバイオ、人工知能など多様化、高度化しています。第4次産業革命時代を迎え、産業構造自体が全く変わってきている。したがって、教育する側も進化しないといけない。そこで、学校名もあえて“工業”を外し“国際高等専門学校”と変えることにしたのです」

 現在、日本各地の高専は大学への進学率が高まっており、中には9割の学生が大学に進む学校もある。高専のイメージは大きく変わってきていると言えよう。高専は高校よりもカリキュラムの自由度が高いのも特長だ。かなり自由にカリキュラムを組むことができるので、エンジニアリングデザインやパフォーミングアーツ、心理学、コンピュータアーキテクチャといった科目も新カリキュラムに導入される。また、大学受験がないので、受験勉強に時間を割く必要がない。その分、本来の学業に専念でき、早い段階でより高度な知識を身に付けることができるわけだ。

 国際高専へと進化することで、工学教育のあり方を大きく変えようとする金沢高専。来春スタートする新体制の行方に注目したい。

 
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