マナビネットオープンスクール2021 ●掲載:塾ジャーナル2021年9月号/取材:塾ジャーナル編集部

2022年4月、新コース制がスタート!
教育プログラムを刷新、精華高校は次のステージへ!

精華高等学校

特別強化クラブの吹奏楽部は11年連続で大阪府大会出場(金賞7回)


1926年(大正15年)に開学した精華実践女学校を前身とする精華高校は、2026年に創立100周年を迎える。長い歴史の歩みにおいて「自立、協調、創造」を教育目標に掲げ、時代に求められるさまざまな改革を推し進め、未来を切り拓いていく人材を育ててきた。今春の卒業生から初のプロ野球選手も誕生。学校全体が歓喜に包まれている中、来年度は新たなスタートラインとなるスローガン『A New Beginning(いまから、ここから)』を策定し、新コース制が始動。生徒の意欲と能力を引き出す新しい5つのコースを中心に話を伺った。


生徒それぞれが持つ能力や
可能性を引き出すための「教育改革」

精華高校は、“チャレンジする生徒”をきめ細やかにフォローし、充実した学校生活と学びの先にある生徒一人ひとりの進むべき未来を応援する体制にこだわり続けている。

「本校に入学してくれる生徒たちは、それぞれが持つ『力』を発揮できていないように思っています。本校の使命としては、その能力に気付かせ、将来に向けての可能性を引き出すことであると認識しています。『新学習指導要領』への大きな変革は、本校にとってもいい機会になりました。決められたことばかりを学習するのではなく、『自分が本当にやりたいこと』『好きで興味のあること』を中心に学習できるプログラムを構築しました。

生徒個々が持っている個性を充分に発揮できる学習内容にしていきます。また『ニュースタンダード』『スーパーグローカル』『i-Tech』といった名称は、本校自身が新時代に向けてチャレンジしていく姿を表現しています」と、理事長であり学校長である正川昌彦先生は話す。


(上)今年度から本格的にスタートしたe-sports部。e-sports部があるから入学した生徒もいる。全国高校e-sports大会を目指す
(下)デジタルコミュニケーション世代の実践力を育むEvolution Room(E-room)の完成により学習環境がさらに向上

一人ひとりの「今」をつかみ
「未来」につながる5つのコース

「本校の新しい5コースは、3年間の学習で自分の『目標』を達成できるプログラム内容が基本です。入学時の選択肢を5つにすることによって自分に合ったコースが選択できます」(正川校長)

■自分の「得意分野」が見つけられる【ニュースタンダード〔NS〕コース】

英語・数学・国語の「学び直し」を基礎に、多様な進路実現を目指す。特徴的なのは、脳科学の見地から、生徒が自分自身を見つめ直し、自己の強みや弱みを把握。データをもとに個別最適化学習に取り組んでいくことだ。その上で体験実習やプレゼンテーション能力の向上など、さまざまな研修を通して、将来進むべき道を探っていく。

■難関大学「合格」につながる【スーパーグローカル〔SG〕コース】

英語に特化した学びが特徴であり、放課後の学習に特徴があるコースである。現代社会で必要な「情報力・語学力・思考力・表現力」をキーワードに、Society5.0時代に活躍できる力を育む。放課後の学習はほぼ毎日のオンライン英会話で英語を日常生活に組み込み、検定取得に向け学習する。日本(ローカル)と世界(グローバル)という視点で、自分自身をアピールできる新時代の国際人(グローカルパーソン)を目指す。

■競技の「専門性」を高められる【スポーツ&アートコース】

強化クラブ(吹奏楽、硬式野球、サッカー、卓球、剣道、演劇※来年度は女子バスケットボールも)で構成されるコース。いろいろな活動を通して、「表現力」や「協調性」を身につけ、勉学とスポーツに励む。各クラブ活動がより充実したものになるよう、選択実技を設定。さらなる技術の習得・向上も目指す。

■「先端技術」に触れられる【i-Techコース】

Society5.0で実現される「AIと人とをつなぐ」役割を担えるよう、専門性の高い知識・技術を身につける。パソコン検定試験の上位資格取得を始め、生徒一人ひとりの情報技術を磨きながら、ステップアップを目指す。楽しみながら実用的なスキルを習得できるのが特徴だ。YouTubeなどの動画制作や3Dプリンターを駆使した卒業制作なども構想中である。

■「実学」「実習」を最優先にする【環境福祉コース】

こども園や高齢者福祉施設、ビオトープ(環境保全)などでの実践的な学びを体験し、自ら考え、行動する力やマネジメント力を身につける。全生徒が介護職員初任者研修資格取得を目指すほか、園芸福祉では、初級園芸福祉士の受験者資格を得られる授業内容になっている。今後は、10年以上継続しているビオトープでの環境保全活動についての発表会なども企画中だ。

新コース制度の取り組みを
さらに特徴づける3つのシステム

同校では、新コース制度の取り組みを深化させるために他校にはない特徴的な3つの柱を設定している。1つ目は、土曜日の学習をより効果的に活用する【Saturday探究システム】。各コースでは、授業のある土曜日は通常の学習ではなく、「総合的な探究の時間」に特化したプログラムに取り組む。

この「探究学習」の成果が楽しみである。2つ目は、全館ICT化された最新機器を利用して、1人1台のタブレットを活用した授業を推進する【アフターGIGAシステム】。3つ目は、各コースで設定された課題に向かって努力し、目標を達成した生徒に奨学金を用意する【SSSシステム】だ。

「学校生活を受け身にならず、設定されたハードルを越え、学習の経験値を上昇させることが目的です」と、同校の副校長であり教育改革推進本部長である二階堂和幸先生は話す。


自在な着こなしで自分らしさを発揮できる制服。コロナ禍により昨年に引き続き、制服の一部無償提供を実施

高校生活をサポートする
優遇制度の数々にモチベーションもアップ!

同校では、目的意識を強く持った中学生を募集するための『入学時特別優遇制度』を充実させており、各方面から高い評価を得ている。中学生が自ら志願したクラブで活動する場合(同校が定める基準あり)の
チャレンジ(自己推薦)制度」を始め、クラブ活動(運動部・文化部共通)で、同校が定める学業成績を満たす者に対する入学金および施設充実費等の免除などである。

「新コース制導入後は、スーパーグローカルコースを希望した生徒と4年生大学進学を希望する生徒への優遇制度を準備しました。その他、入学祝金や大阪府外からの入学生を対象にした給付金型優遇制度など、経済的にも安心して就学できるよう支援体制を整えています」(正川校長)

日本の大学入試、高校教育が大きく変わる中、時代に求められる力を育むために、常に教育の改善に取り組み、生徒一人ひとりにとことん寄り添う精華高校。“いつか”なりたい自分、“いつか”かなえたい夢が、精華高校の“いまから、ここから”とともに始まる。


■塾の先生方への説明会を開催(新しい優遇制度、新コース制度の内容)

9/16(木)受付10:00~ 堺産業振興センターセミナー室4

■2022年度入学生対象OPEN SCHOOL(新コース制度を解説!)

10/23(土)13:30~

精華高等学校  http://www.seika-h.ed.jp