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中学・高校受験:学びネット

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2019/1 塾ジャーナルより一部抜粋

日本の未来は、幼児・小学生教育にあり
算数嫌いの原因となる図形を楽しく学び、算数の面白さを伝えていく
―「数と図形の融合学習」専門塾―

 

 0歳児から中学・高校生までを対象にした「数と図形の融合学習」を行う専門塾。現在は京都 市内に2つの教室を開いている。算数嫌いの原因とされる「図形」に幼少期から慣れ親しむこと で、思考力や集中力をつけていくのが狙いだ。図形問題は、中学入試の合否の決め手と言われ る重要な分野。1対1の指導で、ゆっくりじっくりていねいに、才能を引き出していく指導法 が人気を集めている。塾長の人柄も相まって、京都だけでなく、大阪、兵庫、また関東方面か らの通う生徒もいる人気の塾である。

 
     

社団法人ジーニアス・たけのこ会(京都府京都市)
代表 諫山 静香さん

プロフィール
福岡県出身。大学で英文学を専攻し、卒業後はカナダへ留学。帰国後、1988年に京都駅前に英語塾を開業。運営をしていく中で、次第に幼児教育に携わりたいと考えるようになっていく。そんな折、「数と図形の融合学習」を唱えた理学博士の小林茂広氏に出会い、その教育内容に感銘を受ける。以来、今日まで幼児・低学年を中心とした図形教育専門の塾を主宰している。

積木や色板を使って
手で考えさせる指導法

 京都の中心部に位置する中京区 麩屋町。京都御所を望み、旧家が 立ち並ぶ閑静な住宅街。この一角 にジーニアス・たけのこ会はある。 山科区の教室に次いで、2年前に 中京区にも塾を開設。現在は京都 市内だけでなく、各地から大勢の 塾生が通っている。

 たけのこ会は、日本でも数少な い「数と図形の融合学習」を専門 に教える塾である。

 0歳児(5ヵ月以上)から中高 生までを対象としており、約10 0名の生徒が通っている。

 一般の学習塾で行われる、紙と 鉛筆を使った暗記中心の指導法で はなく、色板や積木といった図形 教材を使って、手で考えさせる学 習スタイルが特徴だ。

 「算数は『数量』と『図形』から 成り立っています。しかし、最近 の算数教育は、数量ばかりを教え る傾向にあります。そのため子ど もに算数=抽象的で難しいという イメージを植え付けてしまいます。 これが算数嫌いの生徒を生み出す 原因なのです。そこで、数量より 具体性を持つ図形を重視して、数 も図形を用いて教える『図形学 習』を行っています」

 教室には、積木や色板が所せま しと置かれている。このスペース で諌山先生は、1対1で生徒に教 えている。授業はすべて「能力開 発型個人別指導」。生徒一人ひと りの進度を把握して、それに応じ た教材を使い、能力を引き出して いく。例えばこんな教え方だ。 様々な形の積木を組み合わせて、 指定された立体図形を作ってみる。 三角、四角、円形などの色板を使 って、平面図形を完成させる。こ ういった作業を通して、算数の基 礎を養っていく。

 「今のお子さんは、昔と違って 手を使って作業をする機会が激減 しています。あるお子さんが絵本 をめくる時に、スマートフォンを 扱うようにスライドさせていたの です。その光景に驚きました。幼 い時期に大切なのは、まず手を使 うことです。それによって脳が活 性化され、少しずつ数理的な感覚 が高まり、創造性につながってい くのです」

●指導のポイント
積木や色板で幼児期から手作業に慣れ親しみ、少しずつ数理的な感覚を高めていく

図形教育第一人者との出会い専門塾として30年の歴史

 英文学を専攻し、英語塾からス タートしたたけのこ会。それが図 形の専門塾になったのには、大き な出会いがあった。

 「英語塾を運営していたころ、 参考文献を探すために入った書店 で偶然、小林茂広先生の著書を見 つけました。その内容に感銘を受 け、当時、先生が教授として勤務 していた香川大学へ電話をしたの です。そうすると先生から、大阪 でセミナーを開催していると教え ていただき参加しました」

 小林茂広氏は、東京大学理学部 を卒業の後、理学博士として長ら く教育に携わってきた人物。幼児 が楽しみながら算数を学べる教材 を多数考案し、「考える遊び教育 研究所」を開設。日本における教 育工学の第一人者である。

 「小林先生は、受験だけを目標 とする今の算数教育のあり方に疑 問を抱いており、暗記や計算のよ うな抽象的な指導ではなく、子ど もたちに手で触って実感する必要 性を説いておられました。そこで 開発されたのが、数と図形の融合 学習です。子どもたちにとって大 切なのは1+1=2だと暗記させ るのではなく、1と1のものを合 わせると本当に2になることが、 数と量において確認できる経験を させることなのです」

 抽象的な数字に偏った従来の算 数指導とは発想を異にする方法で、 幼児期から数の概念を育てていく。 そういった指導法に共感して、今 のような専門塾に変えていったと いう。

●指導のポイント
暗記型の算数教育ではなく、「もの」を使って現実的な数理概念を養っていく

講演活動を通して指導法を伝授
茨城県から通う生徒も

 諌山先生は塾での指導以外に、他塾の指導者を対象とする勉強会も行っている。「どうやって算数を教えたら良いのか」「こんなに違う、算数と数学の教え方」といった勉強会を定期的に開催しており、好評を得ている。また、全国をまわって保護者に向けての、講演活動も積極的に行っている。数と図形の融合教育をより浸透させるために、2015年には社団法人も設立した。

 「全国でセミナーを開いていますので、参加された親御さんの中には、どうしても当塾へ通わせたいという方もいらっしゃいます。茨城県から毎月、新幹線で通って来られる生徒さんもいるほどです」

 小林博士の遺志を継いで、数と図形の融合学習の普及活動を行う諌山先生。徐々に増えているとはいえ、日本ではまだ数少ない専門塾とあって、遠方から通う生徒も少なくない。

 「中学受験において、図形問題は最大の難関と言われています。小4ぐらいまでに数理感覚を身につけておけば、受験勉強もラクになるでしょう。私は大学で英文学を学んだ文系人間ですので、お子さん方の算数が苦手だという気持ちがよくわかるんです。ですので、当塾は『ゆっくり・じっくり・ていねいに』をモットーにしており、どのお子さんにも着実に学んでいってほしいと願っています」

 子どもが算数と出会う段階で最も大切なことは、『数』の中身が理解できるようにすること、つまり『数概念』を育てることです。

●運営のポイント
専門塾にすることで、他塾との差別化を図る。
セミナーや勉強会を開催し、広報を行う

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