「クラス・ブルーオーシャン」
では、塾・予備校の先生を招聘
単位制・通信制高校には、高卒の資格取得を入学の第一目的とする生徒が多いが、最近は進学をめざす生徒が増えてきた。とりわけ、長尾谷高等学校梅田校では、大学進学希望者が多く、それに対応して、今春、1・2年生を対象に「クラス・ブルーオーシャン」と称する進学クラス(校内塾)を設置した。
「『むりせず・ゆっくり・確実に』を標語としており、生徒それぞれが、できる範囲で自由に泳げる、青く輝く海をイメージしています」と吉田正人分校長。
クラスは少人数制で、多くとも20人以下。同校では月水金曜がスクーリングの日で、通常授業が行われている。同クラスでは、それに加え火木土曜を校内塾の日とし、受験対策に特化した授業を展開。同校教員と進学塾や予備校から招いた先生との2人体制で、生徒を習熟度別に3つのグループに分けて、きめ細かく指導している。時間割内に予習・復習の時間も設け、学校内でその日の学習を完結させる仕組みとなっている。
来春は、同クラスをさらに進化させ、学年に関係なく、初級・中級・上級・特進の4つのステージに分ける予定で、国公立大、関関同立、産近甲龍など、各生徒の実力より少し上の大学合格をめざす。ちなみに、進学希望者は入学時から同クラスに入り、ステージ分けには科目ごとに診断テストを行う。
同クラスの入塾費は、3科目で年間30万円と、予備校に通うより、断然安いのも魅力だ。
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担任が単位修得などの
面倒をみてくれるクラスも
梅田校のもう一つの特徴が、「おまかせクラス」。長尾谷高校の場合、科目選択、時間割作成などは、本来、生徒主体で担任と相談して行う。しかし、おまかせクラスでは担当教員がそれらすべての面倒をみる。吉田分校長いわく「中学新卒生徒の場合、いきなり一般の生徒と同じ扱いだと、主体的にどうすればいいのか分からず、つまずいてしてしまう可能性もあります。そこで、生徒や保護者の要望から、先生にすべておまかせすれば安心というクラスが誕生しました。また、不登校経験のある生徒も少なくないので、たとえ休んだり、遅刻が続いたりしても特に違和感を持つことなく、分かり合える仲間と気楽に通学できるという良い面もあります」という。
スポーツのプロをめざす生徒、超難関大学への現役合格をめざす生徒(昨春、東大理T現役合格)など、多彩な生徒が学ぶ長尾谷高等学校梅田校。それぞれの生徒の夢実現を手厚くサポートするシステムと教師陣がそろっている。 |
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