進路指導は首都圏が基準
すべての生徒が満足のいく実績を考えていく
昭和63年に開塾、今年で27年目を迎える文化の森スクール。城南校・徳島駅前校と2教場あり、生徒数は2校合わせて約300名。基本小・中・高の一貫教育だが、現時点では城南は中・高校生、駅前は高校生が多数を占める。今後は小・中学生を集めていく意向だという。
本校の城南は徳島駅から離れた立地で、少子化を見越して、より人が集まりやすい場所に開校しようと駅前校が開設されたのは10年前。近藤塾長が徳島に帰郷した年だった。駅前にはご他聞に漏れず大手の塾が並ぶが、自塾の強みを知っている近藤塾長はものともしない。
「うちの塾には他塾にはない圧倒的な授業力があります。講師は全員一流大学出身ですし、全国区の情報も集まる。文化の森ならではのプログラムできっちり、しっかりした教育を行っています」
特に今の小学生は大学受験が大きく変わる世代なだけに、今から準備が必要だと言う。
「小学生の頃からそういう情報を入れていると、気持ちにブレることなく、高校に入る頃には大多数の生徒さんが首都圏や遠方の大学を目指します」
さぞかし特殊な教育で、高額な授業料なのかと思いきや、他校と比べると安価な部類に入る。運営はギリギリと笑うが、それだけに高い志がうかがえる。そして高い志には同様の父兄や子どもたちが引き寄せられる。
「徳島県のセンター試験が全国の46位。徳島にいると行ける国公立がないんです。実際に点数で比較してみると、例えば岡山大学に受かろうと思えば、東京のセンター試験の平均点を取れば、岡山大学のセンター試験の合格圏なんです。徳島市内の公立中学校200名の中で、岡山大学に行けるのは5〜6番以内とかなり上位です。それを徳島の中学校の中で考えれば厳しいけど、東京視点で見れば中位でいい。それくらいなら行けそうな気がしないかと励ますんです」
●運営のポイント
各講師の質の高さと授業力
全国区の最新情報を随時提供する
開塾当時からの伝統
少人数対話参加型授業は
アットホームで楽しいと評判
開校当時からの伝統である少人数対話参加型授業は、ここ数年、勉強も双方向が大切と言われている中、先駆的な存在だ。一方向の授業では生徒の理解度に限界がある。板書のみではなく、すぐ生徒に振り、ともに考え、意見や答えを導き出す。そういう双方向性があればこそ、信頼関係も紡がれていく。クラスは15人がMAXだ。
「対話型、参加型というのはすごく伸びるんです。自分で考えなきゃいけないから寝ている間もない(笑)、授業の流れの中でいつ当たるかもわからない。ちゃんと聞いていないとそれこそ参加できません。僕自身、一人でずっと喋り続けるのも寂しいですし(笑)」
小学校は塾用教材を使う。学校準拠をすることはなく、大学受験に向けての必要な知識を順序立てて学んでいく。中・高はテスト1週間前後にテスト対策も行うが、基本的には大学受験に向けて一貫した無駄のないカリキュラムを行っていくスタイルだ。
そういう塾なので、小学校で入る子は将来、自分は大学へ行くという意識を持っている。また中学校に入れば上位にいたい、いい高校に入りたいという意識が高い子が多く、地元というより、県内のさまざまな場所から、「文化の森だったら安心して任せられる」という期待のもと、子どもたちを文化の森に預ける親たちが多い。
●指導のポイント
少人数制のクラスで、常に生徒たちを巻き込み、考えさせる少人数対話参加型授業を展開
学び舎にも徹底したこだわり
書架のある図書スペースはカフェのよう
文化の森スクールでは子どもたちが学ぶ環境も重要視し、徹底したこだわりを盛り込んでいる。最初は誰もがカフェと見まごうおしゃれな内装。屋内には心安らぐ音楽が常に流れ、塾長自ら目を通し、厳選された本が並ぶ書架スペースもある。モダンスタイルにこだわったのはお父様である初代であり、フランスへの留学経験もさることながら、もともと芸術や文学、音楽に造形が深く、そのテイストが現れているという。
「今の大学生や高校生って、カフェで勉強する人が多いじゃないですか。綺麗で落ち着いていたほうが集中できるし、勉強がはかどりますよね。そういう環境もしっかり整えてあげようという考え方です。もともと家の家系はブティック経営なども行っておりまして、徳島で初めてゴルチエやアルマーニを販売した稀少な店でもあったんです。父はそのセンスを受け継ぎ、塾経営にも生かしたんですね」
書架にはさまざまなジャンルの本があり、理系を目指す子どもたちにも教養のために読書を勧めている。花が飾られた閲覧デスクは飲食も可能。まさしくカフェである。子どもたちはこのおしゃれな空間で読書を始め、ゆっくり時を過ごす。
そして、もうひとつ特筆すべきは、文化の森ならではのマスコットキャラクターの文ちゃん(塾長の妹さんで、同塾の主任をしている近藤佐由里先生が作成している)。塾長宅で飼っていたラブラドールレトリバーがモデルという文ちゃんは、今年のゆるキャラグランプリにもエントリーし、塾の広報部長として活躍している。
「勉強も大事だけど、遊び心も大事。グランプリは取れなくても、徳島県の子どもの成績アップにつながるキャラクターとして、徳島の活性化につながればいいですね」
●運営のポイント
子どもたちが心地よく学べるよう徹底した環境作り
学びの中にも遊び心を。文化の森からゆるキャラエントリー
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