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中学・高校受験:学びネット

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2014/11 塾ジャーナルより一部抜粋

片山学園中学校高等学校

 
  1期生より4年連続で東大・旧帝大医学科合格!
次なる夢は小中高大の一貫教育
日本人科学者のノーベル賞受賞が決定したニュースを受け、いち早く生徒たちにこの話を伝えようと、翌日に全校集会を開催した片山学園中学校高等学校。今年度で10周年を迎える同校のその柔軟な対応が生徒個々の指導にも生きており、生徒の偏差値は在学中20ポイント近くアップ。『実力を大きく伸ばす学校』としてマスコミにも取り上げられた。受験は団体戦とし、生徒をチーム編成。自己中心的な考えを排除し、切磋琢磨させて習熟度を上げる方法で、成績向上と同時に人間育成も実践している。

理事長: 片山 浄見
校 長: 望月 尚志(中学校)
松原 肇(高等学校)
住 所: 〒930-1262 富山県富山市東黒牧10
電 話: 076-483-3300(中学校)
076-483-8500(高等学校)
交 通: JR北陸本線「富山」駅より地鉄バス富山国際大学行き「片山学園前」下車、富山市内電車「上滝」駅より大山コミュニティバス富山国際大学行き「片山学園前」下車
県内各地よりスクールバス14コース運行
学生数: 中学校 338名
高等学校 309名 (2014.11.1現在)
ホームページ: http://www.katayamagakuen.jp/

 

富山県初の私塾から生まれた
私立中高一貫校が創立10周年

 そびえ立つ立山連峰に抱かれた、緑深く自然にあふれる富山の地で開校10周年を迎えた片山学園中学校高等学校。学習塾で多くの生徒を育て上げた片山浄見理事長が子どもともっと接する時間を増やし、いろいろな面で伸ばしてやりたいと願って創立された。

 私塾により開校された私学として、教科指導をベースにした生徒とのコミュニケーションを培う塾の教育と、人間育成に重点を置いた私学の教育を両立させており、富山県だけでなく全国からも生徒たちが入学を希望している。

 「私はこの片山学園創立前に、学校設立に何度か失敗しています。しかし、多くの方に励まされ、厳しい状況の中ではありましたが、学校創立に至りました。失敗があったからこそ、それを機に原点に立ち返り、『新しい教育の形を富山に』という願いをあきらめることなく努力を続けた結果、片山学園が生まれたのです」

 片山理事長が10年前に学校創立に向けて打ち出したマニフェストがある。そのうちのひとつが「東大をはじめとした難関国公立大学合格実績を出す」というものだ。創立から7年経った春、片山学園第1期の卒業生から東京大学合格者が出た。その後、東大生・京大生を筆頭に、国公立医学部などの難関大学への合格者を毎年輩出。見事、マニフェストは守られているのだ。

 近頃では、毎年のように「片山学園は入学時に普通の習熟度でも、卒業時には東大を狙えるほどに大きく実力を伸ばせる学校」として、マスコミから評価されている。実際に入学時の生徒の平均偏差値は40前後。しかし、卒業時には60以上まで伸びている。

 ただし、片山理事長は合格実績よりも大事なことがあると語る。それは、世界を舞台に活躍できるグローバルな視野を持つ人材の育成だ。そのため、毎年高校1年次に全員がイギリスへ語学研修に行き、異文化に触れて、国際的な感覚を養う時間を得ている。また、現代の子どもたちが親の過保護、過干渉により独り立ちできない精神的な弱さを秘めていることも指摘し、礼儀作法を含めた厳しいしつけ教育も重視している。

 一方でクラブ活動にも力を入れており、ゴルフや陸上では国体出場選手を輩出。野球やサッカー、テニスなども有望な選手が育っており、今後が楽しみな状態だ。

 次のステップには「小学校から大学までの一貫教育校」を目標にしている片山理事長。取材日に行われた臨時の全校集会の壇上で、生徒たちに向け、ノーベル賞を受賞した科学者の信念である「駄目と思ってもあきらめない心。無駄に見えても何度でもチャレンジする力」を語ったが、それはそのまま片山理事長の考えに通じているのだろう。

大学受験は団体戦!
自己中心の考えを排して
全員志望校合格を

 片山学園中学では入学時に3クラスのホームクラスに分けられる。1クラスは入試時と3月のテストで上位3分の1の成績を修めた選抜クラス。残りの2クラスは同じ習熟度レベルの生徒だが、毎年慣習として、スポーツで活躍するクラスと文化系に秀でたクラスに分けられる場合が多い。濃密な内容の勉強だけではモチベーションを持続させることができないため、学業とは別の側面で各クラスの特徴を作り、行事などでクラス一丸となって活躍させることで、学校生活を楽しませようという考えからだ。また、選抜クラスは固定ではなく、進級時に選抜クラスの成績下位の生徒と通常クラスの上位の生徒が入れ替わるのだと、望月尚志校長は語る。

 「受験は個人戦ではなく団体戦だと考え、生徒が『自分さえ良ければいい』という考え方を捨てさせるようにしています。クラス内で習熟度の混在した4人程度のチームを担任が作り、朝の学習のテストなどで基準から下回っている生徒がいるチームは、放課後にチーム内で互いに指導させています。もちろん、この時間にはクラブ活動などもできなくなるため、教えるほうも理解できるように熱を入れて指導し、教えられるほうも他の生徒の足手まといにならないよう、事前学習をしっかり行うようになる。こうして全員の習熟度レベルが上がっていくよう導くことで、高い合格実績につなぐのです」

 ホームクラス内では理系2コース、文系2コースの4コースから志望進路別コースを入学時に選ばせる。これは小6の段階で、今までの習熟度や将来目指す目標の仕事について親子で話して理解し合い、願書を書いてもらうためだ。入学後は1ヵ月半に1度のペースでコースの特性に応じた特別な授業を実施。理系は医学部教授の講義や数検の準備講座、文系は新聞記者による文章講座など。

 また、中学1年から自分の将来に対する意識改革のため、キャリア教育を導入。最新教材の導入や職業体験、大学探訪、大学の偏差値での段階分けなどを通じ、実際の職業では、文理のどちらの分野が報酬を多く得られる可能性があるか、自分の適性はどの分野にあるかなどを真剣に考えさせる。こうして自分を見直すことで、文系・理系のコース変更(進学時)を行い、高校入学後の文理選択につないでいく。

生徒の実力や適性を把握
よりレベルの高い受験を助言

 高校ではホームルームと授業を受けるクラスが異なる。授業クラスでは、習熟度別に3段階に分かれて受講するが、このクラスはテストごとに編成を見直され、入れ替えられる。高2では進路別にコースは細分化され、年度内で高校の全課程を修了。高3になると大学受験対策を行い、目標とする大学に対応した受験指導を行う。

 「生徒の中には『このレベルの大学でいい』とチャレンジしない子もいます。しかし、生徒の実力から考え、もう少し上を目指せる場合は、より高いレベルの大学受験へと教員が背中を押すこともあります」

 生徒一人ひとりの状況や適性を把握し、適切な助言を行うことで、生徒のモチベーションアップにつながると望月校長は語る。

 1期生から4期生で、東大11人、京大4人、国公立医学科33人という高い合格実績を残した。また、100を超える指定校推薦で、多くの大学へ卒業生が進学している。

 来年の春には北陸新幹線が開通、東京方面からの受験希望生はますます増えると予測される。遠方の生徒たちには寮も完備。入寮した生徒が基本的に自治を行う寮生活は、自立した心を持つ生徒たちが育つ要因のひとつである。

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