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2013/9 塾ジャーナルより一部抜粋

緊急取材 6月に名学館の取締役に就任
一段上の厳しさを感じながら、期待に応える

  名学館EXCEL 梶ヶ谷駅前校 校舎長 名嘉 勇さん  
     
今年6月、名学館グループの取締役に就任した名嘉勇さんは37歳になったばかり。大学卒業後、教員免許を持つ名嘉さんは、サッカーの指導をしながら、理学療養士を目指していたが、あるとき方向転換し、ハローワークで応募していた稲門進学ゼミのアルバイト講師を「修行のつもりで」始めた。3ヵ月ほどで正社員になり、やがて梶ヶ谷駅前校校舎長として波に乗ってきたころ、稲門進学ゼミは名学館グループの傘下になった。そして今年、取締役に。この経験を「講師として成長させてもらった」とさわやかに話す名嘉さんの“サクセスストーリー”とは。

働いていた塾がM&Aで
名学館の傘下に

 稲門進学ゼミの塾講師はアルバイト採用で、当初、生活が苦しかった。3ヵ月後、真面目な働きぶりで正社員になり、翌年、体力を買われて、梶ヶ谷駅前校に異動。2003年からは校舎長になり、「塾を発展させたいという思いがモチベーションになって、楽しくなりました。苦労のしがいがありました」と名嘉さん。

 2008年、名学館が稲門進学ゼミを子会社として買収、新たな次世代進学塾「名学館EXCEL」として開校した。「名学館は看板を見て知ってはいましたが、買収の話は当時の上司からではなく、ホームページを見て知りました。驚きました」。

 名学館EXCELは、競争意欲と、きめ細かい指導環境を両立できる少人数制指導が最大の特色。どんな学年のどんな成績の子どもにも正面からとことん向かい合い、その子どもに合った指導を大切にしている。

 名嘉さんは、傘下になった名学館の佐藤剛司代表とは1対1で話す機会がなく、長い間、距離があった。

 「普通に話すまで1年半かかりました。それまでは自分のやり方を通したいという思いがありました。でも、じっくりと話す機会を得て、佐藤代表の教育にかける熱い思いを聞くうちに、会社を盛り上げていこうという考えになりました」

 道徳的なこと以外にも、経営の面で塾をどう維持するのかといった多くの薫陶を受けた。

 「生徒たちの居場所として、塾を維持することの大切さなどを教えてもらいました。佐藤代表の考え方が自分の中ですんなりと入り、納得できたのです」。これが大きな転機となった。

 「子どもたちや後輩に、いかに変わらず誠実に接することができるか、そこが考えられるようになって良かったと思います」

 その後、名嘉さんは経営面も学び、人の上に立つ人間として、子どもや後輩に対する気持ちが変わっていった。

自分の武器
コミュニケーション
能力を生かす

 サッカーの指導経験者でもある名嘉さん。「サッカーは勝負を大事にしますが、それは受験も同じことで、“勝つためのプレイ”を整理し、実行することは共通していますね」。

 母子家庭に育った名嘉さんの一番怖い存在は母親だ。病院の事務局長を務めながら、女手一つで名嘉さん兄弟を育て上げた。

 「母には今でも頭が上がりません。取締役になった時も『がんばんなさい』の一言でした。そんな母と兄を失望させたくないという気持ちがあります」

 取締役に昇進した感想を尋ねると、「期待してもらっているのだなと思います。もう一段上の厳しさを与えられたという、佐藤代表の無言のメッセージだと受け取っています」と背筋を伸ばす。

 アルバイト時代を思えば、経済的に安定した。「もちろんモチベーションは上がりますが、収入は評価の一つの尺度です。それよりも佐藤代表と出会えて、より上を目指すようになったことが良かったのではないかと思います。それに起業した人の話などを聞くと、自分がやっていることは間違いではないなと思えます」。

 名嘉さんは自分の武器は子どもとのコミュニケーション能力だと言う。

 「成績が思うように伸びない子のモチベーションを高めて、合格させるのが得意ですが、子どもの顔を見たら、家であったことがわかります。笑顔で帰ってもらうのが最低限の役割でもあると思っています」

 今の子どもたちについては「特に中2生の女の子に荒れやすい傾向があります。女子は中2ぐらいになると、他者に対して、少なからず厳しくなります。他者から受けた被害を甚大に感じるようになり、すぐにしょげたり、精神的に不安定になったりします。そういった場合は話を聞いてあげて、その日中に笑わせて帰します」。今までの実績がそうさせるのだろう。

 取材日も、名嘉さんと生徒のアットホームな間柄がわかる場面に遭遇した。独身の名嘉さんだが、子どもへの接し方は理想のお父さんのようでもある。

 「それも母親から学んだところが大きいですね。厳しさと楽しさ、両方必要です。このまま社会という野に放せないという思いがあり、子どもたちが道を外さないようにするため、目が離せません。大人に怒られないようにするのではなく、自分はどうすればいいのかを考えてほしいと思っています。勉強以外にも影響を与えたいです」

 先日、20歳になった教え子と盃を交わした。「教え子と飲める日が来たのが嬉しかったですね。地域柄、幼い子ややんちゃっぽい子が多いのですが、そんな子の心を開かせ、変わっていくのを見るのが喜びです」と顔をほころばす。

名学館を大きくしたい

 全国160校ある名学館グループの中で、昨年の夏期講習の優秀校2位になった梶ヶ谷駅前校。これからの抱負を「梶ヶ谷駅前校を優秀校ナンバーワンにして、名学館を大きくしたいです。それが自分を拾ってくれた佐藤代表への唯一の恩返しです。講師としては、子どもの些細な変化を見逃さないこと。見えないところでさりげなく影響を及ぼしているような、縁の下の力持ちになりたいです」と力強く話す。

 母親と名学館の佐藤代表を心の師として、両者を失望させたくないという思いを胸に、生徒たちの親のように親身になって接すること。末っ子特有の「空気を読む」ことも得意としながら、スポーツマンらしい名嘉さんの人間教育が、今後も子どもたちの心をほぐし、無理なく勉強に対するやる気を持ち続けさせるはずだ。

 

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