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中学・高校受験:学びネット

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2011/1 塾ジャーナルより一部抜粋

緊急特集
東京の生徒はもっと伸びる! 生徒との絆を密に 熱血指導

  株式会社東京フェリックス 塾長 嶋 美貴氏  
     
 自由が丘・成城学園・二子玉川を中心に首都圏に5教室展開している中学受験指導専門塾「フェリックス」。その塾長である嶋美貴氏は関西の有名進学塾「浜学園」で教鞭をとり、灘中に何百人も入学させた実績を持つ敏腕講師。関西で培った「受験のプロ」として自覚を高く持ち、関東でもそのノウハウを広めるべく、日々奮闘している。

関東の塾と関西の塾の違いとは

―― 「フェリックス」という名称の塾は2つ系列あるそうですが…。

 フェリックスは元々、関西の浜学園や希学園の先生が中心となって立ち上げた塾です。関西と関東で教室を展開しています。私たちの「(株)東京フェリックス」は2007年に事業譲渡という形で独立したものが、最終的に(2010年)株式会社成学社の子会社になったものです。教室は自由が丘・成城学園・二子玉川の3教室。あと、(株)東京フェリックスのFCとして2教室あります。関西系のフェリックスは、株式会社エス・サイエンスが運営しており、関東の残る2教室は関西系列になります。法人は違いますが、看板もテキストも同じですし、講師同士の交流もありますよ。

―― 生徒数は何人ですか。

 東京フェリックスは3教室で260人。関東全体では400人ほどになります。

―― 嶋先生は長年、浜学園で理科の主管をされていたそうですが、関東の塾と関西の塾の違いを感じることはありますか。

 私は2003年からこちらにおりますが、関東では複数の教科を教えられる講師が評価されますね。例えば、算数の講師が理科の授業をしていても、生徒も保護者もその講師に絶対の信頼を寄せているから何も言いません。しかし、関西の大手塾でそんなことをしたら、クレームがきます。お金を払って来ていただいているわけですから、専門性に欠けるような授業は許されない土壌が関西にはあります。
例えば、私は理科の授業をするとき、テキストを忘れても大丈夫です。小4から小6の理科の単元なら、何も見ずに板書します。関西ではこれができないと、生徒から「先生、新人?」と言われてしまうからです。大学生のアルバイト時代は、うまい先輩講師の理科の授業を1年間傍聴し、授業の流れを把握するため、ノートを取って研究しましたね。

―― 他にどんな違いを感じますか。

 例えば、関西では100のレベルの学校を受験させようとしたら、150の準備をさせます。小6だったら週7日、夜遅くまで塾に来てもらうよう指導します。もちろんこれに文句を言う保護者はいませんし、むしろそれが歓迎、期待されている感じすらあります。
しかし、関東では「やりすぎでは」という声があがることがあります。開成に合格させるにはこれくらいは当たり前と私たちは思うのですが、県立校や都立校が強かった時代を過ごした保護者の方は「小学生がそこまでしなくても」と思われるようです。塾の立場からしたら、「磨けばもっと伸びる生徒がいっぱいいる。もったいない。なんで任せてくれないのか、なぜもっと中学入試に専念してくれないのか」という心境ですが、なかなか踏み込めないところが歯がゆいですね。
また、関東では高校や塾を評価するとき、東大合格者数を強調する。しかし関西では、東大・京大と、あと国公立大の医学部の合格者を含めて評価しますね。灘は開成と東大合格数ではやや劣りますが、同レベルの国立医学部の合格者は圧倒的に多い。「学力」と言ったときに物差しが東大だけではありません。実際のところ、関西の学力レベルは関東に負けていないどころか、明らかに凌駕しているとすらと感じています。
最初の頃は、この関西の中学受験指導塾の手法を関東に持ちこんで、保護者の意識を変えようとしていた時期もありました。しかし、なかなかなじみにくく、今は地域性に合わせて、システムを変えていっています。

── 具体的にはどのように変えていますか?

 例えば、小5だったら週3日、遅くとも20時45分には終わるようにしています。10月以降の小6ではオプションで、ミッドナイト特訓という23時半まで預かるシステムがありますが、今年は参加しているのは5人ほど。1時間525円で利用できますので、家庭教師を付けるよりお得なのですが、やはり、そこまで勉強しなくてもいいのではという意識は強いですね。これが関西だったら、もっと参加率が高く、さらに「これで元取れてるの? もっと高くしてもいいんじゃない、先生」(笑)と言われるところです。
もうひとつは、塾で過去問を解く時間を増やしました。関西では過去問を授業で扱うことはあまりありません。トップ校は同じ問題を試験に出さないし、過去問は家でやるものという認識があります。また、学校数も少ないので、対策授業が塾で運営しやすいという事情もあります。しかし、保護者の方から要望があり、取り入れることにしました。

お母さんとランチ 営業抜きで相談

── 生徒募集はどのようにしていますか。

 年に5回、各教室周辺地域に(城南地区)に折り込みチラシを約2万部入れています。レスポンスはそれほど高くありません。HPからの問い合わせのほうが圧倒的に多いですね。

―― チラシがユニークです。表面はキャッチコピーがメインで、裏はフェリックス新聞という教室便りになっていますね。

 チラシをつくるときは、表はできるだけシンプルにしています。細かく情報を載せても即ゴミ箱行きになったらどうしようもない。まず目を引くようにインパクトを与えて、裏面で教室の様子を知ってもらうよう、他塾と差別化を図っています。入塾するのは卒塾生の保護者からの紹介が多く、約半数が口コミです。

―― それはすごいですね。どのような点が信頼されているのでしょう。

 生徒ひとり一人を把握している塾、という評価をいただいているのではないでしょうか。当塾では、保護者面談する講師と授業をする講師は同じ。授業中、生徒が何をしているかすべて知っています。だから面談で、保護者の方と密にコミュニケーションが取れます。私も理科の授業を飛び入りで行うこともあり、生徒と触れ合う機会を持つようにしています。
加えて、お母さんたちとはよくランチやお茶に行きますね。受験に関して中立の立場で相談できる相手を求めている方がおられたら、営業抜きで、親身にご相談に応じさせていただく機会も設けております。
もっと言えば、お母さんがあまりにも神経質になっている場合、生徒と母親の距離を一度離すこともあります。生徒が順調でも、お母さんが台無しにしてしまうケースは少なくないんです。そんなときは「お母さん、しばらく実家に行ってもらうことはできますか」と言うこともあります。

―― そこまで面倒をみるのですか。

 そうです。私たちの塾の主旨は「For Only One」。全員が開成などのトップ校を目指すのではなく、その生徒にとって一番いい学校に行けるようにするのがモットーです。そのためにできる限りのことをする自信はあります。そのせいか、受験が終わっても、生徒はよく塾に遊びにきますよ。
知り合いのコンサルティングの方からは、そこまでするのなら、授業料を倍にしてもいいと言われていますが、なかなか正当な対価として認められないのは残念。大手の進学塾と比べても、預かっている時間はずっと長くなりますので、もっと評価していただけたらいいなと考えています。

―― 今後の抱負を教えてください。

 私どものやり方を信じていただいて、生徒に本当に合った進学先を保護者の方と相談しながら決めていきたい。なおかつ、将来の日本を背負っていける人材が育てられたら一番いいと思っています。その結果として、各教室の規模を適正に保て、教室数を少しずつ増やしていけたら理想的ですね。

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