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中学・高校受験:学びネット

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2009/5 塾ジャーナルより一部抜粋

塾経営の「集客ルール」 この漢字一文字で塾が変わる 元気が出る!

第1回 人は楽しいところに集まる

大咲 元延 (おおさき もとのぶ)
学生時代からはじめた英会話教室を経営するなかで数多くの取り組みを実践し、独自のノウハウを確立。さまざまな業種の中小企業の開業・経営・集客などのコンサルティングを行う一方、年間50回を越す講演会やセミナーで全国を回っている。中小企業診断士、書店経営者。趣味は、合気道、遊書。 著書は「小さなお店でガッチリ稼ぐ法」ほか。
URL: http://www.oosaki-k.com/

「集客ルール」は現場からでた

 私は各地で講演会やセミナーをしています。それに参加された方の大半は、集客のヒントになる話を聞きたいと思って来られます。売れない時代になって、一番困っているのは、いかにして集客するかということです。
  私が今までにお手伝いをしたお店や会社で、大成功した集客方法をまとめていくと、いくつかの法則がありました。これは業種、規模や立地などに関わらず汎用性のある法則であることがわかりました。これを「集客ルール」という形でまとめてみましたところ、約30のルールができました。これらはいずれも、現場からでた法則で、決して机上の空論ではありません。
  ここではこの「集客ルール」を順にお話するだけでなく、毎回のルールの元になる漢字を一文字提示することで、読まれる方により深くイメージしていただくことを考えました。
  今回から1年間にわたり、「集客ルール」について具体的にお話をしていきます。

閉園を救ったのは、楽しさの演出

 第1回目は「人は楽しいところに集まる」というルールです。
  北海道の旭山動物園の話が、映画になって公開されています。閉園もやむなしと思われた動物園を危機から救ったのは、飼育員さんたちのさまざまなアイデアです。この根本になった考えは、「どのようにしたらお客様に楽しんでもらえるか」ということ。お客様目線で楽しさを演出したのです。
  夜間に開園して夜行性動物の生態を見てもらったり、真冬にお客様に来てもらい寒冷地に住む動物が活き活きとしている様を見てもらったり。また、多額の施設改造費用を市に出してもらい、ペンギンが空を飛ぶ様子やライオン、シロクマなどを間近に見学できるようにしました。いずれもお客様は大喜び。今や、日本全国から来園者があり、日本一大盛況の動物園になりました。

楽しいところだから人は集まる

 不況だといわれている中でも、東京ディズニーリゾートは昨年、開園以来最高の売上でした。なぜこのようにたくさん人が集まるのか。それは楽しいからです。ディズニーランドはミッキーマウスがいて、ドナルドダックがいて、ここにいる間は大人が子どもに還ることができる夢の世界だからです。
  不況だからといって、太平洋戦争後や昭和初期のように、全国民が窮乏しているという状態ではありません。お金はあるのです。ただ必要以外は使いたくないと思っています。そしてその必要とは、単に衣食住にかかることだけでもありません。精神的に必要とされているもの。それは「楽しさ」です。
  旭山動物園も東京ディズニーリゾートも、楽しいところだから人は集まってきます。逆に言うと、楽しくないと人は集まってこないということです。これは塾においても同じです。

ポップアートでハード面での楽しさを

 塾における楽しさとは何でしょうか。ハード面、ソフト面、マインド面について考えていきます。
  ハード面とは、塾の建物、部屋、什器などです。以前テレビで、アメリカの学校の様子が映し出されていました。その学校の教室は、壁や天井一面にポップな絵が描かれており、その中で生徒は活き活きと勉強をしているのです。日本の学校や塾は、生徒を集中させるという意味から壁や天井は白1色、必要な掲示物以外の飾りが一切ありません。無味乾燥な部屋になっています。
  壁に絵が描かれていると気が散ると考えているのでしょうが、昔と違って今の子どもたちは、その方が落ち着くらしいのです。音楽を聞きながら勉強をしたり、マンガを読んだり、その合間にテレビをチラ見したり、同時並行でたくさんのことができます。無味乾燥な教室よりも、気に入った絵がたくさん飾っている方が、気分が高揚して集中する生徒もたくさんいます。
  壁や天井一面でなくても、生徒が気に入りそうなポップアートの絵を数多く飾り、それを毎月のように変える。これで、ハード面の楽しさを演出ができます。これは、講師やオーナーにとっても、「今月はどういった絵を飾ろうか」と考えて、楽しさを生徒と共有しているということになります。

ストレスを減らすと楽しくなる

 ソフト面とは、商品である教材、教え方、配布物などです。塾にくる目的は、もちろんのことですが学力をつけることです。しかしこれは一朝一夕にできることではありません。生徒にとって多くのストレスを感じることは間違いありません。現在の企業でも、ストレスが嵩じてうつになり休職している人が増加しています。ストレスを低減することができると、生徒は楽しさを感じるのではないでしょうか。これにはストレスを低減する勉強方法を模索することが必要です。
  独自の教材で教えて、問題を数多くさせる塾が大半だと思われます。しかし、生徒にとっては、学校では学校の教科書、塾では別の教材で学ぶため、そのストレスは大変なものになってきます。教える方にとっては、結局は同じと思いますが、生徒にとっては別物です。そのため、学校の教科書の内容も十分に消化できない状態でテストを受けています。
  英語では、学校の教科書の英文を全て丸暗記で、読み書き話すができる状態になってはじめて全部消化できたといえます。その上で、準拠問題集、少しレベルの高い問題集と進むと生徒もすんなりと進みます。これは私が実際に生徒を指導していた時にやった方法で、フィードバック方式と名付けていました。これは生徒もストレスが少なく、着実に成果があがった方法です。

生徒との距離を縮めるツール

 マインド面とは、人間関係についてです。私がお手伝いをしているお店や会社では、ニューズレターを作成してお客様に配布することを薦めています。これは店とお客様との距離を縮めて、お客様に店のファンになってもらい、店を中心としたコミュニティを作ろうという考えから実行しています。 塾では、塾からの通信は出されていると思います。塾からのさまざまなお知らせは大切ですが、これで生徒が楽しさを感じてくれることはありません。先生個人個人が、自分の担当する生徒に向けてニューズレターを出している人はいるでしょうか。先生の個人的な話、たとえば恋愛の話、どうしてこの仕事を選んだのかという話、趣味の話など、自分の言葉で書いたものをニューズレターと言います。生徒との距離を縮めるツールです。これが元になって生徒とのコミュニケーションが密になり、相談事などを聞けるようになれば大成功。先生が好きだからその科目が好きになるというのは、よくあることです。科目が好きになれば、成果も出てくるのではないでしょうか。生徒は、こういったところに塾に行くことや勉強することの楽しさを感じるのです。
  「人は楽しいところに集まる」これは塾においても当てはまる、普遍的な法則です。ただ塾においては、「楽しさ」は「funny」ではなく「interesting」でなければいけないと思います。そういった楽しさを塾には演出してもらいたいものです。

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