センターリスニング対策(30分50点満点)
受験者50万人で平均点は32.47だから問題としてはやさしいといえる。40点は取らなければ差別化はない。
それにはまずリスニングの訓練
- ネイティヴの英語を聴きながら、教材の英文を見る。
- ネイティヴの英語を聴きながら教材の英文を読む。
- 教材を見ないで耳だけで聴く。
- 単語をひろい読みしながら意味をとる訓練をする。
- 速読(前から訳すとばし訳)と同じ手法で耳で聴く訓練をする。
以上5つのパターンを何回も繰り返して耳に定着させる。
◎教材・・・NHKラジオ「徹底トレーニング英会話」、英検2級、(モノローグの英文は英書書店でなら手に入る)
第1問
対話文イラスト選択問題・・・全体的にやさしい。以下のことに注意。
事前に質問とイラスト・数字・文字に目を通しておくこと。
- 特に数字が出たら、足し算、引き算、割り算、掛け算を予測しておくこと。
- 位置、場所を問う問題
- 特にイラストと文字はどれを選択するかを問う質問の英文を予測すること。
第2問
対話文応答完成問題・・・場面の状況がわかっているかを問う問題。
- 読み上げられた最後の英文に神経を集中する。
- 平叙文で終わった場合はごく自然な文の流れの内容を選ぶこと。正答以外はまったく関係のない英文なので案外やさしい。
- 聞き取りは文法を無視して、単語を追え。先にあげた教材で、耳で単語を追って、意味をとる訓練を一ヶ月間一日15分やればかなりの受験ヒアリングは出来る。
- 事前に質問と選択肢に目を通しておくこと。5.入試に出る典型的な英会話表現をマスターしておくこと(『瀧山の入試に出る英会話表現』)
第3問
A 対話文質問問題・・・場面状況を問う問題、疑問詞で始まる問いで、予測しやすい。
- 前に質問と選択肢を見ておくと、読み上げられる英文の内容がつかみやすい。
- 疑問詞で問う問題、Where, How, What, Whenを知っておくと選択肢は簡単。
B 会話文図表問題・・・これこそ事前に問いと選択肢を見ておくと、読み上げられた前半の会話文は解答に関係がないことがわかる。
- 時間と位置が問われる。
- 副詞・形容詞の最上級に注意。
- 位置を表す前置詞 on, over, above, beneath, under, below に注意。
第4問
A 短文内容把握問題・・・全問に言えることだが、事前に必ず、質問と選択肢を見ておくこと。そうすれば、読み上げられる英文のどこが解答に直結するか簡単にわかる。
- 時間
- 数字(’07年度は数字と色の組み合わせの選択)
- 起こった事実
B 長文内容把握問題・・・内容が難しい出題が予想される。受験生が一番苦手なジャンルの問題である。事前に質問と選択肢を見ておくことはもちろんだが、それだけでは対策にならない。モノローグの英文を探して、訓練しておくことだ。進学校では教師がこのモノローグの英文を生徒に与えている。モノローグの英文でヒアリングの訓練をしないと英会話の訓練だけでは短期間勝負に勝てない。この英文をもっと早く聞く倍速訓練と同時に、口頭で練習する“シャドーイング”訓練がよい。普段から英文を口に出して、大きな声で読むことが必要である。
問題の傾向と攻略法
‘07年度から一部問題の傾向が変わったことに注目。当分はこのままで3年は出題されるだろう。最初に変わった問題を指摘しておこう。第1問Bの文強勢問題から発話の強調意図問題に。第3問語句補充問題から意味類推問題に。文整除問題から発言主旨把握問題に。
第1問
A 発音問題・・・子音、母音の典型的な問題である。たいした準備をしなくてもほとんどは学校の教科書に出てくる程度の単語から、出題されている。特に子音では、ss,gh,ch,ph,th,se,ger、母音では、ou,oo,oa,ea,i,au,ear,oに注意。必ず声に出して読む癖を身につけておこう。ほとんどは常識問題であるため、この問題で差がつくことはない。
B アクセント問題・・・定番の問題で、私立国立問わず出題される。3音節以上の語が集中的に出題されている。『瀧山のアクセント21公式』。『瀧山の的中、発音・アクセント語』。『頻出カタカナ英語』。これで発音・アクセント問題は充分対応が出来る。後はほとんど常識問題である。
C 強調意図問題・・・強調されている語を的確に捉えていれば答えは簡単。どんな語が強調されるかあらかじめ知っておこう。代名詞、疑問詞、副詞、時としてbe動詞等が狙われる。代名詞・be動詞は対比がポイント。疑問詞は強調されている内容に注目。副詞は感情を表す内容(喜怒哀楽)を問うている。
第2問
A 4択問題・・・・は次の5つのジャンルから頻出
- 語法
- 文法(仮定法、比較、時制、否定、動名詞、不定詞、分詞、前置詞+関係代名詞)
- 熟語(基本動詞の派生熟語『瀧山の基本動詞の派生熟語集』を薦める。)
- 副詞、接続詞(逆説、順接、追加、例の内容を問う問題)
- 語い力(難しい単語は出題されていない。『試験に出る英単語2000』ぐらいだろう)
教師側はこれだけの資料を早急に準備し、授業で実証してみることが絶対不可欠。プロの教師ならやってみろ!
B 対話文空所補充問題・・・
- 試頻出英会話表現を知っておく必要あり。
- 空所の前後、特に後にヒントあり。
- 代名詞の利用。
- 消去法の利用。
C 語句整序問題・・・語法、熟語、構文、文法から出題されている。もちろん知っていれば、解答はすぐだ。進学校の生徒はおそらく完璧にマスターしているだろう。私が対象としている生徒は英語が苦手な生徒諸君である。そんな生徒向け攻略法は次の3つ。
- 組み合わせ
- 消去
- 基本的文法思考
大事なのはこの3つを用いて実証することである。(誌面の都合上、詳しい説明が困難である。実証授業の希望があれば、問い合わせをして下さい)
第3問
A 意味類推問題・・・‘07年度から導入された新しい問題である。本文の英文は中学3年生レベルだが、下線部の語、文は難解な英文である。しかし、文の流れが解れば、答えは出てくる。英会話表現と難単語の2つのジャンルから出題されている。もし、英会話表現をあらかじめ知っていたら、秒単位で解ける。
B 発言者内容把握問題・・・英文は簡単。文の主旨を読み取れば簡単に答えが出てくる。時間をかけるな。速読で意味をつかめ。
☆ポイント:全体的に後半の文に答えあり。特に、副詞、接続詞の逆説の後の文に発言者の主旨がある。
C 文補充4択問題・・・空所に文を入れて、意味が通るようにする問題である。空所の前後の文と空所に入れる文には共通語、共通内容がある。数字(足し算、引き算、割り算、数字の流れを問う問題)、代名詞が何を指しているか。それを探せ。
第4問
ビジュアル読解・・・毎年出題される内容は数字を問う問題である。とにかく数字があれば、そこを濃い鉛筆でマークせよ。事実の記述、特に、否定、肯定、類似、違い、高い、低い、多い、少ないの英文の箇所に注目せよ。そこから出題されている。
第5問
会話形式ビジュアル問題・・・それほど難度の高い問題ではない。じっくり読めば簡単。( )に入れる問題は、英会話表現が要る。例えば、’06年度の選択肢のOh,give me a break.の意味を知っているのと、知らないのとでは解答の速度が違う。知らないと文全体を読んで、類推しなければならないのである。また、狙われる英文の箇所は、1.事実の箇所(事実の箇所とは、抽象的・描写的な表現ではないところ。否定のところ、肯定のところ、はっきりとした事実) 2.場所 3.時 4.形 5.色
第6問
長文読解内容一致問題・・・Aの問題は本文の事実の箇所からと全文の文意から出題されている。Bの問題は内容一致を問う問題である。これも毎年否定の箇所が一番多く狙われている。両問題にとって何よりも大事なことは速読できるかということである。全体の問題の解答時間は80分である。そして、第6問は配点が43点と一番多いので、ここで落とすと、高得点が見込まれない。速解とはどの箇所から出題されているかを見つけることである。(これはすでに述べた)。問題は速読である。ここで瀧山の速読法を紹介する。速読(=早く読む)なんてことは、日本人には無理である。「早く読む」この言葉自体さっぱり理解できない。私は、速読=とばし訳だと思っている。訳さなくていいところは訳さないことだ。英会話のヒアリングがそうだ。全部聴こうとするから、しゃべっている速度についていけないのである。
訳すな英語10ヶ条・・・コツは文法を無視して、単語をつまんで前から訳す、つまりピック・アップ方式である。それに『訳すな英語の法則』を加えたものが瀧山のとばし訳である。
- 形容詞(句、節)は訳さない(形容詞が補語の場合は除く)。
- 副詞(句)は訳さない。
- 挿入句は訳さない(下線を引いて問われている場合は除く)。
- 動詞(意味が解らないとき)+to do,動詞(意味が解らないとき)+doing は to do, doing を訳せ。動詞が否定されている場合は to do, doing を否定して訳せ。
- 動詞(意味が解らないとき)+前置詞を効果的に訳せ。
- A and B はどちらか一方を訳せ。
- A of B はBを訳せ。
- イントロ文は訳すな。(イントロ文とは、It is〜that の主に仮主語構文)ただし、イントロ文に否定語があれば、that 以下の文の動詞を否定すればいい。
- 同格は後ろの文を訳して、前の文を訳すな。
同格になる語、〔記号〕: that is (to say), in other words, ―、:、;
- 訳しにくい文は無理に訳すな。
重要1:国立大2次、難関私立大の問題はテクニックだけでは点が取れない。一方センター英語はテクニックで点が取れる部分が多い。9割取るには、この私の提案に従って、具体的な問題を通して実証してみることが不可決である。過去問を出来るだけ多くやらせることだ。また、答えから逆算して問題を見てみると出題の意図と特に長文のどこが狙われるかがわかる。 昨年、数校の高等学校と塾で、私がこのセンター問題を実証してみた。反響は相当なもので、ほとんどの生徒は聞く前と聞いた後でのセンターの取り組みがまったく変わり、本番でかなりな高得点を取ったとの報告が多数あった。何のテクニックも知らずに本番に臨んだ生徒と一定のテクニックを教えられて本番に臨んだ生徒ではかなりな差が見られた。
重要2:生徒では集めにくい資料を準備してやること。
センターで必要な資料
- 発音・アクセント公式・頻出アクセント
- 頻出カタカナ英語
- 『瀧山の入試頻出英会話表現』(文法を中心とする問題が減り、口語コミュニケーションを中心とする問題が増えた。これは今後とも続くと思われる、また国立の2次対策、難関私立大学もこの英会話表現がより重視されると思われる)
- 『瀧山の入試頻出語法』
- 『瀧山の基本動詞の派生熟語-無生物を主語とする動詞群』
- 『瀧山の入試によく出る典型的な的中パターン集』
お知らせ
瀧山受験教育研究所では、短期、一年の期間で洗練されたプロ講師を塾、学校に派遣しています。 数校、数塾に限り先生向け、生徒向けに「9割は取れるセンター対策」の公開授業を行います。また上記の6点の資料は公開授業時に配布します。また資料だけでも提供できます。
詳しいお問い合わせは、
メール Takiyama@nantokasei.com
FAX 075−706−8078にて受け付けます。
『塾ジャーナル』編集部
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