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中学・高校受験:学びネット

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帝京大学中学校・高等学校

 
  校長が語る、帝京大学中・高の未来
生徒の知的好奇心を満たす夢づくりの6年間
緑豊かな森に隣接し、穏やかな環境にある帝京大学中学校・高等学校。大学合格のボリュームゾーンが早慶上理で、ほとんどの生徒がGMARCH以上の合格を目指す都内有数の進学校だ。2016年には帝京平成大学学長で現役の内科医でもある冲永寛子氏が校長に就任。冲永校長は「難関大学合格数にとらわれることなく、生徒の夢を叶える進学指導に責任を持って取り組んでいきたい」と意欲を見せる。情熱を持った教員と学習意欲の高い生徒が作り出す知性ある校風が魅力の同校。その良さをさらにアピールしていきたい考えだ。

校 長: 冲永 寛子
住 所: 〒192-0361 東京都八王子市越野322番地
電 話: 042-676-9511
交 通: スクールバス/JR中央本線「豊田」駅より約20分、京王相模原線・小田急線・多摩都市モノレール「多摩センター」駅より約15分 平山5丁目バス停(京王線「平山城址公園」駅より徒歩5分)より約10 分
学生数: 中学校 362名
高等学校 549名 (2017.9.1現在)
ホームページ: https://www.teikyo-u.ed.jp/

 

不透明な時代でも
活躍できる人間を育てる

 昨年4月、帝京大学中学校・高等学校の校長に就任した冲永寛子校長。就任当初、生徒に対してどんな印象を抱いたか聞いてみた。

 「生徒たちは皆明るくて、爽やかで素直。本校は帝京大学グループの中でも学習に力を入れている学校ですので、勉強ばかりしている生徒が多いのかな、というイメージがあったのですが、実際はそんなことは全くありませんでした。部活も行事も一生懸命。何事も真剣に取り組んでいる印象を受けました」

 中学校ではほとんどの生徒が部活動に加入。部活動と勉強を両立させる充実した学生生活を送る中、時間のやりくりを身に付けている。

 さらに、冲永校長が驚いたのは教員の能力の高さだ。

 「これまでさまざまな学校を見てきましたが、本校の先生方の指導力はとても優れていると感じました。生徒にとって何が必要かを常に考え、熱心に指導する情熱も素晴らしい。このことを多くの方に知っていただきたいと思っています」

 冲永校長は帝京平成大学学長でもあり、帝京大学医学部附属病院で医師として診療にも当たっていることから、今年4月から武田忠利校長補佐が着任。武田先生は山梨県にある帝京第三高等学校で校長を5年務めた大ベテランで、多忙な冲永校長の業務をサポートしている。

 「これからの不透明な時代に、活躍できる人材を育てる学校とは何か。先生方と協議をしながらしっかりと方向性と定めていきたいと思います」と冲永校長は決意を語った。

生徒とやりとりは手書き
直に対話することこそ教育

 平成28年度の大学合格実績では国公立大学に56名、医学部医学科に18名、GMARCH以上には300名が合格(数字は延べ人数)と、素晴らしい実績を出している同校。

 進学指導で大きな力を発揮しているのは、一人の生徒を数人の教員が見守る「少人数指導」だ。担任を中心に学年の教員7〜8名で各生徒の情報共有をし、その生徒に何が足りないかをチェック。生徒の学習状況を把握し、常に手厚くサポートしている。

 「今の生徒は『君のこういうところを伸ばせばもっと良くなるよ』と伝えると、非常に頑張りますね」と冲永校長。多くの教員からの働きかけが、生徒のモチベーションを上げている。

 中学では、定期テストの2週間前には「学習計画表」を作成。生徒は勉強時間や一日の反省を計画表に記入する。それに対して教員は毎日コメントを書き込んで返す。学習習慣を定着させるツールではあるが、教員からのコメントが書き込まれた計画表は「生徒と教員のまさに交換日記」と山田雅尚教頭先生は表現する。

 他にも毎朝朝講座を行い、そのうち週3回は英単語と漢字、計算の小テストを実施。基準点に達しない場合は再テストを行うことで、基礎学力を定着させている。

 タブレットで学習状況を一括管理する学校が増える中、あえて紙に手書きというスタイルを続けている同校。その理由を「ギリシアの時代から教育は対話と言われています。eラーニングの時代とはいえ、対話までメールで代替してしまうのは違うと私は思います。最後は人と人が接し、対話するのが教育だと考えます」と冲永校長は話す。

 文化祭の「邂逅祭」という名前にも同様の意味が込められている。

 「邂逅とは人と人とが道で偶然に出会い、打ち解けるという意味があります。AIの時代と言われていますが、人と人とのコミュニケーションは人間にしかできない。邂逅祭は非常に奥深い名前だと感じています」

ベトナム修学旅行で得る
かけがえのない体験

 同校では中2でブリティッシュヒルズ英語研修、中3で沖縄修学旅行、高1でニュージーランド語学研修(希望者)に行く。従来から行っているものだが、今後は事前学習と実地体験、事後学習を1セットと考え、目的を明確にした取り組みに昇華させたいと考えている。

 特に高2で行くベトナムの修学旅行では、事前研修を受け、意識を高く持った生徒約20名が、枯葉剤の影響を受けたと考えられている子どもたちが暮らすツーヅー病院を訪れる。身体が不自由な子どもたちとの触れ合いの前に、帝京大学教育学部の教授を招き、どのように接したら良いか、ロールプレイを含んだ学習をしてから現地に向かうようにしている。

 「何も知らないで行ってしまうと、ただ驚いて終わりになってしまいます。障害者の方との向き合い方や平和についても深く考え、さまざまな体験ができる取り組みにしたい」と冲永校長。ある生徒はベトナムでの体験がきっかけで医師を目指し、国立医学部に進学を果たした。

 こうした生徒の知的好奇心や学習意欲を満たすための仕掛けは他にもある。帝京大学医学部や首都大学東京の教授らを招いて、年に数回「講演会」も実施している。

 武田先生は「中1から知的な雰囲気やさまざまな学びのスタイルを体験させることで、視野を広げていく。同時にきちんとした学習指導を行い、学力の下支えをする。本校は生徒を育てる優れた仕組みができていると感じます」と語る。いろいろな体験を通して、夢づくりの6年間が用意されているのだ。

 冲永校長は「本校は進学実績が良いとお褒めの言葉をいただきますが、進学実績は数字であって、その背景には一人ひとりの生徒がいます、進路には生徒の将来の人生がかかっています。生徒の夢を叶える入り口へ導くつもりで、大学進学を後押しするのが、我々の責任だと思っています」と話している。

 
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