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中学・高校受験:学びネット

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三輪田学園中学校・高等学校

 
  豊潤な人間性の上にこそ真の学力が開花
130年揺るがない教育理念「徳才兼備」
来年で創立130年を迎える三輪田学園中学校・高等学校。他者をおもんばかることのできる「徳」を身に付けたうえで、それを発揮する力としての「才」を学んでいく「徳才兼備」の教育理念が創立時から受け継がれている。この教育理念を具体的に表現した「5つの力」は、他者への共感力や仲間をリードしフォローする力を養い、学業面では早慶上理43人、GMARCH106人という合格実績にもつながった。徳才兼備をベースに、きめ細やかなフォローやさまざまな進路指導など、生徒のポテンシャルを引き出す取り組みについて伺った。

校 長: 吉田 珠美
住 所: 〒102-0073 東京都千代田区九段北3-3-15
電 話: 03-3263-7801
交 通: JR中央線・総武線「市ヶ谷」駅徒歩約7分、「飯田橋」駅徒歩約8分、地下鉄有楽町線・新宿線・南北線「市ヶ谷」駅徒歩約6分、有楽町線・南北線「飯田橋」駅徒歩約8分、大江戸線・東西線「飯田橋」駅徒歩約9分
学生数: 中学校 515名
高等学校 487名 (2016.7.1現在)
ホームページ: http://www.miwada.ac.jp/

 

相手を思いやり、教え合う
「ペアワーク」で学力向上

 女性として、ひとりの人間としての豊潤な人格の形成を、中高一貫の6年間でじっくりと指導する三輪田学園中学校・高等学校。設立当初からの教育理念である「徳才兼備」は、現代の新学力観に合わせて、@世界に興味関心を持ち、学び続ける力、A問題を解決する論理的思考力、Bリーダーシップとフォロワーシップ、C対話する力・共感する力、D確かな職業観に基づく人生設計力の「5つの力」として具体的に表現されている。

 「5つの力の中でも、『対話する力・共感する力』と『リーダーシップとフォロワーシップ』の2つが本校生徒の特質であり、強みだと思います」

 そう語るのは進路指導室の加納克也教諭だ。

 今年度の合格実績は、早慶上理、GMARCHなどで昨年度を上回った。しかし、特に選抜クラスの設置や予備校との提携などは行っていない。何が実績アップの要因となったのだろうか。

 「先に述べた2つの力が学業面でも生かされた結果だと思います。受験は団体戦とも言われますが、本校では『みんなで勉強して、みんなで合格しよう』という気持ちが強く、生徒同士で勉強を教え合う場面が多くありました」

 授業では「ペアワーク」という協働作業の時間があり、その科目が得意な生徒と苦手な生徒がペアになって、得意な生徒は苦手な生徒のフォローをすると同時に、教える行為の中で自分の理解度を確認し、学習内容を定着させる試みも行った。

 特別なことをしなくても、互いの気持ちを思いやる「対話力と共感力」、そして「リーダーシップとフォロワーシップ」を発揮することで学力向上につながったと考えている。

「私をいつも見てくれる」
信頼関係が生んだ進学実績

 教師への共感力も合格実績を大きく後押しした。ともすれば、受験勉強は塾や予備校に頼りがちになるところを「志望大学へ合格させたいという教師の想いを素直に受け止め、日々の授業を大事にしてくれました」と加納教諭は話す。

 同校では「出願指導」も丁寧に行っている。進路についての相談は、担任はもちろんのこと部活動の顧問や進路指導の教員など、誰にでも行うことができる。また、高2からの2年間は担任を変更せず、それまでの担任教員が持っていた情報も共有。同校では年に2回、6月と11月に「面接週間」を設けているが、気になる生徒がいればすぐに面談を行えるよう、生徒と教員の距離を縮める工夫もしている。

 こうしたきめ細やかな指導が「この学校はいつも私のことを見てくれている」という安心感を生んでいる。

 加納教諭は「国際系の学部志望の生徒でも、よく話を聞くと、別の学部のほうが生徒のやりたいことを実現できる場合もあります。生徒たちはそうしたアドバイスにも、素直に耳を傾けてくれました」と話す。進学実績の躍進はそうした教師と生徒の強い信頼関係から生まれた結果と言えるだろう。

「三輪田の卒業生なら安心」
人から信頼される人間に

 2020年の大学入試改革に向けて、英語の4技能対策にはすでに着手している同校。中2で、ネイティブの講師に囲まれて英語を使う体験をする2泊3日の国内留学「イングリッシュ・キャンプ」を実施。高1の夏休みには、5日間集中的に英会話のレッスンを行う校内研修「サマースクール」を行っている。そこではディベートも含め、聞く・話すスキルを磨く。その他、希望者には2週間ホームステイしながら学ぶカナダ語学研修も用意している。

 アクティブ・ラーニングについては、従来から理科の授業で中学3年間で100回程度の実験・実習を行うなど、大学入試改革に先行する形で進行中。加えて教室棟のWi-Fi化も完了し、今夏にはPCルームもアクティブ・ラーニングがしやすい空間へとリニューアル予定。再来年には全生徒にタブレット端末を持たせることも決定し、ICTへの準備もほぼ整っている。

 「入試改革に留まらず、今後も求められる生徒像は変化していくことでしょう。しかし、まずは自分が人に信頼される人間になり、相手のことも信頼する人間になることが大切で、これこそが本校の教育そのものです」と加納教諭は語る。

 そうした教育の成果を実感する嬉しい出来事があった。今春の卒業生が後輩の力になりたいと、さまざまな進学先に進んだ卒業生を集めて「進学相談会」を自主的に企画したのだ。

 一方、カナダ語学研修で異文化交流の中で刺激を受けた生徒たちもアクションを起こしている。近隣の法政大学などや住民、企業が一体となって外濠の未来を考える会「外濠市民塾」に自主的に参加。高校生ながら会ではプレゼンテーションも行うなど、積極的に活動に参加している。

 「生徒が入学した大学や入社した企業の方から『三輪田の卒業生なら安心』という声をいただくことがあります。人間関係を築いていく上で、相手を思いやり、相手が何を求めているのか、推し量ることができているのだと思います。そうした力をないがしろにしない本校の教育を体現していることを知ると、本当に嬉しくなりますね」と加納教諭。

 三輪田学園で身に付けた共感力は、卒業後も生徒たちを輝かせている。

 

 
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