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中学・高校受験:学びネット

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駒込中学校・高等学校

 
  『仏教の教えはグローバリズムに通ず』
個性ある教育を駒込のブランドに
 1200年の歴史と伝統を持ち、その根底にある仏教の精神を守りながら改革を続ける駒込中学校・高等学校。般若心経の教えと最先端の機器や指導を融合した温故知新の教育実践校としても知られている。これまで続けてきたアクティブラーニングや高い英語力を持つ生徒の育成をさらに充実させるべく、来年度には高校で国際教養コース、中学ではスーパーアドバンスイングリッシュコースを新設。個性あふれるオリジナルな指導は、他校にはない“駒込ブランド”教育として、生徒たちの誇りとなっている。

校 長: 河合 孝允
住 所: 〒113-0022 東京都文京区千駄木5-6-25
電 話: 03-3828-4141
交 通: 都営三田線「白山」駅徒歩7分、東京メトロ南北線「本駒込」駅徒歩5分、東京メトロ千代田線「千駄木」駅徒歩7分、都バス 池袋―草63−浅草寿町「駒込千駄木町」下車(正門前)
学生数: 中学校 275名
高等学校 1,196名 (2015.11.1現在)
ホームページ: http://www.komagome.ed.jp/

 

高い英語能力を育成する
新コース設置

 受験者数の右肩上がりとともに、入学生の偏差値も驚くほどの伸びを見せている駒込中学校・高等学校。最近では名高い難関校と並び、東大現役合格を目指すために受験する生徒も増えた。この好調さの裏には、難関大学現役合格を目指せるだけでなく、本物の教育を目指し、改革を続ける駒込の変化もあると河合孝允校長は語る。

 「今年度よりALT(Assistant Language Teacher)を導入、校内に日本語禁止の英語ゾーンを設けました。昼休みには数十名の生徒が集い、ネイティブ講師との交流を楽しんでいるようです」

 新設される高校の国際教養コースは、偏差値69〜74の生徒を中心に募集。受験には社会科を取り入れた国・英・社の3科目試験を実践し、社会科は特に重視される。『英語は自分の意見を表現し、他国の人間と討論や交流するツールに過ぎない。考え、表現するのはあくまでも日本語。だからこそ、日本や日本を取り巻く世界を学ぶ社会科は、国際教養では非常に重要なものである』という考えが教育の根底にあるからだ。こうして選抜された生徒は、知識詰め込み型ではなく、自ら考え、調べ、他者とのコミュニケーションを取りながら問題解決に向かう「アクティブラーニング」教育で学んでいく。

 一方、中学で新規開設するスーパーアドバンスイングリッシュコースは、今まで高校で活用していたオールイングリッシュのイマージョン授業を導入。入試では筆記とリスニングが行われ、少なくとも英検5級以上を取得していることが望まれるため、受験生には事前相談の機会を必ず設けている。

 「これらのコースは中高一貫教育の実践により、3年後にインターナショナルIB・DPコースとして一体化します」

 コース在籍生は、中学卒業時には英語検定試験の準2級合格。高校卒業時には準1級合格を目指すことになる。英検は大学入試でも重視されており、取得級で合格ラインを設定していたり、指定の級を取得していれば、英語テストは免除となる大学もある。これを踏まえ、駒込では英検はもちろん、コミュニケーション英語や英語表現の他に、英語で学習するフランス語や時事英語、実用英語、異文化理解、イマージョン講座やゼミ演習など、オリジナルな内容を含めた英語のカリキュラムが豊富に組まれている。

日本古来の教えと
国際社会をつなぐ
オリジナリティー
あふれる教育を

 駒込中学校・高等学校の教員になるには豊富な知識だけではなく、高い指導力も必要とされる。

 「当校で求めているのは、例えば九九を教える際には、その法則を解説できるような教師です。それを念頭に置いて集めた教員には、東大の大学院にいた最先端技術の研究者や英語ネイティブの外国人住職などさまざまな人材がいます」

 校長自身が経営に携わっているため、教員たちの教育へのモチベーションを持続させ、学校の教育内容に現場がかかわれることが重要となる。現場の教員たちの声に柔軟に対応できるのも同校の強みだ。新コースのカリキュラムや教材作成には、専任の教員も講師も関係なく一緒に取り組み、まとめた内容を校長が発信する。学校長が自分自身の意見で教員を動かしているばかりでは、教員の意識向上は図れないというのが、河合校長の考え方である。

 学校改革や経営方針など、さまざまな学校運営を任され、大きな責任を担いながらも、河合校長は『学校づくりはおもしろい』と笑う。

 「1200年続く駒込の教育の根底にある仏教の精神は外せない。しかし、その教えである『悪事は己に、好事は他に与え、見返りを求めない』という日本人が古来から持ち続けた心は、グローバリズムの心にも通じます。この考えを基本として海外で活躍する人こそ、グローバル社会で必要とされる人材であり、そういった人間を育てるのはとても楽しいです」

 優秀な教員だけでなく、電子黒板やタブレット端末、無線LANといった最先端機器の導入もすでに予算が決まっている。現場と経営を融合させた学校運営が、今後も注目され続けるのは間違いない。

塾と私学の関係を語る
河合校長

 現在、受験は完全な送り手市場と化しています。私学側は生徒確保のため、塾に教育理念を伝えきれず、塾側が一方的に送り込んだ生徒を受け入れる。この状態は生徒にも良い状況とは言えません。

 なぜ、このような状態が起きるのか。それは21世紀型フラットシステムの非導入に原因があります。

 21世紀型フラットシステムとは、新しい情報技術やネットで組織の階層が取り払われるため、『末端の人材でも環境や顧客ニーズなどへの迅速な対応が可能、階層の維持に必要なコストを削減・命令による管理ではなく、メンバーを動かす交渉技術を社員全員が磨く』組織構造です。これは教室長や塾長がトップで君臨する現在の塾運営組織からは遠く離れています。そのため、末端もトップも他者への対応や交渉技術を磨けず、私学と対等の立場を築けない悪循環を起こしています。

 駒込が伸びているのは、このフラットシステムと同様、すべての職員が外部に接する交渉技術を持つためです。塾が学校にアクセスすれば、事務職員が最初の窓口営業となって好感を与え、教員が教育内容で誘致する。こうすれば、私学が求める生徒像を伝え、塾側がそれに沿った生徒を送るという関係を保つことができます。この営業意識を持つことが今、塾にも私学にも求められていると思います。

 
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