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中学・高校受験:学びネット

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仙台城南高等学校

 
  ICT教育で生徒一人ひとりへ個別対応を実現
「プレゼンテーションで面接」
画期的「内部推薦制度」がスタート
平成25年に校名を変え、学科制と教育内容を刷新。この春の入学生で3学年すべてが新体制となった「仙台城南高等学校」。東北工業大学との「高大連携」による7年間の教育を謳い、来春からはプレゼンテーションで選抜する画期的な同大学への「内部推薦制度」も導入する。力を入れているICT教育ではiPadを駆使し、生徒一人ひとりの習熟度に合わせた指導がスタート。グローバル教育では、10月に台湾の高校生を迎え交流する予定だ。仙台の地で21世紀型教育のフロントランナーとして最先端を走り続けている。

校 長: 久力 誠
住 所: 〒982-0836 宮城県仙台市太白区八木山松波町5番1号
電 話: 022-305-2111(代表)
交 通: JR「仙台」駅西口バスプールから11番(市営バス)緑ヶ丘三丁目行、八木山南・西高校行、動物公園循環(愛宕大橋経由)。12番(宮城交通バス)動物公園松ヶ丘経由JR長町駅東口行、いずれも「八木山神社前」下車徒歩3分
※平成27年開通予定の仙台市地下鉄東西線「八木山動物公園駅」より無料シャトルバス運行予定
学生数: 933名 (2015.7.1現在)
ホームページ: http://sendai-johnan.ed.jp/

 

感動的だった
インターンシップ発表

 「特進科」「探究科」「科学技術科」の3つの特色ある学科を持つ仙台城南高等学校。「今年の入学式では全学年の制服がすべてビームスで揃い、落ち着きある生徒の姿を見て、本当に学校が変わったことを実感しました」と久力誠校長は話す。同校の先進的な教育に期待して入学を決める生徒が増えている。

 同校が進める東北工業大学との「高大連携」の1つに「アカデミックインターンシップ」がある。これは同大学の研究室で半年間研究活動を経験するもので、今年4月には参加生徒による発表会が行われた。動画を入れるなど、巧みなプレゼンテーションに90分間の発表会はあっという間。

 「生徒たちは発表の直前まで練習し、資料づくりも徹夜でやっていたと聞きました。自分の研究に誇りを持ち、本気で取り組んでいることに感動しました」と久力校長。

 探究科では昨年2年生がグループでゼミ活動を行い、研究結果をポスターセッションとして発表した。この中の研究の1つ「蔵王の火山の成り立ちと防災」は、今年3月仙台で開催された国連防災世界会議のパブリック・フォーラム「U-18世界防災会議」でも発表され、高い評価を受けた。

 校外へも広がっている探究科の活動だが「今年の3年生の探究活動は進路指導につなげたい」と探究科長の千葉俊哉先生。目指す学部が同じ生徒同士でチームを作り、工学部や教育学部等の学部での学びを研究。情報共有や意見交換をすることで学部理解を深めている。

テクノフォーラムで
大学の研究を体験

 同校の探究科と科学技術科の生徒は1人に1台iPadを所有。同校は学習支援サービス「Classi(クラッシ)」の導入モデル校でもあり、生徒の学習状況の情報もiPadを通して管理している。

 さらに今年から生徒一人ひとりの習熟度に合わせた学習指導を実現させようと「受験サプリ」も導入。iPadやスマートフォンでいつでも、自分のレベルに合った講義動画を見られるようになった。この「Classi」と「受験サプリ」により、「授業の個別化と指導の個別化の両方が実現しました」と久力校長。今年からICT教育推進室長となった中里加奈子先生は「ICT教育を通して、高度情報社会に対応できる情報リテラシー能力も養っていきたい」と語る。

 グローバル教育では、特進科2年の生徒がシンガポールへ海外研修旅行に行った。グローバル推進室長の鈴木秀之先生は「生徒にとっては、すべての体験、特にさまざまな民族が共生している場所での異文化体験が新鮮だったと思います」と話す。探究科・科学技術科は台湾へ。台湾では現地の学校との交流会も行われ、同校で中国語を選択している生徒が中国語で挨拶する場面も。今年10月には台湾の高校生40人前後を同校に迎え、ホームステイも行う予定で準備が進められている。

 科学技術科のコースは「メカトロニクス」「情報通信」「情報デザイン」「電力技術」の4つ。それらは東北工業大学の学部・学科と直結しており、高校での学びを活かした上で進学することで7年間の一貫教育を可能にしている。

 科学技術科では今年の3年生から「科学技術研究(課題研究)」がスタート。小グループに分かれ、各コースに合わせたテーマの研究を進めている。テーマは「レゴマインストーム(メカトロニクス)」「こけしのデザイン(情報デザイン)」等さまざま。東北工業大学の研究室からアドバイスをもらいながら進めていく。

 また、今年の東北工業大学のオープンキャンパスでは「テクノフォーラム」と題して、同校の生徒や保護者を対象にした各学科の体験型のイベントが開催される。科学技術科長の奥田昌史先生は「この機会に進路選択時に必要な学科情報を集めてほしい」と話している。

「内部推薦制度」は
受験料が無料

 この春、特進科長に就任した鎌田弘之先生。同校に着任した昨年から特進科の改革を進めている。

 「昨年、一番生活指導が厳しかったのは特進科だと思います」と鎌田先生。勉学もスポーツと同じで「戦いに勝てる集団は自分を律し、我慢のできる人間」という心構えを生徒に伝え続けた。今年から特進科全学年で朝学習がスタート。週に1回英・数・国の小テストも実施し、間違えたところは完全に理解するまで放課後に残って学習する。3年生は東北大などの難関大学の過去問を指導する特別添削も始めている。

 来春に向け、東北工業大学への「内部推薦制度」ができた。校長が「大学で学ぶ力がある」と認めた生徒には、受験料無料で入試を受けられる画期的な制度だ。推薦には一定の評定平均が必要だが、資格取得やアカデミックインターンシップでの活動もポイントとして換算する。「学校の成績だけでなく、トータルな総合力を評価するのがこの内部推薦のポイントです」と久力校長。

 試験方法も斬新だ。ICT教育で培ってきたスキルを活かし、生徒は面接官へプレゼンテーションで志望理由などをアピールする。高校時代の活動や大学でどのような勉強をしたいのかも盛り込み、それに対して面接官が質問する全く新しいスタイルの入試になる予定。文科省が押し進めている大学入試改革を意識し、先取りする形で新しい試みにチャレンジしていく。

 「将来、問われるのは人間としての総合力。本校では、そうした総合力を強みにできる生徒が増えていると確信しています」と久力校長は話している。

 
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