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中学・高校受験:学びネット

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玉川学園

 
  豊富な国際交流と高大連携の理科教育
困難に立ち向かい、世界で貢献できる国際人へ
1929年の創立以来、全人教育を理念として掲げている玉川学園。日本では数少ない国際バカロレアクラスMYP・DP認定校であり、自分で課題を見つけて研究する探究学習にも早くから取り組んできた。現在叫ばれている「国際社会で貢献できる人材育成」を時代を先取りして行ってきたと言えるだろう。昨年SGH(スーパーグローバルハイスクール)の指定を受け、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)とダブル指定となった同校。サイエンスとグローバルを両輪に本物の体験を重視した教育に注目が集まっている。

校 長: 小原 芳明
住 所: 〒194-8610 東京都町田市玉川学園6-1-1
電 話: 042-739-8931
交 通: 小田急線「玉川学園前」駅下車正門まで徒歩3分、東急田園都市線「青葉台」駅よりバス17分「奈良北団地」停留所下車徒歩8分
学生数: 611名(中学1年生(7年生)〜中学3年生(9年生))
683名(高校1年生(10年生)〜高校3年生(12年生))
(2015.7.1現在)
ホームページ: http://www.tamagawa.jp/academy/

 

国際機関で働き
世界に貢献できる人に

 玉川学園はSGHの「ハイスクール」の枠を超え、中高一貫で国際教育に取り組んでいる。中2における希望制の海外研修は3コースで、8割の生徒が参加する。カナダ研修では大自然の中、カヌーやロッククライミング等のアクティビティを体験。身体を使いながら英語体験できるのが大きな特徴だ。オバマ大統領の母校である名門・ハワイ・プナホウ校を訪ねる研修では、同学年の現地生徒と一緒に海沿いのバンガローでキャンプ。その他、イオラニ校にも訪問し、生徒が先生役となって日本語を教える交流も行う。アメリカ東部研修ではニューヨークやワシントンD.C.などアメリカ発祥の地で博物館を巡る。同校では「玉川模擬国連会議」を開催し、国連と同方式で国際問題を議論する活動を行っていることから、この研修では国連本部も見学する。

 「海外研修後は英語学習のモチベーションがアップします。これが一番大きな収穫ですね」と今年度、中学部長に就任した伊部敏之先生は話す。

 生徒はこの体験を経て、中3から本格的なSGHプロジェクトに取り組んでいく。プロジェクトの目的は「国際機関でリーダーとして活躍できる人材の育成」。生徒は「貧困」「人権」「環境」「リーダーシップ(外交)」「国際協力」の5つのテーマから、興味のあるものを選択し、課題研究を行う。

 昨年からスタートした「グローバルキャリア講座」。国際機関で活躍している方を講師に迎え、体験談を語ってもらっている。これまでに「国境なき医師団」や「内閣府国際平和協力本部(PKO)」といった方々の声に耳を傾けた。「アフリカンスタディーズ」「ヨーロピアンスタディーズ」といった海外研修も用意。アフリカのボツワナでは村に支援物資を届け、貧富の格差を目の当たりにした。伊部中学部長は「本校の創立者・小原國芳の『自ら困難に立ち向かい、それを担う気概のある人材の育成』が玉川創立以来の願いです。SGHの活動においても、その思いを根本にプログラムを考えています」と話す。

 同校は国際的な私学連盟「ラウンドスクエア」にも加盟しており、国際会議にも毎年高校生6名、中3生6名を派遣。世界各国から集まった生徒たちと交流している。

SSHでは中高大連携も
研究のためのスキルも学ぶ

 「将来、世界で活躍できる科学者の育成」をSSHの目標としている同校。サイエンスではあるが、国際教育の一環として捉えている。理科教育専門の施設「サイテックセンター」を拠点に、実験結果等を英語で表現する「理科英語表現」等の教科横断型の授業を展開している。

 SSHの活動では高大連携も盛ん。玉川大学脳科学研究所と連携し、脳科学の最先端を学んだり、農学部ではミツバチの研究も見学したりしている。こうした研究には中学生も加わり「中高大の連携」へと広がっている。ワンキャンパスの中に幼稚園から大学まである利点を最大限に活かした取り組みだ。

 同校では自ら学びとる「自学自律」も教育信条の1つとして掲げているが、その柱となっているのが「自由研究」だ。中1から高3まで自分でテーマを決めて研究するもので、中3では研究に必要なスキルを習得する「学びの技」を1年間履修する。課題の見つけ方、正しい情報収集方法を学び、最後は3,000字以上の論文を書く。

 「中3で探究学習のスタイルをしっかりと固めることが、その後の自由研究で大いに役立ちます。さまざまな現象から自分で問題を発見し、探究して論理的な思考に基づいてまとめることは社会に出ても役に立つことです。受け身ではない、主体的な人間の育成にもつながると考えています」と伊部中学部長は話す。

帰国子女でなくても
国際バカロレアに挑戦

 同校では中学は一般クラスと国際バカロレア(IB)クラスに分かれており、高1から一般クラスは普通コースと理数系を強化したプロアクティブラーニング(PL)コースに分かれる。

 IBクラスは主に海外大学進学を目指すクラスで、国語と音楽と体育以外の授業はすべて英語。しかし、中学受験では日本語で受験ができ、中1の4月段階での英語力は問われない。入学後はレベル別の英語指導が行われるなど、これから英語を頑張りたい生徒に対しても万全のサポート体制を整えている。

 「英語が初めての生徒は、最初苦労をすると思います。しかし、1年間過ごすと目の輝きが違ってきますね。IBクラスは中1から高3までワンフロアにあるのですが、英語が堪能な上級生の姿を見て『私もそうなれる。頑張ろう』という気持ちが湧くようです」

 IBクラスではなくても「本校の生徒は海外での実体験を積んでいることから、難関私立のAO入試でも高い評価をいただいています」と伊部中学部長は目を細める。高い英語力に加え、具体的に大学で学びたいことが明確になっている生徒が多いのが、その理由だ。2020年の大学入試改革で問われる力が、同校ではすでに高い次元で育成できている。

 「玉川学園の雰囲気が我が子に合うか、学校に来てよく見ていただきたい」と伊部中学部長。

 「本校では勉強を押し付けることはしません。学校がさまざまなものを用意し、その中から子どもたちが興味を持ち、夢を膨らませ、実現させる教育を行っています。6年間じっくり育てる教育方針に共感してもらえたらと思っています」と話している。

 
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