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中学・高校受験:学びネット

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三輪田学園中学校・高等学校

 
  平和と命と環境を通じて価値観を学ぶ
生き方を選択する進路指導を実践
明治20年創立、今年創立128年になる三輪田学園は、近代教育がまだ始まったばかりの頃に『女子にも学問を』という願いから設立された。教育理念である徳才兼備の育成は揺るがないものの、その内容をより具体的にまとめ、表現した5つの力を教育の柱とし、中高6年一貫の中で時間をかけて、10年後の未来にも通用する基礎力を育てている。
今年教頭に就任した鈴木直子先生を筆頭に、生徒へのフォローはますます充実。中でも進路指導の取り組みは時代に応じて進化している。。

校 長: 吉田 珠美
住 所: 〒102-0073 東京都千代田区九段北3-3-15
電 話: 03-3263-7801
交 通: JR中央線・総武線「市ヶ谷」駅徒歩約7分、「飯田橋」駅徒歩約8分、地下鉄有楽町線・新宿線・南北線「市ヶ谷」駅徒歩約6分、有楽町線・南北線「飯田橋」駅徒歩約8分、大江戸線・東西線「飯田橋」駅徒歩約9分
学生数: 中学校 515名
高等学校 489名 (2015.7.1現在)
ホームページ: http://www.miwada.ac.jp/

 

教員が大きな信頼を寄せる新教頭
「若い声が届く活気ある職場に」

 学校生活を通じ、勉学と同様、社会でひとりの大人の女性としての生き方を身に付ける指導を行う三輪田学園中学校・高等学校。

 創立101年という記念の時期に三輪田学園へ転任し、130周年を目前に控えたこの年に、多くの教員から自分たちの代表として頑張ってほしいと大きな期待を寄せられているのが、鈴木直子教頭。今年度4月から、現役の家庭科教諭を兼任しながらの教頭就任となった。

 「若い教員が多く、全体が活気ある学校だと感じています。先生方の力が充分に発揮できる職場を作っていきたいですね」と鈴木教頭。

 生徒数は1学年170名前後、4クラス体制だが、毎年クラス替えが行われており、卒業するまでには全員とクラスメイトになる機会が与えられる。このことで仲間と一緒に成長していくという意識が強まり、生徒間の心の距離は近い。また、教員との関係も密で、生徒一人ひとりに目が届くように心配りもされている。そのため、生徒たちは「学校で生活している」と強く感じているという。

 「受験時期であり、卒業式を控えた高校3年の3学期には自宅学習期間となるのですが、それでも学校に来て、教員に質問したり、話し込む生徒も少なくありません」と鈴木教頭。

 鈴木教頭自身は公立高校出身。そのため、三輪田学園は私立ならではの教育理念が流れていることや、本物に触れる機会が多く、日々の充実が図られていると語る。理念を崩すことなく、新たな時代に合わせた教育を実践するために、鈴木教頭を筆頭に教員全員が前進を続けている。

女性としてのライフデザインを
育成する進路指導

 三輪田学園が推し進める5つの力とは、1.世界に興味・関心を持ち、学び続ける力。2.問題を解決する論理的思考力。3.リーダーシップとフォロワーシップ。4.対話する力・共感する力。5.確かな職業観にもとづく人生設計力。の5つを身に付けること。これは決して近年だけの教育ではなく、三輪田学園の徳才兼備を基本とした教えの中に脈々と流れてきたものを、より具体的に表現し、現代の新学力観に合わせて表現した形である。

 この方針に沿い、読書や早期からの古典教育、流れを重視する数学教育、実学重視の理科教育、ディスカッション、グループアクティビティなど、さまざまな指導が行われている。中でも、5つめの確かな職業観に基づく人生設計力には力を入れており、三輪田学園ならではの特徴ある進路指導が行われている。

 「ひとりの大人の女性として、社会をどう生きるかを考える進路指導。何に興味を持ち、どんな道に進んでいくかを考える進学指導。この二つを体系的に行っています」。そう語るのは進路指導室の加納克也教諭。

 生徒たちには中学3年の時点で、広島の修学旅行や対人地雷禁止条約締結に携わった人や第五福竜丸で働いていて、核実験場の側で被爆した人を講師に招いた平和教育などで、価値観を築いておく。その後、職業調べや卒業生を中心とした社会人を招いた職業インタビューを実践。さらに、提携病院のボランティアなどを通じ、女子ならではの考え方を重視し、命の重さを教えている。

 高校1年では、10歳上のOGを招き、進学時に考えていたこと、在校生へのメッセージを講義する『10年後の私』、大学関係者を学部学科別に招いたガイダンスなどを行う。大学では一学部にいろいろな学科があり、例えば、経済と経営と商学の違いを教えてくれるのもこのガイダンスで、全14分野の中から2つを受講。文理両方を受けても構わない。

 文理選択は高2進級時に行う。たとえ高1の最初に考えていた進路を変更しても、高1に行われる大学模擬講義は高2も合同で実施されるため、再受講することができる。その他オープンキャンパス訪問や自分史作成、進路選択や模試結果、受験に関する内容をまとめた『進学ノート』の記入など、多くのイベントが控えている。高3になれば大学説明会や卒業生講演会、卒業生に聞く勉強法など、より進学に力を入れた内容のイベントに移行する。

生徒の望む将来から
ブレることない進学指導を

 進学指導では、生徒の将来就きたい職業からブレないよう、進学指導を実践している。例えば、医療に絡む薬学の仕事に就きたい生徒には、資格取得が中心となる大学ではなく、薬理学や研究系の学部がある大学を薦めることもある。

 「高い目標を達成することも大事ですが、生徒自身に合った進路を選ぶことが最重要だと思います。そのため、アウトソーシングを入れたり、ITを使ったアクティブラーニングを行うなど、現代社会で生きるために地に足の着いた進路選択が生徒たちにできるように指導しています」と、入試広報室副室長の松本歩教諭は進学指導方針を説明する。

 その他にもオプションとして理系進学希望者を対象とした『理系女子応援プロジェクト』を不定期に実施。生徒たちに好評のため、今後は国際系に進学希望する生徒に向けたグローバル社会で活躍する卒業生を招いての講演なども、現在考えられている。

 加納教諭は「これでいい、と思った瞬間から停滞してしまいます。すべてにおいてではありませんが、常にアンテナを張り、柔軟性を持って生徒指導を続けていくことが大切と考えています」と話した。

 進学一本ではなく、生徒の心と未来を充実させる三輪田学園中学校・高等学校の教育。広い視野を持ち、そこから自分自身の将来を選択させる指導方針は、今後も変化せず、進化を続けていく。

 
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