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中学・高校受験:学びネット

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東京純心女子中学校・高等学校

 
  探究型学習で満ちていく「叡智の泉」
「真心の炬火(ともし)」で時代を照らす女性に
「創立者・シスター江角が育んできた『神様にも人にも喜ばれる、マリア様のような清く賢く優しい女性』。この時代にどのように育てれば、そういう存在になれるのか。今の時代の要請に応えるために『行動宣言』を立てました」。松下みどり新校長の穏やかな声の奥に凛とした情熱が立ち上る。創立50年の歴史を経て、東京純心女子中学校・高等学校は、新たな時代のステージに進み始めた。純心教育の叡智を注ぎ、来るべき新時代の炬火となる女性を世に送り出すために――。

校 長: 松下 みどり
住 所: 〒192-0011 東京都八王子市滝山町2-600
電 話: 042-691-1345
交 通: JR「八王子」駅・京王線「京王八王子」駅から西東京バス約10分「純心女子学園」前下車、JR青梅線「福生」駅・「拝島」駅から西東京バス約25分
学生数: 中学校 224名
高等学校 382名 (2015.5.1現在)
ホームページ: http://www.t-junshin.ac.jp/jhs/

 

世代を越えて具現化される
ミッションスクールの本質

 昨年、夏に就任した松下みどり校長は、「東京純心は驚きの連続」と語る。20年以上過ごした鹿児島や長崎の姉妹校以上に広大な自然。「創立者シスター江角が目指した『聖母マリア』のように優しくて賢くて、人のために働ける、心遣いができる」生徒たち。全校生徒による校歌の斉唱を聴いたときは、「まっすぐで綺麗な歌声に感動しました。本当に心が素直だから、きちんと声が出せるんでしょうね」。

 「どうしたらそんな素直な人になれるのでしょう?」と、思わず聞いてしまう。松下校長は尊敬を込めて語る。

 「教職員が、生徒を心から大事に想い、育てています。カトリックの基盤『あなたたちは愛されている』というメッセージを言葉ではなく、日常の接し方で伝え続ける大切さを、教職員とご家庭が共有し、実践しているんです」

 修学旅行最終日、中3生に両親からの手紙が渡された。先生たちがあらかじめ頼み、書いてもらったものだ。「あなたがどんなに大切な存在か」。書面からあふれる愛情を生徒たちは泣きながら受け止めた。

 「自分が受けてきたものを自覚できる生徒は、同じように人に与えることができる。夢を持ち、人のために行動し、社会貢献できる人に成長すると思います。ミッションスクールの本質を教職員と保護者が深く理解し、体現し、みんなでつないできた。その東京純心50年の歴史に非常に感銘を受けます」

 オープンスクールや学校説明会では、高校生と中学生が一緒にお客様をもてなす。後輩は先輩の行動を見て、先輩は後輩を見守りながら「人とのかかわり方」を育てていく。ベテラン教員が若手に「この仕事に夢と希望を持てるように」常に新しい方向性を示し、「父母の会」も顧問が評議員を導く。リードする者がうまく育て、みんなが仲良くつながっている。

 「東京純心にとっては当たり前の光景に、私だけが驚いているんです(笑)。カトリックの学校として、今でも充分素晴らしい。もし、私にしかできないことがあるとしたら、この学校の良さを客観的に見られることです。その良さを多くの人に伝える、それが神様から与えられた私の使命だと思っています」

独自の探究型授業につながる
適性検査型入試が大好評!

 「人の役に立ちたい」と、看護・医療系の進路や社会貢献できる専門資格の取得を目指す生徒が多い東京純心。今春の同校の卒業生118名の大学合格実績は、国公立大学の合格者が増加、早慶上智理科大を含め21.2%、GMARCHが45.8%、津田塾・東女大・日女大が23.7%と、ここ3年、高い水準を維持している。

 「純心エデュケーショナルデザイン2014」のカリキュラムのもと、高2・高3では時間割を自ら設定する「セレツィオナーレ(選択)制」を実施している。必要な科目に集中でき、英・国・数は習熟度別、理・社は少人数制と、受験対応のきめ細かさは随一だ。

 「学ぶ楽しさと達成感を高められるように、習熟度授業の指導を今後も徹底していきます」と松下校長。中学入試は今春5回実施(来年度入試は2日午後入試が午前実施に、4日が2科試験に変更予定)。1日午前、私立型試験と同時間帯に実施した「適性検査型SSS(特別奨学生)」では25名募集に133人が受験。「適性型の受検勉強が、入学後『探究型学習』に連結し、新しい大学受験にも対応する」点で評価をいただいたと、高橋正入試企画部長。昨年とほぼ同じ応募者・入学者数を確保した。適性検査型と私立型受験、違うタイプの学力を備えた生徒が混在する「多様性」が、大きな刺激になると好評だ。看護学部を新設した東京純心大学への進学を志す入学生も、今後増えそうだ。

55周年に向けて
純心の新たな「行動宣言」

 同校には中学と高校2つの図書館がある。長年精錬してきた「純心オリジナルの探究型学習」の場、教科・学年のハブとして、問題解決力を育成している。中3の時事問題スピーチでは、独自のワークブックで課題を明確化し、情報収集・選択をして考えをまとめ、伝え方を学ぶ。発表後の質疑応答も活発であり、非常に実践的だ。

 「今後、大学入試で必要な力です。来年度は新カリキュラムの策定に着手します。探究型を発展させた『教科横断型』授業も高校で試みました。教員も生徒も生き生きとして、可能性や良い影響は計り知れないと思います」

 『諫早湾の水門を開くか、否か』を討議した高2グループワークでは、メンバーごとに理科(生態系への影響)・社会(生活面の課題)・数学(水門の機能と維持)・国語(政治状況・裁判の経緯)の講義を受け、レジュメ作成、プレゼンテーションに臨む。こうした授業は、「純心教育の原点」にぴたりとリンクする。

 同校では55周年を見据え「行動宣言」を発表。アクティブ・ラーニング導入、ICT環境整備も盛り込まれている宣言の冒頭には、同校がこれから育てていく生徒像を掲げている。

 『基礎学力に裏打ちされた幅広い教養を育み、時代と社会に横たわる問題を見据え、他者とともにその問題の解決に取り組むことができる叡智と行動力をもつ人間を育てます』

 「多様な体験を通して、迷い葛藤しながら他者と共に働き、より良きものを見出す。『人に喜ばれる人』の育成こそ純心の原点、存在価値そのものです」

 
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